朝日新聞

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朝日新聞
朝日新聞

朝日新聞(あさひしんぶん)は朝日新聞社が編集・発行するプロパガンダ新聞である。上層部は全共闘世代であり、購読者層も団塊の世代のため、反自民・反米・反日を訴えている。支持政党は民主党社民党であり、中華人民共和国韓国の国益の代弁者となっている。

目次

沿革

捏造報道を続ける朝日新聞

朝日報道、妄導と煽動の戦後史

ソ連中国北朝鮮、そして安保。偏向の誹りを免れえない戦後報道の根底にあるのは何か?

「(新聞人の責任とは)できるだけ均衡の取れた形で、その日その日の紙面に表現し、真実を伝達することである」
「その均衡感覚の著しくちがった方面から見れば、あるいは偏向という批判をあびせたくなるのかもしれぬ。だが、その批判者には借問したい。なぜ、自分と違った他人の均衡の感覚が偏向であり、自分の感覚は偏向でないか、と。かりに、他人の持っている思想や考え方が、世間の多数から外れているとしても、それが偏向であるか否かは、永い歴史の審判する所である」

この文章は、1968年10月15日「新聞人の責任」という題で掲載された朝日新聞の社説である。戦後の朝日報道の問題点を考えるとき、真っ先に思い浮かぶのがこの文章だ。現在結論ははっきり出ている。朝日報道の主流は「長い歴史の審判」によって、偏向に他ならない。しかも朝日は、過ちを認め責任を引き受けることもなく口を拭ってきた。現在話題になっている慰安婦報道は、実はその一部にすぎない。

【ソ連報道】「平和共存」の美名のもと共産党独裁の代弁者に
ソ連東欧共産主義独裁体制が崩壊して既に20年以上が経過した。そこで崩れ去ったのは、言論の自由、平和、民主主義、人権--といった価値観を否定する独裁・全体主義体制だった。朝日新聞は戦後、こうした価値観の擁護を高く掲げてきた。であるならば、朝日にとってソ連共産党独裁体制は「敵」であり、肯定的に報じられるはずがなかったはずだ。ところが朝日は、こうした独裁体制を一貫して擁護していたのである。

確かに欧米を含め多くの左派・リベラル派知識人が、ソ連幻想に捕らわれた時代もあった。しかし、1953年スターリン批判、56年のハンガリー動乱、68年のチェコ進駐、そして何よりもソルジェニーツィンの「収容所群島」の発行、サハロフ博士の民主化運動への弾圧などで、ソ連が自由と民主主義の敵であることは次第に明らかになっていた。そして、1979年12月24日アフガニスタン侵略によって、その侵略性と軍事的覇権主義は明確になった。

1978年アフガニスタンでは人民民主党による親ソ政権が成立したが、この政権はイスラム教や反ソ武装抵抗勢力により崩壊の直前まで追いつめられた。ソ連は親ソ政権を維持するために軍事介入し、当時のアミン大統領は処刑され、バブラク・カルマル政権が樹立された。この事件を朝日新聞は、12月29日社説「アフガン・クーデターとソ連」で次のように報じた。

「このカルマル政権は、ソ連の強力な支持の下に、誕生した可能性が強い」が「ソ連部隊が今度のクーデターにどの程度関与したのか、カルマル新政権がソ連のかいらい政権かどうかは、即断はできない。」「ソ連が真に『覇権主義』に反対ならば、必要最小限の援助要員以外、直ちに部隊を撤収し、アフガニスタンの運命は民族自決に任せる原則を貫徹してほしい」

ソ連がチェコ侵略以後、東側社会主義陣営を維持するために「各国の主権は制限されても構わない」というブレジネフ・ドクトリンを掲げていたことは当時すでに国際社会では常識だった。

「ソ連が真に『覇権主義』に反対ならば」などとソ連を「平和勢力」としてかばい立てするその姿勢は、尾崎秀実以来の親ソの伝統ゆえか。

なお、アフガン侵攻に抗議して日本を含む世界各国がモスクワ・オリンピックをボイコットしたが、朝日新聞は断固としてオリンピック参加を唱え続けた。

このアフガニスタン侵略は、ソ連の正体を白日のもとに曝し、日本でも「ソ連脅威論」も生まれたのだが、朝日はなんと1980年11月28日から14回にわたって「ソ連は脅威か」というソ連徹底擁護の連載を掲載した。

簡略すると、ソ連脅威論は根拠がなく、日本の軍事増強を企む防衛庁や一部勢力がソ連脅威論を煽っているだけであり、ソ連の軍事力は日本侵攻を果たす能力も意志もない--とする内容で、「ひたすらソ連を非人間的な悪ものに描き、恐怖をあおりたてるような論じ方は、世論や政策対応を誤らせる方向に導かないだろうか」(連載最終回)と結んでいる。

中国北朝鮮の体制を批判する論者に朝日がしばしば投げかける言葉とそっくりである。このように中立を装いつつ独裁政権の悪を矮小化しようとする姿勢こそ、自由な社会を守る気概も、独裁体制下で呻吟する民衆への同情も共感もない西側の自称リベラル・平和主義言論の道徳的退廃なのだ。

さらに朝日は、1982年2月に社を挙げた訪ソ団を送り、チーホノフ首相との単独会見に成功するが、その時のインタビューと解説「ソ連首相と会見を終えて」(秦正流記者)は、今読めばまさに犯罪的なものである。

1980年からポーランドでは労働組合「連帯」による民主化運動が高まっていたが、1981年12月、ヤルゼルスキ政権は戒厳令を敷きワレサをはじめとする「連帯」指導者を逮捕し、軍政を敷いていた。

朝日のインタビューで、チーホノフ首相は、欧米の「連帯」への支持を「主権国家であるポーランド人民共和国に粗暴な圧力を加えること」と非難し、「戒厳令は無政府状態、混乱、そして内戦からポーランドの社会を救った」と平然とうそぶいている。

ヤルゼルスキ政権の強硬策の背後にソ連の圧力があることは明らかだったが、朝日はチーホノフ首相の発言に何ら異を唱えていない。それどころか、

「ソ連が今何にもまして緊急かつ重大な課題としているのは、緊張緩和(デタント)の復活である。つまり、軍拡競争を打ち止め(中略)軍縮への軌道修正を図ること」

だと、まるで平和の使徒のようにソ連を見なし、

「ソ連は革命以来65年(中略)今日のような巨大な工業力を作り上げ、それなりに国民生活をも向上させてきた大国だけあって、困難に耐える強さと自信を他のどの国よりももっている」と讃えたのである。

ところが、この後わずか9年でソ連が崩壊するや、朝日のソ連評価は180度転換する。1991年8月25日の社説はこう論じている。

「『自由な共和国による揺るぎない連邦』スターリンの時代以来、ソ連の指導者は自国をこう讃えてきた。それは建前に過ぎず、実はどの共和国も、共産党とそれが支配する軍、KGBなどの『鉄の腕』に締めあげられてきた。中央権力は民族の文化、言語を軽んじ、時にその抹殺さえはかった。抵抗する人たちは迫害した」

また翌26日社説「ソ連共産党の崩壊と新世界」では「74年にわたってソ連に君臨し、マルクス・レーニン主義の論理と価値観をもって世界に『挑戦』しつづけてきたソ連共産党がついに崩壊した」「1956年ハンガリー動乱、あるいは1968年の『プラハの春』のとき、ペレストロイカの開始でやっと公に論じられた問題点の多くが、すでに指摘されていたのである」と述べている。

ではチェコハンガリー同様、いや、直接的にはソ連崩壊東欧民主化の先駆けとなったポーランドの「連帯」を誹謗するソ連首相談話を恭しく紹介し、しかもソ連体制は強く安泰だと予言した82年当時の報道は何だったのか。この点について、朝日はこれまでなんら反省していない。

ついでに朝日に提言しておきたい。現在、「民族の文化、言語を軽んじ、時にその抹殺さえはか」り、「抵抗する人たちは迫害」しているのは中国である。このような体制は必ず斃れることを、歴史の教訓として堂々と表明すべきだろう。

【中国報道】文革礼賛から四人組批判に「転向」
文化大革命とは、劉少奇ら経済改革派の台頭に脅威を感じた毛沢東が、青年たちを扇動し紅衛兵運動を全国的に展開、改革派を攻撃させて毛沢東派が権力を握るが、同時に紅衛兵の暴力的な行動で全土に大混乱が生じ、伝統文化の破壊、少数民族の虐殺、知識人への迫害などが相次ぐ。そして国家秩序を維持するために人民解放軍が出動し、数百万を超える犠牲者を出した内戦に近い混乱と悲劇の時代だった。

朝日新聞1966年5月2日社説は、この文化大革命を、中国で新たな特権階層が中農や知識層の中に現れてきたことへの第二革命と評価し

「そこには、いわば『道徳国家』とも言うべきものを目指すと共に、中ソ論争の課題に答えようとする『世紀に挑む実験』といった意欲も感じられなくはないのである」と述べていた。

これはソ連を資本主義国と妥協する修正主義国家とみなしていた中国政府の立場を反映し、しかも文革を実態とかけ離れた「道徳国家」とみなす礼賛記事に他ならない。だが、この時期の朝日には、冷静な分析も載っていた。1966年8月31日社説「中国の文化大革命への疑問」では、街頭で壁新聞を貼り、父親の世代を糾弾し、宗教施設や古い美術品などを惜しげもなく破壊しつつ毛主席万歳を叫ぶ紅衛兵を批判的に論じている。

「朝日」が立派に育てた中国「反日暴徒」。「靖国参拝」も「教科書問題」も、火付け役は朝日新聞だった

おそらく、中国の反日デモを目の当たりにした朝日新聞の胸中には複雑な思いが去来したに違いない。日本大使館に石を投げる人民の主張は、朝日が口を酸っぱくして繰り返した「歴史認識」とすっかり重なっていたからだ。

ならば、胸を張るがいい。

中国共産党と力を合わせて種を蒔き、水をやった努力が今、「反日暴徒」の実を結んだのである。

そもそも、日中間で政治問題化した歴史認識問題、つまり靖国参拝や教科書などを記事で大きく取り上げて、中国で火がつくように仕組んだのは朝日新聞だった。朝日が大きく報道し、中国政府がそれに反応して大騒ぎする。この構図の中で、中国は、国民に根強い反日感情を植え付けてきた。つまりここ3週間に起きたデモは、朝日が繰り返し、日本は誤った歴史認識を持っていると報じた結果、若者達に高じた反日感情がベースで、朝日のとった親中路線を進めた結果の出来事なのだ。

朝日新聞が編み出したのが、中国共産党と″一心同体〝となった「御注進ジャーナリズム」と呼ばれる手法だった。OBの稲垣氏が説明する。

「御注進ジャーナリズムとは、中国が反発すると予想できることを、朝日が大々的に報じて、中国政府に反発という反応をさせ、また、その反応を大々的に報じて増幅させる手法です。私は朝日は親中というよりも、中国に媚びている″媚中〝だと思っていますが、この媚中メディアの書くことは外交カードになるということを中国に知らせてしまった罪は大きかったのです。」

橋下徹騒動を呼んだ、朝日新聞出版の“社内事情”

朝日新聞社の100%子会社である朝日新聞出版の神徳英雄社長が辞任した人事は、朝日新聞社内では「自業自得の辞任」と言われている。

辞任の直接の原因は、朝日新聞出版が発行する「週刊朝日」(10月26日号)が掲載したノンフィクション作家・佐野眞一氏による記事『ハシシタ 奴の本性』が、橋下徹・大阪市長の人権を著しく侵害したとの批判を受けたことによるものだが、今回の問題の背後には、神徳氏の経営判断のミスもある。

神徳氏は、親会社の朝日新聞社常勤監査役から2012年6月に朝日新聞出版の社長に異動した。監査役に就く前に朝日新聞の取締役出版担当を務めていた当時、人件費削減のために出版部門の分社化を推進した。しかし、分社化に対しては社内には反論もあった。その理由は「朝日の出版部門の主力は、『AERA』と『週刊朝日』という雑誌ジャーナリズムであり、ハウツー系などの書籍ではない。人材交流も含めて社会部や政治部、経済部といった本体の新聞と連携して、事実を確認したり、情報交換をしたりしている。コスト削減を狙って単純に分社化しても、運営はうまくいかない」(関係筋)というものだった。

「こうした安易な改革は、出版も朝日新聞のジャーナリズムを担う一部門という意識が欠けているし、分社化して給与体系の安い社員を入れても、雑誌としての品質は維持できない」という声も出ていた。「週刊朝日」や「AERA」は取材と人事の両面で朝日新聞本社との交流が深いため、一体運営をしてこそ新聞社系の雑誌の威力が出せるという意味である。

現に分社化によって、朝日新聞出版は本体から今まで以上に一段低い存在として見られるようになり、これまでは本社から優秀な記者が視野を広げる勉強のために出版に「異動」していたのが、「リストラ要員」的な人材が出版に「出向・転籍」するケースが増えた。また、外部から給料の安い若手を採用したものの、記者としての心得の訓練を受けていない人材も入ってきた。この結果、分社化によって士気は下がる一方で、出版不況とも相まって「週刊朝日」や「AERA」は部数凋落の一途をたどった。

不慣れな若手記者を「トカゲのしっぽ切り」

常に人権や平等を振りかざしてきたが、橋下徹同和地区出身だと叩く

2011年には、こんな問題も発生している。「AERA」では中途採用した不慣れな若手記者を民族派団体の取材に行かせ、その記者が「美人局」に引っかかってしまって朝日新聞出版は民族派団体から脅しを受けた結果、責任を取らせる形でその若手記者を退社させている。上司である編集長や取材の指示を出したデスクらは責任逃れしたため、社内では「トカゲのしっぽ切り」だとの批判も起こった。

ちなみに、その責任逃れしたデスクが、今回の「橋下原稿」を担当したデスクであるというから、開いた口がふさがらない。出版社としてのガバナンスは、一体どうなっているのだろうか――。

取材に不慣れな若手記者の採用について、あるジャーナリストはこう指摘する。

「『AERA』の記者が電話でコメントを求めてきたので、対応しました。後でコメントを打ち返してきたのを見ると、しゃべったことの半分程度しか理解しておらず、文章も下手なうえ、書いた記事全体も何が言いたいかがよくわからない内容で、よくこんな企画が通ったものだと思いました。その記者の社歴を聞くと、中途採用された経験の乏しい若い方で、これまでのAERA記者とは違ったイメージを持ちました」

「美人局騒動」のケースも見ても、経験の乏しい記者を育てる雰囲気や仕組みが、朝日新聞出版から消えてしまったということではないだろうか。こうして「週刊朝日」や「AERA」のコンテンツ力は劣化し、部数凋落の大きな要因をつくり出したのである。

質の高い原稿は、文藝春秋や講談社へ

朝日新聞の不買運動

その結果、焦ってセンセーショナルな記事に走ろうとして誕生したのが、橋下氏の人権を無視した出自を暴く企画である。「週刊文春」や「週刊新潮」などの雑誌は、出版社の社員である編集者が外部の契約記者や作家を使いこなしているが、もともと朝日新聞出版は、海千山千の外部筆者を使いこなすエディターシップが高くない。

さらに言うと、外部の作家もこれまでの付き合いの深さから文藝春秋や講談社、新潮社といった出版社を優先させて原稿を出すので、質の高い原稿を外部から取ることは期待できない。だから、一流のノンフィクション作家だと世間では見られている佐野氏も、「勝負原稿」を朝日新聞出版に出したわけではない。佐野氏にしては原稿の内容が薄かったという指摘すらある。

こうした負の連鎖を招いた張本人が、出版部門を分社化した神徳氏なのである。社長が原稿を書いたわけでもなく、編集を担当したわけでもない。しかし、結局、神徳氏が出版担当取締役時代に、コスト削減だけを重視するだけで、肝心のコンテンツをどのようにつくるのかという戦略的かつ本質的な議論がないまま、分社化の方向へ向かったのが間違っていたのだ。

そもそも神徳氏は、分社化した朝日新聞出版の初代社長になるはずだったが、構造的不況の中にある出版社の経営を切り盛りする「自信がない」という理由で火中の栗を拾うことから逃げた人物でもある。

取締役退任後、常勤監査役に退き、2012年6月の役員人事で2代目朝日新聞出版の社長に就いていた。自分がまいた「不幸の種」が巡り巡って自分の社長時代に「開花」してしまったというわけだ。このため、「自業自得」と言われ、朝日社内でも同情する人が少ない。

神徳氏は朝日新聞で経済部を中心に歩んできた。早稲田大学大学院を出て1973年に入社。ニューヨーク特派員や朝日新聞労働組合委員長を歴任した「スーパーエリート」で、同じく経済部OBで消費者金融などと広告関連で癒着して、朝日ジャーナリズムを破壊した箱島信一元社長の側近中の側近である。

朝日新聞は政治部と経済部が交代で社長を出してきたので、政治部出身の秋山秋太郎社長(現会長)の後は神徳氏が次期社長の有力候補の時期もあったが、箱島氏の威光を借りて態度があまりにも傲慢で「好き嫌い人事」を横行させたために、社内で敵を多くつくり、常勤監査役に失脚してしまった。この時も朝日社内では「箱島の威を借る神徳は、箱島の失脚とともに消え去った。自業自得だ」と言われた。「驕る神徳久しからず」と言う人もいたそうだ。天は神徳氏の「悪行」をまだ忘れておらず、今回の問題で、きつい「お灸」を据えたということであろう。

取材先に「電話に出やがらねぇ」

土井まひろ(38)  @KENXY

朝日新聞様。朝8時から事前の予告もなく、おそらく焦眉の急のお電話頂いたにも関わらず、病床故、お声の通り呼び出し中に「電話に出やがらねえ」で誠に相済みませんでした。

あと老婆心ながら、電話は録音前からメッセージ聞こえているので、言葉遣いは常に考えられた方が宜しい、絶対、マジ、多分。

https://twitter.com/KENXY/status/384472484545720320

橋下市長「朝日や毎日のような主張を言えば政治的中立害さない、というのはおかしい」

朝日新聞の不買運動
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--NHK会長の慰安婦発言で、民主党が追及の構えだが、市長の見解は

「民主党はもうちょっと歴史を勉強したほうがいいんじゃないですか。籾井さんが言っていることはまさに正論ですよ。その通りですよ。あの主張に反論なんかできる人なんていないと思いますよ。僕が言い続けてきたことと全く一緒です。あの意見について、まぁ朝日は毎日、メディアは大誤報やってくれて、主語とかすっとばして、正当化したとギャーギャー言っていたが、籾井さんの言っていることは僕がずっと言い続けてきたことで、あの点についてきちっと反論できる人はいないと思いますよ。もっとね、皆さんも含めてね、歴史を勉強しないといけないし、今この時期、この状況になってね、中国韓国のこの状況をみて、歴史というものが外交戦争に使われているということもある。日本は今までそういうことやってこなかった。日本の外交官もそういうこと言わずに、とにかく相手の気を害さないようにとやってきたが、中国もね、それなりの力を持ってきて、今までのアメリカ一極の世界秩序の中で我慢するような状況でなくなったときには、歴史については主張してきますよ」

安重根の問題だって、韓国の主張だって中国の主張だって、彼らの主張でそういう主張あると思うが、日本であんな主張認められませんよ。歴史は当事者によって主張や認識が違うのはあたりまえ。だから自衛戦争だと言っても相手方から見たら侵略だし、相手が侵略と言ってもこっちからしたら自衛だということもある。でも僕はサンフランシスコ講和条約を結んだ以上は、世界から侵略戦争と評価されること、言われることについては日本の政治家として受け入れざるを得ないが、その他の歴史問題については、今までのように黙っていたらいいなんてそんなことやってたら、外交戦争に敗北しますよ」

「どれだけ中国や韓国が今、世界でプロパガンダやっているんですか。今まで日本人は相手の気持ちを害してはいけないということで「言うな」「言うな」となりましたが、慰安婦問題は最たるもの。きちっと言わないといけない。日本人として。認めるところは認め、反省するところ反省する。世界から不当な評価受けるようなことについてはしっかり言わないと」

アメリカ人ヨーロッパも、完全に勘違いしている。僕が言っているのは、世界の、国際社会においては価値観は多様化している。一定の価値観を押しつけたって理解はしてくれない。でも世界共通の物差しは、フェアかアンフェアか。慰安婦問題はアンフェアです。日本だけを袋だたきするような世界の態度はアンフェだと言えばいい。戦争は悲惨だし、二度とやってはいけないが、そういう状況の中で、似たり寄ったりのことはどの国だってやっていたし、戦争と性の問題は、どの国だって抱えてきた不幸な歴史なんですよ。そういうことは二度と繰り返さない、今の価値観においてはそんなことあってはならない。だけど、日本だけが不当に袋だたきされているのは何故かというと、日本人が主張してこなかったからだ」

「慰安婦問題について、どういう問題なのか。河野談話の問題点とかきちっと言わなかったから。籾井さんの言っていることは至極正当で、民主党はもっと歴史を勉強すべきだし、自民党の方から批判が出るのは非常に残念です。こういう問題になって必ず出てくる政治的中立性ですよ。出ましたよ、またこれ」

「政治的中立性ってね、だいたい何か発言したら政治的な価値観は必ず含まれるものでね。メディアからしたら、毎日、朝日にしたら、籾井さんとは慰安婦問題で反対意見だから、ああいう発言をしたら政治的中立性を害するというが、朝日や毎日のような考えだったらあれも政治的な見解ですよ。ひとつのね。籾井さんの考え方も政治的な考え方。僕の考え方も政治的な考え方。もっと言えば、慰安婦問題について、世界から袋だたきにあっても良いという主張も政治的な考え方」

「だから朝日とか毎日とか、ああいう主張をNHKの会長が仮に言えば、それはまた政治的中立性を害することになる。政治的中立性というのは、権力を使って番組の編集権に介入してくるのが中立性を害するということ。トップが発言すれば、政治的な意味は入ってきます。たまたまそれが、政権側の考え方なのか、朝日新聞や毎日新聞の考え方なのか、どっちかは知りませんが、たまたま今回のような主張を言えば政治的な中立性を害すると言って、朝日や毎日が言っているような主張を言えば政治的な中立性を害さない。そんなのはおかしいです」

「僕は籾井さんが言っていることは極めて正論。日本人が、特に僕らの世代が籾井さんの考え方を勉強して、反論できるなら反論を考えた方が良い。学校現場で。どこが問題なのか。今まではそういうことを考えることなく、発言すること自体がダメという風潮だったが、非常にね、僕が言ったところで世間はわーっと「橋下が言った」ということでこうなったが、NHK会長で、それなりの経歴のある人がああいうことを言われたということで、日本国民はしっかりここで考えなきゃいけないと思う。発言が悪いというなら、どの部分が悪いのか論理的に言わないといけない。論理的に論破できる人はいないと思いますよ」

--政治家や新聞社と違い、NHKは放送法で中立が定められている。受信料で成り立っている。NHK会長が発言したことについては政治的に意味ない発言…なんてのはあり得ないのでは?

「問題ないんじゃないですか。だから、政治的中立性と言うが、政治的に意味のない発言なんてのはあり得ない。何か発言すれば、必ずそこには何か政治的な意味が含まれていて、今まではメディア、特に朝日や毎日がすぐ騒ぐから、彼らが反対するようなことを言わなければ、たまたま何も騒がれなかっただけ。でもそこに政治的な意図は入っていると思いますよ。NHKの番組自体だって、政治的な意図は入っているじゃないですか。慰安婦問題とか、戦争責任を追及した裁判の番組にしたって、番組には必ず政治的な意味っていうのは入っている。でもそれは仕方ない。中立性というものは、現場が何か作るときに政治権力で編集権や番組作るところに介入してくることが問題だが、トップが発言することというのは何ら問題ないと思う。発言したうえで、そのような見解で現場に介入したら問題だと思うが。政治的中立性という言葉も、もうそろそろ、日本人は考えないといけないと思います。何かやろうと思えば、政治的な意味は含まれてくる。政治的中立性というのはどういうことなのかをしっかりしっかり考えないといけない」

--維新としては国会では問題にする必要ないと?

「いやどこが問題なんですか籾井さんの発言の。誰もたぶん、論理的に反論できないと思う。僕が言っていることと同じだから、僕だって論理的に批判受けたら論破する自信はあるが、そういう議論の場が与えられなかったから一方的に悪いと言われたが。籾井さんや僕の発言に問題があるならどこかということ。モラル上は悪い、現在は悪い。当時だって、やっていいことかといったらだめなことでしょう。二度とやってはいけない。でも世界各国、当時、戦争時は似たり寄ったりのことはみんな戦場と性の問題は、現代の紛争においてすらずっとある。古代の戦争からずっとあったわけです。そいうことをどうやって止めるかをこれから考えないといけないが、そういうことはあったのは歴史的な事実。日本も反省するが、日本だけが袋だたきに遭っている状況は『違う』ということを言わないといけない。米国だって、こういうことはやってはいけない、やめていこうと、ヨーロッパや米国の価値観だったらそういう。でも現実問題として、第二次世界大戦とかそれ以降、米国も英国もフランスだって、戦場で女性を性の対象としてみんな利用していた。なぜ日本だけが袋だたきに遭うのか。それは、国家が組織的に女性を拉致した。人身売買した。世界の戦場の性の問題とは特殊なことをやっていたという風に、世界に広まってしまっているから」

「日本だけが特殊だと批判を受けている。日本だけが本当に特殊なんですか。反省はするし、二度とやってはいけないが、日本がやっていたことだけが世界から袋だたきに遭うような特殊性があったなら、どこが特殊なのかしっかり検証しないといけない」

韓国だって、朝鮮戦争の時には慰安婦制度をしっかり設けてやっていた。なぜ設けるかと言ったら、強姦が多発するとか、性病が蔓延するといろんな理由でね、慰安婦制度を朝鮮戦争の時に持っていたというのは、韓国の軍事史の中でもはっきり位置づけられている。そういうことを検証せずに日本だけ言われっぱなしで、朝日や毎日などのメディアがずっと日本が悪い、一切発言できないような雰囲気を作ってきたからこういう状況になったけれど、ちゃんと歴史を勉強して、戦場と性の問題、どういう事実が歴史的にあったのか、二度とやってはいけないが、日本だけが袋だたきに遭うというのはどういうことか、日本人は考えないといけないと思いますよ」

「人民日報」より中国を愛し、「朝鮮日報」より韓国を礼賛する朝日新聞

朝日新聞の不買運動

朝日新聞が「売れるから『嫌中憎韓』」という特集記事を2014年2月11日に掲載した。そこでは、「嫌中憎韓」が出版界のトレンドになりつつあると解説し、要は売れるからという理由で中国、韓国に対する悪感情を煽っていると解説している。

しかし、いまの日本に渦巻く嫌中憎韓のムードはいかに生まれたのか。

朝日新聞は、これまで政権批判の常套手段として、従軍慰安婦問題についても靖国参拝問題についても、「中国や韓国が反発している」ということを自らの批判の根拠としてきた。

たとえば、安倍首相が靖国神社に参拝した12月26日当日の夕刊では、「中韓、強く抗議」「中韓との関係悪化を懸念」と2つも大きな見出しを使って取り上げ、参拝翌日の社説でも、〈安倍首相の参拝に、侵略の被害を受けた中国や韓国は激しく反発している。外交にいらぬ火種をつくる。下策である〉と重ねた。

他のメディアは、安倍首相の参拝を「自己都合によるもの」で「国際社会へ説明不足」と批判していたが、「中韓が反発するからやめろ」といったことは一度もない。自分たちの批判の根拠をあくまで中韓の反発に置く、というやり口なのだ。

「これは朝日に限りませんが、どこかの発表に基づく『発表報道』が主流になっていて、取材に基づく言論というものが非常に貧弱になっている。いわゆる『ご注進報道』などといわれる、記事の持つべき力を他国の『外圧』に頼るこの種の報道は、その流れの上にあるものだと思います。主張すべきことがあるのなら、きちんと自分らで取材をして、自前の議論をすべきです」(田島泰彦上智大学教授)

だからこそ、朝日は韓国で起きたこと、発表されたことは、過剰なほど大きく取り上げる。たとえばこの2月、村山富市・元首相が訪韓し、元慰安婦と面会し、植民地支配を謝罪した「村山談話」の継承をアピールした件では、二度も写真入りで報じる力の入れようで、他紙を圧倒した。

ほかにも、韓国の外相が元慰安婦を訪問すれば「日本の指導層の歴史を歪曲した妄言には断固対応する」(外相)「日本の暴言がひどくなっている。私が死ぬ前に間違いを認めさせて欲しい」(元慰安婦)といった発言を論評抜きでそのまま紹介し、韓国の女性家族省が「元慰安婦の日」を制定しようとすれば、これも取り上げる。

週刊誌よりも朝日新聞のほうが、よほど「韓国」や「慰安婦」の見出しが好きなようだ。

朝日新聞がマッチポンプで積み重ねた記事を材料に中国・韓国が反日確立

長谷川千秋

朝日新聞は2014年2月11日、「売れるから『嫌中憎韓』」という記事を掲載した。要するに、日本の雑誌が「売れるから」という理由で中韓を揶揄するような記事を出していると指摘したのである。

だが、現在の日本に渦巻く嫌中憎韓のムードは、そもそも反日に凝り固まった中韓に原因がある。中韓をしてそうなさしめたのは、韓国にとっての従軍慰安婦であり、中国にとっての南京大虐殺靖国問題という反日の大きな柱ができたことによる。そして、それらの先鞭を付けたのは、すべて朝日新聞なのである。

朝日は、これまで中韓を利する記事を繰り返してきた。たとえば2005年3月、当時論説主幹だった若宮啓文氏(後の主筆)の「竹島と独島 これを『友情島』に…の夢想」というコラム。

例えば竹島を日韓の共同管理にできればいいが、韓国が応じるとは思えない。 
ならば、いっそのこと島を譲ってしまったら、と夢想する。見返りに韓国はこの英断をたたえ、島を「友情島」と呼ぶ

あるいは2007年3月、第一次安倍政権時代の記事。

「シンゾー・アベは拉致問題には熱心だが、従軍慰安婦問題に対する態度と矛盾するのでは?」
「従軍慰安婦」研究の吉見(義明・中央大学商学部教授)も、このふたつの問題に共通性を見いだしている。
拉致被害者も、「いい仕事がある」などと「甘言」にだまされ、連れ去られた例がある。
朝鮮人の少女が業者から「赤いワンピースと革靴」を見せられ、「いい暮らしができるよ」と戦地の軍慰安所に送られたのもまた、
「甘言」による「拉致」ではないか

竹島を譲るのも、拉致と慰安婦を同一視するのも、まるで「朝鮮日報」のコラムを読んでいるような気がしてくる。もちろん、取材対象の立場に立つことはジャーナリズムに置いて重要なことは認めるが、これは明らかにそのレベルを逸脱した、韓国への偏愛としか思えない。

近年では2012年8月、夕刊のコラム「素粒子」に書かれた内容が物議を呼んだ。

すきを突いた韓国の速攻。自陣のラインがたがたで防ぎ切れず。増税の日を狙ったかのように李大統領が竹島に。
中国ともロシアとも韓国ともギクシャク。元より北朝鮮は話にならず。いよいよ米国頼みの単細胞になりそうな。
あふれる韓流やKポップ。どこにでもある韓国食材。この落差は何?在日の友とマッコリ飲みながら考えよう

この頃になると、ネットには「朝日新聞の素粒子がいくらなんでも酷いと話題に」というトピックが立てられ、批判が集まるようになった。つまり、こうした記事を朝日が積み重ね、中韓がそれを材料に「反日路線」を確立したことが、日本国民のなかに徐々に「嫌中憎韓」の感情を植え付けていったのだ。

朝日新聞は、自らが焚きつけた火が燃え移った「嫌中憎韓」の炎を鎮火しようと躍起になっている。だが、それを「マッチポンプ」だと認めない限り、説得力はないだろう。

一つこれだけはいえる。もし「嫌中憎韓」が売れるとすれば、それは朝日のおかげだと。

朝日新聞という病 - 池田 信夫

私がマスコミに勤務していた20年前に比べると、インターネットの世界は激変したが、マスコミは驚くほど変わらない。

最近の集団的自衛権をめぐる朝日新聞の報道は異常というしかない。2014年7月2日の紙面は、次のような見出しで埋め尽くされている。

  • 平和主義覆す解釈改憲
  • 「強兵への道」許されない
  • 危険はらむ軍事優先
  • 周辺国刺激 緊張招く懸念
  • 抑止力 逆に低下する恐れ
  • ねじ曲げられた憲法解釈
  • 「自衛措置」強引に拡大
  • 論理の暴走 戦前と同じだ

私が入社試験を受けたとき、朝日新聞の役員のリベラルな感じはNHKの官僚的な感じより好感がもてたが、サツ回りはしたくなかったので朝日の内定を断った。私が最後に現場にいたのは1993年細川内閣のできる前だったが、朝日の圧勝だった。首班指名の前に朝日は1面で「細川首相」、読売は「羽田首相」という大見出しを掲げた。

そのころマスコミ全体が(産経を除いて)55年体制の終焉を歓迎する論調だったが、小沢一郎氏が政局運営に失敗し、その後は日本の政治にとっても「失われた20年」だった。それでも小泉内閣のときは、朝日はまだ改革派だったが、民主党政権あたりから「先祖返り」が始まった。労働問題では労組べったりになり、原発事故のあとは「原発ゼロ」になり、安全保障をめぐっては冷戦時代どころか60年安保に戻ったようだ。

その一つの原因は、就職偏差値が落ちたことだと思う。私のころまではマスコミの競争率は100~200倍で、社員にもエリート意識があったが、今は普通の会社と同じで、銀行の滑り止めになってりしている。経営が危ないという点では、中小企業なみのランクだろう。2014年4月入社の社員は、東大卒がゼロになったらしい。昔は(NHKと同じく)半分近く東大卒だったのだが、変わり果てたものだ。

東大生は「空気」の変化に敏感だ。原発や慰安婦問題などの異常な報道を見ると、最近は朝日新聞=頭が悪い、あるいは朝日新聞=嘘つきというブランドが確立された。そうなると彼らは入らないので、その下の大学の左翼的な思い込みの強い学生が入社する。

その結果が「朝日新聞女子組」を名乗る次のようなアカウントだ。

憲法は権力の暴走を止めるためにある。憲法を守らなあかんのは国民やなくて権力者。
国民が守らなあかんのは法律。 #集団的自衛権 朝日新聞女子組 (@asahi_joshigumi) 2014, 7月 5

朝日新聞の記者は「権力の暴走を止めるためには、自分たちは憲法を守らなくてもいい」と信じているらしい。そういう特権的な地位はとっくに失われたのだが、大阪本社の「女子組」は、いまだに新聞が権力者と対峙しているという思い込みで仕事をしているのだろう。論理の誤りは指摘すればなおせるが、頭の悪さはなおせない。

もう一つの原因は、読者の高齢化だ。紙の新聞の読者のメディアンは60歳ぐらいで、主要な購買層は団塊老人だ。朝日新聞の最近の極左的な紙面は、彼らにターゲットを絞っている。これは営業政策としては正解だが、紙の読者は決して増えない。団塊の世代がいなくなるのが早いか、紙がネットに負けるのが早いかはわからないが、あと10年はもたないだろう。

儒教国家では権威(学問的知識)と権力(肉体的暴力)を官僚に集中させたが、キリスト教国家では両者を聖俗に分離した。これは果てしなく続く戦争を休戦して異なる宗派が平和共存するためには必要だったが、学問が現実的権力を失うと形骸化する一方、権力が精神的権威を失うと堕落する。

マスコミはそういうギャップを埋める「世俗的な学問」として一定の役割があった。新聞には資本も権力もないが、媒体を独占することで知的な権威になる一方、「第4の権力」を獲得した。しかしこれも身分不相応な事実上の権力をもつと堕落する。媒体の独占が終わった時代に、こういう権力が消えるのは、歴史的な宿命である。

付け火して煙り喜ぶ朝日新聞。藤岡信勝氏「白旗を掲げつつ進軍ラッパを吹くような卑劣で許しがたい挙に出た」

拓殖大学客員教授・藤岡信勝

世界に広げられた慰安婦問題の解決には、2つのルートしかないと考えてきた。一つは政府による河野談話の撤廃であり、もう一つは、このプロパガンダの製造・普及の責任主体である朝日新聞社が、報道の誤りを認め、公表し、謝罪することだ。

この度、朝日新聞は自社の慰安婦報道の核心をなす3点の誤りをついに認めるに至った。すなわち

  1. 慰安婦を強制連行したとする吉田清治証言を「虚偽だ」と判断し、記事を取り消した
  2. 女性を戦時動員した女子勤労挺身隊と慰安婦を同一視した記事の誤りを認めた
  3. 朝鮮や台湾では「軍などが組織的に人さらいのように連行した資料は見つかっていません」と認めた

の3点である。

画期的なことだ。これによって“慰安婦強制連行説”は完全かつ最終的に崩壊した。残るのは「戦地にも遊郭があった」という単純な事実だけである。

世界中のどの国の軍隊も将兵の性処理システムを持っていた。日本の慰安婦制度は(1)戦場での敵国女性の保護(2)将兵の性病予防-という2つの目的を果たす模範的な制度だった。

ところが、朝日新聞は8月5日付1面に杉浦信之編集担当の「慰安婦問題の本質 直視を」と題する論文を掲載し「私たちはこれからも変わらない姿勢でこの問題を報じ続けていきます」と宣言した。これでは元の木阿弥となる。

一体、何が問題なのか。

論文は「軍の関与の下でアジア各地に慰安所が作られ、女性の尊厳と名誉が深く傷つけられた」ことが「問題の本質」だと主張する。「女性の尊厳と名誉」なる文言は河野談話からとったのだろうが、慰安所があったことが本質だと言うのだから話にならない。

付け火して煙り喜ぶ朝日新聞-。

「朝日新聞は事実を曲げてまで日本人をおとしめたいのか」ジャーナリスト、門田隆将氏

東京電力福島第1原発事故で現場指揮を執った吉田昌郎所長に対する「吉田調書」について、吉田氏らを取材したジャーナリスト、門田隆将氏が寄稿した。

産経新聞が入手した「吉田調書(聴取結果書)」を読んで、吉田昌郎所長と現場の職員たちの命をかけた闘いのすさまじさに改めて心を動かされた。「本当に感動したのは、みんな現場に行こうとするわけです」と、危機的な状況で現場に向かう職員たちを吉田氏は褒めたたえている。

いかに現場が事態を収束させようと、そして故郷、ひいては日本を救おうと頑張ったのかがよくわかる内容だ。

私は拙著『死の淵を見た男』の取材で、吉田氏や現場の職員たちに数多くインタビューしている。どんな闘いが繰り広げられたかは取材を通じて知っていたが、その時のことを思い出した。

また、菅直人首相や細野豪志首相補佐官らとの電話によって、事故対策を講じる吉田氏の貴重な時間がいかに奪われていたかもよくわかる。くり返される官邸からの電話に「ずっとおかしいと思っていました」と吉田氏は述べている。

特に細野氏が毎日のように電話をかけてきたことで、吉田氏が相当困惑していた様子が伝わってくる。

全員撤退問題については、「誰が撤退と言ったのか」「使わないです。“撤退”みたいな言葉は」と、激しい口調で吉田氏が反発しているのも印象的だ。吉田氏がいかにこの問題に大きな怒りを持ち、また当時の民主党政権、あるいは東電本店と闘いながら、踏ん張ったかが伝わってくる。

それにしても朝日新聞が、この吉田調書をもとに「所員の9割が所長命令に違反して撤退した」と書いたことが信じられない。自分の命令に背いて職員が撤退した、などという発言はこの中のどこを探しても出てこない。

逆に吉田氏は、「関係ない人間(その時、福島第1原発に残っていた現場以外の多くの職員たち)は退避させますからということを言っただけです」「2F(福島第2原発)まで退避させようとバスを手配したんです」「バスで退避させました。2Fの方に」と、くり返し述べている。

つまり、職員の9割は吉田所長の命令に“従って”2Fに退避しており、朝日の言う“命令に違反”した部分など、まったく出てこない。

だが、朝日の報道によって、世界中のメディアが「日本人も現場から逃げていた」「第二のセウォル号事件」と報じたのは事実だ。最後まで1Fに残った人を「フクシマ・フィフティーズ」と称して評価していた外国メディアも、今では、所長命令に違反して所員が逃げてしまった結果にすぎない、という評価に変わってしまった。

事実と異なる報道によって日本人をおとしめるという点において、先に撤回された慰安婦報道と図式がまったく同じではないか、と思う。なぜ朝日新聞は事実を曲げてまで、日本人をおとしめたいのか、私には理解できない。 朝日報道への批判は燎原の火の如く広がっている。今回の異例の検証は、朝日新聞のコアな読者層にまで疑念が広がったことへの危機感の表れではないか。

だが、朝日は根本的な路線転換を避けている。まるで白旗を掲げつつ進軍ラッパを吹くかのような、卑劣で許しがたい挙に出たのである。検証記事も詭弁と卑怯な言い訳に満ちている。朝日新聞はその代償を払わされることになるだろう。

1989年 “サンゴ落書き捏造” 記事に見る、朝日新聞 「虐日偽善」の姿

この事件では写真の捏造ばかりが問題になったが、実は、記事の文章も「極めて悪質」と言わざるを得ない。その末尾は次のようになっていた。

「日本人は、落書きにかけて今や世界に冠たる民族かもしれない。だけどこれは、将来の人たちが見たら、80年代日本人の記念碑になるに違いない。百年単位で育ってきたものを、瞬時に傷つけて恥じない、精神の貧しさの、すさんだ心の…。にしても、一体『K・Y』ってだれだ」

仮に写真が本物であったとしても、この文章は二重の意味で明らかに間違っている。

第1に、犯人はまったく不明なのだから、日本人の犯行と断定することはできない。アルファベットのイニシャルだから、外国人の可能性も十分考えられる。

第2に、犯人が日本人だとしても、一部の人間の行為を日本人全体の犯罪として糾弾し、モラルなき悪質民族と決めつけるのは、誠に異様である。それは、「世界に冠たる民族」「80年代日本人の記念碑」といった極端な表現に現れている。

ではなぜ、こんな発想が出てくるのか。

日本人を悪者として貶めたい欲求があるからではないのか。日本や日本人を「悪」と決めつけて糾弾することで、自分自身は正義の側に立つことができる。他を貶めることで自分を美化し、道徳的優越感を享受したいのであれば、それは根本的に偽善である。日本や日本人同胞を虐げる偽善だから「虐日偽善」と表現すべきである。

紙面・論調

民主党政権を賛美
  • 一般的に左派リベラル言論の代表紙である。保守派からは左翼的、自虐史観的、中国の政策や北朝鮮の独裁政治に対する批判の欠如が問題視される傾向にある。実際の内容を見ると、中国・北朝鮮に対してほぼ無批判である。しかしながら記事ごとの思想的差異はかなり狭い。ただし後述するように、朝日新聞の論調は各時代で相当の変遷を経ていることにも注意されたい。
  • 中国や北朝鮮、韓国に好意的な立場であり続ける一方、日本政府や公務員(但し日教組は除く)、保守思想に対する批判(保守を超えて日の丸君が代に批判的)では容赦が無い。また、社説欄や天声人語だけでなく、投書欄(「声」欄)や読者投稿の短歌(「朝日歌壇」)においてそのような政治的意見や揶揄を語らせることもある。
  • 言論の自由などの侵害の恐れが指摘される人権擁護法案については、全国紙でほぼ唯一容認的な意見を度々表明している。
  • 保守派からは「左翼的」「自虐史観的」と批判されている。特に産経新聞、『正論』、『諸君!』などの一部保守系論壇雑誌からは厳しい論調で批判されることが多い。
  • 自由民主党と対立することが多い。特に近年は政策批判だけではなく、発言などの政策以外の批判をすることも多く、ネガティブ・キャンペーンとの批判も受けている。例えば、第21回参議院議員通常選挙前の安倍晋三政権に対する報道を、東海新報はネガティブキャンペーンと批判。特に安倍の首相辞職に際し、"責任を放棄した"の意で「アベする」が流行していると報道したが、逆に"捏造する"の意で「アサヒる」の語が新語として広まった(詳細はアサヒる問題を参照)。また第45回衆議院議員総選挙前の麻生太郎政権に対する報道については、西村博之が「政治家を批判する記事を書くとして、政策についての議論であれば、日本の未来の方向性についての予測が立てられたりするので、読む側としても価値を感じられます。 けれど、ホテルのバーの値段がどうこうとか、漢字がどうこうとか、カップラーメンの値段がどうこうってどうでもいい」と批判したほか、加地伸行も「自民党攻撃はすさまじかった」と批判した。なお両選挙とも自民党が敗北している。
  • 他紙と比べると、科学欄ではかなり踏み込んだ専門的な記事もあり、文化欄や読書欄などでも紙面の充実を図っていることが特徴的である。
  • 在日外国人の内、在日朝鮮人韓国人の氏名表記にあたっては、他紙が母国名を掲載している場合であっても、原則として通名(日本名)での表記を行っており他紙との違いを見せている。この件について辛坊治郎は、日本テレビ『ズームイン!!SUPER』(2008年9月10日)のコーナーにて「在日朝鮮人が犯罪を起こした時に通名で報道する朝日はおかしい」と批判した。。

朝日新聞の論調は、敗戦を契機として百八十度の極端な変化がみられた日教組と同じく敗戦トラウマと揶揄されることが多いが、基本的に「戦後民主主義を先導する社会的エリート」という意識が強すぎるため、プライドが高くて他を見下す傾向にあり、報道におけるミスがあってもすんなり謝罪したり認めたりしないという点が認められる。

  • 2001年で終わった土曜版の一コーナーである「紙面批評」の末期にはあえて自社を批判する評論家に書かせようとしたものの、社内幹部による記事検閲が執拗におこなわれ、かえって「紙面批評」が消滅する原因となった。
  • 小泉政権以降、若い世代の右傾化に強い危機感を持っている。ネット右翼を含む、若者の右傾化についてしばしば特集記事を掲載している。2006年の小泉総理靖国参拝の際、NHKが携帯電話で賛否をとったことを、若い世代の意見に偏ると批判した。また同じ時期、ファッション欄に掲載されたワンポイントマーク復活の記事において、「メンズウエアの胸元に、ワンポイントマークが復活している。かつては中年男性のゴルフ用ポロシャツに、必ずついていた傘や熊などのマーク。それが今、おしゃれな装飾としてさまざまな形に進化している。」という書き出しから「そういえば、自らの国家や民族に固執する右翼系の若者が世界的に増えているという事実も、多少気になるところだが。」と結論付けた。
  • 漫画家の小林よしのりと対立関係にあり、彼の作品である「戦争論」等を巡って社説で数回にわたり直接批判した。朝日新聞が社説において個人を複数にわたり批判したのは、政治家等以外の立場の人物では小林のみである。

北朝鮮学校の無償化を急げ(2012年3月3日紙面)

朝日新聞

卒業式の季節になった。だが文部科学省には、年度内に解決すべき課題が残っている。高校無償化を朝鮮学校にあてはめる判断だ。「厳正に審査」がずっと続いている。生徒や親をどこまで待たせるのか。

他の外国人学校生や日本の公私立高生は、2年前から無償化の恩恵を受けている。普通の家庭で年12万円弱になる。その財源にと、特定扶養控除の一部が減らされた。この負担は朝鮮学校生の家庭にも等しく課されている。

民主党が衆院選マニフェストに掲げた高校無償化について、民主、自民、公明の3党が効果を検証する協議を始めることになった。検証するのは制度全体である。朝鮮学校を外し続ける事情にはならない。

立法の目的として説明された「すべての意志ある若者が教育を受けられるよう」をあてはめれば、認めるのが自然だ。無償化は日本人拉致問題で軟化したメッセージを送ることになる、と反対する声がある。

だが拉致行為や北朝鮮の体制に責任のない生徒たちに、責めを負わせてはなるまい。民主党政権は「教育に外交上の問題をからめない」と確認している。そうであるならば、政治の思惑によって、少数派であり、多感な年代である生徒たちを疎外するべきではない。

在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)と結びついた学校のあり方にも疑念の声がある。文科省はそうした点にも踏み込み、調査を続けてきた。

その間の議論を通じ、学校側は開かれた教育への姿勢を示しつつある。教科書の記述も改める動きが出てきた。父母の間にも、祖国の「3代世襲」に違和感を持つ人はいる。教室に肖像画を掲げることも考え直す時期だろう。そして、自国の負の部分も教えるべきだ。多様な学びの場の一つとして認めた上で、自主的改善を見守る。そんな関係を築けばよい。

歴史を思えば、私たちは在日の人たちとその社会をもっと知る努力をすべきだ。

韓流ドラマの翻訳を支えるのは民族の言葉を学んだ在日だ。年末の全国高校ラグビーには、大阪朝鮮高校がホームタウンの代表として3年連続で出た。彼らは北朝鮮だけを背負っているわけではない。生まれ育った国と祖国の間で悩み、揺れながら生きる若者がいる。なぜ自分たちがハンディを負わされるのか――。政治の動きに巻き込まれ、生徒たちは苦しんできた。アウェーの寒風をいつまでも浴びせてはならない。

中国の国益守れ(東京都の尖閣諸島購入)

石原慎太郎・東京都知事がきのう、米・ワシントンで、沖縄県尖閣諸島を都が購入する計画だと明らかにした。知事は「東京が尖閣諸島を守る」と語った。中国に四の五の文句など言わせるものか、という態度である。こんな知事発言に、インターネット上では拍手を送る書き込みがあふれている。

確かに、知事の発言には本人をはじめ、中国の対応を不快に思ってきた人々の留飲を下げる効果はあるだろう。だが本来、政治家の仕事は複雑に絡み合った懸案を、一つひとつ丁寧に解決していくことだ。それに、そもそもこれは東京都の仕事ではないはずだ。

知事は「島々を舞台にしてさまざまな施策を展開する」という。けれど、日本人が上陸しただけで反発してくる中国のことだ。問題はいっそうこじれるだろう。そうなった時、首都とはいえ自治体の長の石原氏に、領土が絡む問題を解決する手だてはない。政府の外交に悪影響を与えることを承知で大風呂敷を広げるのは、無責任としかいいようがない。

尖閣諸島といえば、2011年9月、中国の漁船が日本の巡視船に衝突してきた事件があった。この3月に、双方の政府が周辺海域の無人島に新たな名前をつけてからは、中国の監視船などが領海侵入といった挑発的な活動を続けている。さらに、石原発言を受けて、中国国内では、政府に強硬な対応を求めるネット世論が噴出している。

私たちは、こうした中国側の対応にも自制を求める。日中両国民がお互いに批判しあって、何か得るものがあるのか。体制が変わったばかりの北朝鮮への対応でも、日本と中国との連携は欠かせない。国交正常化40年を迎える隣国同士でもある。こうした両国の関係を、石原氏はどう考えているのか。

そもそも、都民の税金を使って島を買うことの説明がつくかも疑問だ。都議会に予算案を提出するというが、そう簡単に理解が得られるとは思えない。石原氏には、新党構想が取りざたされている。その折から、税金を使って選挙向けのパフォーマンスをしているようにも見える。

「沖縄人は豚ですか?」2012年5月掲載

自民党の選挙敗北を喜ぶ

「やっぱり私たちは『豚』なんだ」。

劇団比嘉座の座長・比嘉陽花(ひが・はるか)さん(29)は今、大阪で暮らす。

「海きれい?」と興味深そうに近づいてくる本土出身者(ナイチャー)たち。私の沖縄は悲しい島。灰色だ。本当の私たちを見ていない。

昨年、自作の演劇「わーわー」を沖縄県内で演じた。わーは沖縄の言葉(ウチナーグチ)で「豚」。「人間」の社会に組み込まれ、笑われ、無視される。そこから逃れるために、豚語を捨て、姿も変える。

「人間」は日本人、「豚」は沖縄の人(ウチナーンチュ)。「強烈な芝居」と話題になり、公民館や中学校からも依頼がきた。上演後の反応は割れた。

「沖縄と本土を分けるのはおかしい」「いや、これこそ現実だ」

昨年まで住んだ実家は米軍嘉手納基地のそば。母が通った小学校には53年前に米軍機が墜落し児童ら17人が死んだ。母は生き、私が生まれた。ではあの子たちは、なぜ死なねばならなかったのか。 普天間飛行場の県内移設を訴える政治家を見て気づいた。私たちを見ていない、うつろな目。

我慢してください。1億の「人間」のために――。「そうか。私たちは『人間』じゃないんだ」   劇のクライマックス。「豚」たちは結局「人間」に食われる存在ではないかと自問する。老いた「豚」が観客に語りかける。   「『豚』が『人間』になれるわけがない。本当は差別されているんだよ」

大学院生の親川志奈子さん(31)は宜野湾市でウチナーグチ講座を開いている。9年前、ハワイ大学で先住民について学んだ。米国に王制を倒され、言葉を奪われ、基地を置かれたハワイ。まるで植民地。沖縄と日本の関係と同じだと気づいた。日本の言葉しか話せない自分に涙ぐんだ。かつては痛みを他者に押しつけまいと思ったが、いまは違う。

「基地は日本へ引き取って」

「生活保護受給者は楽しみを持ってはいけないのでしょうか。暗く生きていかねばならないのでしょうか」

天声人語

このあいだに続いて堀口大学にお出まし願う。仏文学の翻訳で知られる氏に、批評家グールモンの短章の訳がある。その一文をかつて読み、ノートに書きとめた。

「女を悪く云う男の大部分は或る一人の女の悪口を云って居るのである」

卓見だと思う。人はごく狭い知見や印象で全体を語りがちだ。だから文中の「女」は何にでも取り換えがきく。たとえば若者、オジサン、アメリカ人、医者、新聞記者……そして生活保護受給者もまた、しかりではないだろうか。

去年、お笑いタレントの母親の受給問題をきっかけにバッシングが起きた。あれなど、一人を悪く言うことで全体をあげつらう一例だったろう。 働かない、ギャンブルで浪費している、といった後ろ指も、一部への批判が全体への色眼鏡になっているようで気にかかる。

行きつくところと言うべきか、兵庫県小野市が議会に条例案を提出した。受給者がパチンコなどで浪費しているのを見つけた市民に通報を義務づけるのだという。耳を疑ったがエープリルフールにはまだ間がある。

筆者と違う意見もあろう。だが、そもそも誰が受給者なのか一般市民には分からない。効果は疑わしいうえ、小野市だけでなく全国で色眼鏡が濃くなりかねない。生活保護の切り下げについて、受給する女性が声欄に寄せていた。

「受給者は楽しみを持ってはいけないのでしょうか。貧しい気持ちを持ったまま、暗く生きていかねばならないのでしょうか」。身に染む声ほど小さく震える。

尖閣諸島購入に寄付金は疑問(5月5日朝日新聞東京版朝刊「声」欄)

高野 明日香

大学生 高野明日香(神奈川県厚木市・21歳)

東京都が尖閣諸島の購入に向け、寄付金の受け皿となる専用口座を開設したそうです。
違和感を感じたのは私だけでしょうか。
今でも多くの方が震災の影響で元の生活に戻れない苦労をなさってます。
そんな時に出た石原慎太郎・東京都知事の尖閣諸島購入の発言。そして寄せられた賛同する意見。
私は尖閣諸島が日本の領土だと主張することは必要だと思います。
そのための石原都知事の行動も、少々大胆ですが必要だと思います。
ただ、果たして今、私たちがお金を出してまで購入しなければならないのでしょうか。
日本人はどうも、時間が過ぎるとすぐ新しいものに飛びつく傾向があるような気がします。
東日本大震災発生直後に多く集められた寄付金ですが、1年以上経った今、寄付をする人は一体どれぐらいいるでしょうか。
あまりにも短い周期で移りゆくブームのように、今も続く被災者の苦労すら既に忘れ去られてはいませんか。

尖閣と竹島…中国の反日デモに過剰反応するべきでない。韓国に制裁すべきではない。(2012年8月)

プロ市民出身の菅直人を賛美

中国でまた、反日デモが起きた。尖閣諸島に不法に上陸した香港の活動家を、日本側が逮捕したことが引き金になった。日韓が領有権を争う竹島では韓国が李明博(イ・ミョンバク)大統領の名を刻んだ石碑を建てた。大統領の上陸に続く、無分別な行動だ。

感情をたぎらせ、ぶつけあう。隣国同士でこんな不毛なことをいつまで続けるのか。

野田政権の基盤は弱い。秋に世代交代を控える中国の指導部は動きが取りにくい。年末に大統領選がある韓国では、李大統領の求心力低下が著しい。難しい時期だが、事態を収めるべき政治が対立をあおるような振る舞いは理解しがたい。本来の外交の場で引き取り、沈静化を図るべきだ。

中国のデモは、尖閣沖での衝突事件の後に反日が吹き荒れた一昨年の再現のようだった。北京や上海では厳戒態勢が敷かれ、デモは散発的だった。だが、香港の隣の深セン(センは土へんに川)などでは参加者が暴れ、日本車や日本料理店を壊す騒ぎになった。

日中の貿易総額が年間27兆円余りとなるなど、相互依存は強まるばかりなのに、きわめて残念だ。粗暴な行いが国際社会でのイメージ悪化にもつながることを中国は知るべきである。ただ、反日に過剰に反応するべきではない。

一方、韓国に対しては、李大統領の天皇への謝罪要求発言もあり、日本政府は態度を硬化させている。国際司法裁判所に提訴する方針を発表したほか、安住淳財務相は日韓通貨スワップ(交換)の融通枠拡充取りやめを示唆している。

日本の立場を表明することは大事だが、あたかも制裁のように関係のない問題を持ち出すのはいかがなものか。韓国経済の不安定化は、日本にとってもマイナスになりかねない。

安住氏は、今月下旬の日韓財務対話への出席も取りやめた。だが、こういうときこそ、韓国としっかり話し合うべきだ。日中も、日韓も、前に進めていかなければならない関係だ。何が本当の国益なのか、冷静に考える必要がある。

朝日新聞中国版ツイッターが謝罪。石原氏関連記事に「小鬼子」で炎上(2012年11月)

自民党の政権奪回を悔しがる

朝日新聞の中国語版ツイッター(微博)が、他の利用者の書き込みに対して書き込んだコメントが「炎上」し、謝罪コメントを発表した。一部のツイッター利用者が「朝日新聞が石原慎太郎さんや日本人を、超侮辱した言葉"小鬼子"と呼んでくださいと中国人に呼びかけています。どこまで反日新聞ですか?」などと猛反発していた。

この記事を転載した微博の書き込みに対して、朝日新聞のアカウントが11月4日夜、「『小鬼子』を叱らなきゃ」とコメントを付けたのだ。「小鬼子」という言葉は、石原氏をはじめとする、中国では右派だとみなされている政治家に対する蔑称として使われることがある。

コメントを付けた書き込みは石原氏の写真付きだったため、石原氏に対して朝日新聞が「小鬼子」と言う言葉をぶつけた、と受け取った人もいた。

「微博で朝日新聞が石原慎太郎さんや日本人を、超侮辱した言葉"小鬼子"と呼んでくださいと中国人に呼びかけています。どこまで反日新聞ですか?狂っています!!」「中国人は喜んでコメントで日本を馬鹿にします。朝日は中共の新聞ですか?なぜ日本人は朝日新聞を読みますか?日本が大好きな台湾人のわたしはとても悲しいです」などと猛反発。この書き込みが拡散し、日本のネット上でも騒ぎが広がっていた。

「日本維新の会の橋下徹氏がおでこを出す正統保守型に変えた。何が目的か分からない年の差婚をしたしたたかな女のようだ」

天声人語(2012年11月19日)

髪形をいじるのは心機一転の表れでもある。日本維新の会の橋下徹氏が、おでこを出す正統「保守型」に変えた。
この勝負髪で衆院選に挑むという。37歳上の石原慎太郎氏を新代表に迎え、しおらしく従う覚悟らしい

▼合流は第三極の受け皿を広げ、既存政党や官僚支配への不満をさらう狙いとみえる。両氏の合意文書には「強くてしたたかな日本をつくる」と表題がついた。
「弱くてお人よしの日本」は耐えがたいと

▼片や石原氏に気を使い、「原発ゼロ」の語は消えた。政策より大同団結、小異は捨てたというが、コーヒーと紅茶を混ぜたようなドタバタ感が漂う。
色が似ていればいいというものではない

▼なるほど、コーヒー党、紅茶党の独自色より、候補者の調整が先に立つのが小選挙区制だ。
野合との批判に、石原氏は「民主党や自民党が人のことを言えるのか」と反発、橋下氏も「趣味嗜好まで同じなら北朝鮮」と開き直る

▼とはいえ、地方分権や行政効率に重きを置く橋下氏の現実主義と、米中なにするものぞの石原流がどう混じり合うのか。
みんなの党や減税日本とも組むとなれば、昔の民主党顔負けの「選挙互助会」だ

▼石原氏がほれたと公言する橋下氏は、政界でいう「じじごろし」に違いない。新代表を最強のリーダーと持ち上げ、ヘアスタイルを変えた。
「何が目的か分からない年の差婚をした、したたかな女のよう」。きのうの東京紙面にあった、山本貴代さんの見立てに納得した。その縁の吉凶は知らない。

安倍氏選ぶ自民党の劣化ぶり(2012年10月)

思想が表れている表紙

朝日新聞2012年10月5日(金)朝刊「声」欄より

小学校教員(日教組) 大越慶久(福島県古殿町 44歳)

安倍晋三氏が自民党総裁に選ばれた。5年前の突然の首相辞意表明。臨時国会で所信表明演説をしてわずか2日後のことだった。

国民の誰もがあぜんとしたであろう。体調の問題とはいえ、あのタイミングでの首相辞任は、まさに政権の放り出し以外の何物でもない行為であった。その人物が再び総裁の椅子に返り咲いたのだ。

総裁選では党員・党友による地方票の6割近くが石破茂氏を支持したが、国会議員票による決選投票で安倍氏が逆転勝利を収めた。党員は、自民党を民意の最前線で支える人々である。その声を無視する形で、国会議員は安倍氏を選んだ。これをどう理解すればよいのだろうか。

安倍氏は政権放り出しで、どれだけ多くの迷惑をかけたのか、そのことを考えれば、再びそのような地位を目指すなど、日本人としての価値観としてはいかがなものだろうか。それにも増して、私は自民党の国会議員の多くが、そんな安倍氏に投票したことにショックを受けた。

民主党の分裂騒動などのゴタゴタにも嫌気がさしたが、自民党の国会議員も、もはや劣化しているように感じられ、残念である。

「民主党がんばれマジ全力で頑張れ。今は耐えて耐え忍ぶんだ。また政権復帰するときのために」(2012年12月)

政権を担うということが、いかに難しく、厳しいものか。総選挙で衝撃的な惨敗を喫した民主党は、そのことを身をもって学んだに違いない。   衆院に小選挙区比例代表並立制が導入されて18年。6度目の総選挙の結果は、想定されていた二大政党制の姿とはほど遠い「自民党一人勝ち」の様相となった。それでも、野党第1党にふみとどまった民主党の役割はいぜん大きい。包括的な政策の体系と全国規模の組織をもち、政権がつまずけばいつでも交代する用意がある。そんな野党の存在が、民主主義には欠かせないからだ。

落胆している暇はない。この3年間の教訓をふまえ、民主党はみずからの政策と組織を根本から鍛え直してほしい。振り返れば、あまりにも未熟だった。

ことあるごとに党内で内紛が起き、分裂を繰り返す。「ムダの排除などで16.8兆円の新規財源を生み出す」などといった無責任なマニフェストがまかり通る。今回の惨敗は、そうした民主党政権に対する民意の「懲罰」の意味合いが濃い。

一方で、将来世代への責任を果たそうとしたことが、少なくとも二つあった。消費増税をふくむ社会保障と税の一体改革と、「2030年代の原発ゼロ」である。2009年総選挙で、民主党は「増税の前にやるべきことがある」として消費増税を否定した。それは、将来世代にツケを回すことにほかならない。それに気付いたからこその増税への転換だったのではないか。

注目したいのは、今回の総選挙のマニフェストに「将来世代の声なき声に耳を傾ける」という理念を新たに掲げたことだ。来夏の参院選に向け、党をあげてこの理念を具体的な政策の体系にまとめてはどうか。

所属議員は激減した。だがその分、一体感のある議論がしやすくなったとも言える。有権者の耳に痛い政策を、いかに説得力をもって打ち出すか。政権を担った経験をそこに生かしてほしい。もう一つ、求めたいのは建設的な「責任野党」の姿を今度こそ見せることだ。政権が行き過ぎるようなことがあれば、ブレーキ役を果たすのは当然のことだ。同時に、協力すべきは協力する。

やられたらやり返す。そんな不毛な政治の混迷を乗り越えることは、民主党が政権に復帰したときに必ず生きる。

週刊朝日、社団法人を騙り全国の病院施設に多額の広告料を要求(2012年12月)

緊急のお知らせ
(週刊朝日からの特別広告企画の案内について)

前略
本日、週刊朝日が2013年2月発売予定の「手術数でわかるいい病院 2013 全国」に掲載する広告企画の案内を、
【取材協力:日本肝胆膵外科学会 理事長 宮崎勝】と表し、多くの病院施設に広告掲載を持ちかけ、
広告料として 100 万円以上のお金を要求していることが判明いたしました。

本学会および宮崎個人は、週刊朝日の同企画に対し、一切の関わりを持っておりません。
その旨ご承知いただき、ご注意くださいますようお願い申し上げます。

なお、本学会として、このような広告掲載企画を無断で各施設に案内している
週刊朝日に対し、抗議文の送付ともに説明を求める予定です。
事情が明らかになり次第、本学会会員の皆様に報告申し上げます。

今後とも本学会へのご支援・ご協力をお願い申し上げます。
草々

「安倍政権の歴史認識を疑問視する声が米国内で急速に広がっている。このままでは日本の国際的孤立さえ招きかねない」

社説:歴史認識―孤立を避けるために

「東北アジア地域の平和のためには、日本が正しい歴史認識を持たなければいけない」 韓国朴槿恵大統領が、オバマ米大統領との会談で対日関係に言及した。

言うまでもなく、歴史認識をめぐる安倍首相の言動や、麻生副総理らの靖国神社参拝を念頭に置いての発言である。本来、隣国同士で率直に話し合うべき問題がこうした形で取りあげられるのは残念だが、それほど日本への不信感が強いということだろう。韓国の対日不信を決定的にしたのは、先月の閣僚らによる靖国参拝と、それに続く安倍首相の国会答弁だ。

首相は「侵略という定義は学界的にも国際的にも定まっていない」と発言。これが韓国では「植民地支配や侵略戦争を否定したもの」ととらえられた。今年に入って日韓間では関係改善を探る努力が続けられてきたが、以来、政府間の交流は再び滞ってしまった。安倍政権の責任は大きい。

この問題は、日米関係にも影を落とし始めている。2013年5月発表された米議会調査局の報告書は、首相の歴史認識について「侵略の歴史を否定する修正主義者の見方を持っている」と指摘。ワシントン・ポストなど米主要紙も首相発言を批判している。

さらに、慰安婦問題をめぐる河野談話見直しの動きがあることについて、シーファー前駐日大使は「見直しを受け入れる人は米国にはまったくいない」と語った。安倍政権の歴史認識を疑問視する声が、米国内で急速に広がっている。このままでは、日本の国際的な孤立さえ招きかねないことを、首相は深刻に受けとめるべきだ。

首相は、5月8日参院予算委員会で「アジアの人々に多大な損害と苦痛を与えた」と、1995年の村山談話と同様の認識を示すなど軌道修正を図りつつある。歴史認識で対立を煽るような言動は厳に慎み、一致できる部分で連携を深める。各国の信頼を回復する道はそれしかない。

「新任のNHK経営委員を首相にごく近い人たちで固めたがる。『みなさまのNHK』が『あべさまのNHK』にならないか」(2013年11月)

天声人語

「放く」と書いて「こく」と読む。いささか品を欠くけれども、何かを体の外へ放つことを表す。若い人たちは「調子放いて……」などと言う。調子に乗る、図に乗るの意味だが、さて自民党である。

昭和の名文記者、門田勲のユーモラスな一節を思い出す。「通勤で混み合う電車の中の広告に、真っ赤な蛸の画があった。ねじ鉢巻で、盃をもって踊ってる。えらく景気のいい蛸だ。蛸は自民党かもしれない」。前にも引いたが、数の力で我が世の春をうたった頃の文だ

▼今は特定秘密保護法案である。これほど危うい法案を短期国会で通そうとすること自体、数を頼んだ驕りではないか。同じ流れで、新聞の首相動静もマル秘にという発言が、元閣僚から事も無げに飛び出してくる。

▼さらに、婚外子の相続差別を違憲とした最高裁決定に公然と異論が湧き、三権の一角を軽んじる。新任のNHK経営委員を首相にごく近い人たちで固めたがる。どこか怖いものなしの感がある。

▼後者について案じる声は少なくない。「みなさまのNHK」が「あべさまのNHK」にならないか、と。他にも原発あり、改憲あり。経済だ、株だとかまけるうちに面舵いっぱい、気がつけば国の鼻先はあらぬ方に向いていたと悔やむのは避けたい。

景気のいい安倍政権に自民党のリベラル派は蒸発してしまったかのようだ。野党はどうにも影が薄い。「決められる政治」はいいが、アクセルだけの車は怖い。大事なのはブレーキだと古今の歴史は教えている。

「この国民にして、この政府…ごり押しと混乱の永田町を眺めつつ思う。私たちはこのレベルか」

天声人語

ユーモアの奥底に真実がひそむことがある。
終戦から間もないころ、吉田茂首相は国内の食糧不足量を多く見積もりすぎてマッカーサー元帥に文句を言われたそうだ。
すかさず「日本の統計が正確だったら、戦争に負けていませんよ」と切り返して言い逃れたというから、この人らしい

▼「正確なら負ける戦争など仕掛けなかった」といった意味合いだったろう。記憶の底でホコリをかぶっていた逸話が、きのうの本紙オピニオン面を読むうちに浮かび上がってきた

東大教授岡崎哲二さんによれば、金属・機械・化学各工業の統計が日米開戦の2年前から「秘」扱いになった。つまり国力の基本的な情報を一般国民には秘したまま、開戦は決断されたのだという

▼工業統計だけでなく、様々に目隠しをされたまま国策が決まった時代。どこへ連れて行かれるのか分からない人々の不安は想像できる。結局、相手の物量に対抗するためにおびただしい人命を注ぎ込んで、戦争は終わった

▼国民は自分たちのレベルに見合った政府しか持ちえないという。英国歴史家カーライルは「この国民にして、この政府」と警句を残したそうだ。ごり押しと混乱の永田町を眺めつつ思う。私たちはこのレベルか。もう少しましな政治が持てそうなものだが

▼秘密法案の強行成立を、与党は譲らない。「決められない政治」に懲りて自民党に衆参で多数を与えた。その結果がこれでは、一票を悔やむ人は多いだろう。不信感の統計は膨大に違いない。

ネット反応

  • 朝日があまりにも左傾化した結果がこれだ。責任は朝日にあるかもしれない
  • 自分らの意見に合わないからって、とうとう国民全体をもディスりはじめたか
  • わかったから愚痴垂れつつサンゴでも彫ってろ
  • 民主党政権のときにはなんで言わないの?w
  • 「ペンは無力」とかいつも言ってるよねこういう時
  • 朝日は何様のつもりなんだ?おまえらその国民の金で飯食ってる自覚無いのか?
  • 「この国民にして、このマスメディア…ごり押しと混乱の新聞を眺めつつ思う。私たちはこのレベルか」
  • この購読者にして、この新聞…朝日の記者はこのレベル。「か」じゃなくて「このレベル」
  • 自分らの思い通りにならないと国民を攻撃し始める「社会の公器」様であった
  • この偏向報道にして、この不正義・・・朝日新聞の報道姿勢を眺めつつ思う。日本のマスコミはこのレベルか
  • いつもの朝日のパターンだな。自分たちの意にそぐわない状態になるとまるで日本国民全員が愚民のような捨て台詞を吐く。
  • 朝日新聞が言う逆の事が正しいんだよね?
  • 朝日って安倍政権を叩くことが社是なんだっけ?ゴシップ新聞と何が違うの?
  • 朝日が受験問題に使われるのは日教組とグルだからなんだろうね。学生を受験で脅して朝日新聞を購読させて洗脳させるシステム怖いわw
  • スパイが反対する法案っていうけど、まさにその通りだなw朝日にもうじゃうじゃスパイいるだろ。どんどん逮捕してほしいw
  • 火のないところに火をつける。それが朝日w
  • 民主党ならダダ漏れの情報とか、隠蔽とか恐ろしくて夜も眠れない。必要な法律を、無思慮に反対してる連中が多いから、まともな法律へ修正する時間が失われる。民主党や社民党なんか不要。こんな政党に投票する馬鹿のおかげだ。
  • この前、今時地下鉄で朝日新聞広げてる人久々に見たわwいかにも教師やってそうな小汚ない雰囲気のおばさんだったわ…
  • つか馬鹿騒ぎに惑わされずに淡々と採決したのは以前よりレベル上がってんじゃね政府も国民も。朝日とその取り巻きだけがずっとレベルが変わらないだけで

「両院制した自公政権…民意とのねじれ恐れよ。有権者は日本の針路を丸ごと安倍政権に委ねたわけではない」

2013年7月21日、「1強体制」の本格到来を思わせる、安倍自民党の勝ちっぷりである。

自民、公明両党は、非改選とあわせて参院の半数を大きく上回る議席を得た。昨年の衆院選に続き参院も自公が制したことで、2007年の参院選以来、政権の国会運営を左右してきた衆参両院の「ねじれ」は当面、解消する。同時に、安倍首相はかつての自民一党支配時代をほうふつさせる安定した権力基盤を手にしたことになる。

向こう3年は国政選挙はないというのが、政界のもっぱらの見方だ。この間、ジェットコースターのような変転きわまりない政治が続いた。首相交代は年中行事のようになり、「決められない」が政治の枕詞になった。安定した政治のもと、景気回復など山積みになった内政・外交の懸案に腰を据えて取り組んでほしい――。今回の選挙結果は、そんな切羽詰まった民意の表れといえるだろう。

とはいえ、有権者は日本の針路を丸ごと安倍政権に委ねたわけではない。首相は経済のほかは十分に語らなかったし、投票率も振るわなかった。

小泉首相による2005年の「郵政解散」以降、衆院選で大勝した政権党が、その次の参院選で過半数を割る逆転劇が繰り返されてきた。その始まりとなったのが、安倍氏が首相として初めて臨んだ2007年参院選での自民党の歴史的大敗だった。

この6年の「負の連鎖」を、今回、安倍政権がみずから断ちきることができたのは、その経済政策「アベノミクス」が、一定の信認を得たからにほかならない。民主党政権の末期に比べ、株価は5千円ほど高くなった。円安も進み、首相は選挙戦で国内総生産がマイナスからプラスに転じた、2012年度の公的年金の運用益が過去最高となったと胸を張った。野党は、賃金が増えていないのに食品の値段が上がっているなどと、アベノミクスの副作用を訴えた。

それでも、ひとまずは数字を残した安倍政権に寄せる本格的な景気回復への期待が、声高な批判を打ち消した。

ただし、この期待は両刃の剣であることを、首相は忘れてはならない。景気が腰折れしたり副作用が高じたりすれば、失望の矛先はまっすぐに首相へと向かう。

政権の実力が本当に試されるのは、これからなのだ。

中小企業や地方で働く人たちの賃金は上がるのか。消費税率を予定通りに引き上げられるのか。それで医療や介護を安定させられるのか。いずれも、くらしに直結する課題である。安定政権の強みは、こうした分野でこそ大いに生かしてもらいたい。一方で、有権者は決して政権にフリーハンドを与えたのではない。与党も含め政治に注ぐ視線は依然厳しい。そのことを首相は肝に銘じるべきだ。

首相は締めくくりの街頭演説で「誇りある国をつくっていくためにも憲法を変えていこう」と改めて持論を強調した。日本維新の会みんなの党をあわせて機運が高まれば、やがて改憲も視野に入るという思いなのかもしれない。

だが、朝日新聞の最近の世論調査では、改憲手続きを定めた憲法96条の改正には48%が反対で、賛成の31%を上回った。連立を組む公明党の山口代表が「憲法改正を争点にするほど(議論が)成熟しなかった」と語ったが、その通りだろう。首相が意欲を見せる、停止中の原子力発電所の再稼働にも56%の人が反対している。

首相が民意をかえりみず、数を頼みに突き進もうとするなら、破綻は目に見えている。衆参のねじれがなくなっても、民意と政権がねじれては元も子もあるまい。誤りなきかじ取りを望みたい。

それにしても、つい7カ月前まで政権を担っていた民主党の退潮は目を覆うばかりだ。改選議席は半分を割りこみ、2大政党の一翼の面影はない。

1996年の結党以来、「政権交代可能な二大政党制」を意図した制度のもとで野党結集の軸となった。もっとも、こうした党のなりたちが、「政権交代」のほかに党員をたばねる理念や目標を持つことのできない弱点にもつながっていた。

下野から半年あまりたったいまも、この弱みは克服できないままだ。昨年の国政進出で民主党に迫る勢いをみせた日本維新の会もまた、橋下徹大阪市長の一枚看板に頼らざるを得ないもろさをあらわにした。野党の自壊といっていい。

自公両党は、憲法改正をのぞけば「補完勢力」など必要としない状況にある。しばらくは続きそうな1強体制に、野党はただ埋没するだけなのか、それとも再生に歩み出すのか。野党だけの問題ではない。日本の民主主義が機能するかどうかが、そこにかかっている。

アルジェリア人質事件。遺族ら「氏名公表避けて」→朝日「死者7名の氏名公表すべき」と安倍首相らに要請

アルジェリア南東部イナメナスの天然ガス関連施設で起きた人質事件で、朝日新聞社などが加盟する内閣記者会は、政府が公表していない被害者の氏名と年齢のうち少なくとも死亡が確認された7人分の公表を安倍晋三首相と菅義偉官房長官に申し入れた。

申入書では「事件に対する国民の関心は非常に高く、日本政府が公的に安否確認を行うとともに、情報収集、救出、帰国支援に全面的に関与している」と指摘。「最も基礎的な情報」である氏名と年齢の公表を求めている。

日本政府は2004年4月と10月にイラクで起きた人質事件では被害者の氏名を公表している。菅氏は記者会見で、氏名の公表について「(被害者の勤務先である)日揮がご家族の意向をまとめている。しばらく様子を見守りたい」と語った。

朝日新聞にはガッカリ。朝日新聞の記者のモラルを疑います
昨夜、菅官房長官が被害者の実名は公表しないと明言してくれたので安心していたところ、今朝の朝日新聞を見てガッカリしました。実名を公表しないという約束で答えた取材の内容に実名を加え、さらにフェイスブックの写真を無断で掲載しておりました。

ただでさえ昨夜の発表を受け入れるのが精一杯の私たち家族にとって、こんなひどい仕打ちはありません。記者としてのモラルを疑います。

16日の事件発生から昨夜まで、日揮の情報はとても少なくて、私たち家族は日本の報道や海外メディアの不確かな情報に一喜一憂し、振り回されておりました。なぜ日揮はここまで情報を出すのに慎重に慎重を重ねていたのか疑問だったのです。それが昨夜の菅官房長官の「被害者の実名は公表しません」という言葉で分かりました。彼らは私たち被害者家族を守るために細心の注意を払っていたのです。

いまだ大変危険な状態のイナメナスに命がけで安否確認のために現地入りした、日揮の川名浩一社長と城内実外務政務官、人命よりもテロ掃討を優先し、価値観、考え方、近隣諸国との社会情勢など様々な事情により、まったく話が通じないアルジェリアを相手にイニシアチブをとって情報を引き出してくれた安倍首相、現地で訳の分からない扱いを受けることなく日本人の形式でしっかり棺に入れていただき、専用機で日本まで連れて帰ってくれるということなど今回の一連の対応に心から感謝したいと思います。

技術者として世界を舞台に第一線で活躍していた叔父を誇りに思います。一日も早く日本に帰ってきてもらい「おかえりなさい、お疲れ様でした。」と言いたいです。

体罰教師を実名で報じず、テロ被害者を実名報道する腐れメディア
= アルジェリアで犠牲にあった日本人被害者を、メディアは約束を破って次々と実名、写真入り報道をしている。「事件を多くの国民の記憶に刻み込み、このような悲惨な出来事が再び起きないよう社会に力強く訴えるという観点から名前の報道が必要」という大層な謳い文句だ。しかし何の説得力もない。

事件を国民の記憶に刻み込むのに、実名かどうかは関係ないし、悲惨な出来事が再び起きないようにするなら、悲しみにくれ、過剰報道で迷惑している遺族を追い回すのではなく、アルジェリアの現地にでも行って、なぜこうしたテロが起きたのか取材すべきだろう。

結局マスメディアは大層な使命を振りかざしてはいるが、

  • 危険なアルジェリアには行きたくない
  • 日本で遺族を追い回して、お涙頂戴物語を報道すれば、視聴率が上がる、売上が上がる

というただそれだけの理由だろう。

しかもそんなに実名報道することが使命なら、なぜ高校2年生に30~40発も殴って暴力をふるい、自殺に追い込んだ桜宮高校の顧問の実名を報道しないのか?その方がよっぽど、「事件を多くの国民の記憶に刻み込み、このような悲惨な出来事が再び起きないよう社会に力強く訴えるという観点から名前の報道が必要」ではないのか。

結局、メディアがやっていることは、死人に口なしという態度だろう。

テロで犠牲になった人はもう死んじゃったから、遺族が何と言おうが、本人ではないから、関係ないと開き直り、一方、体罰高校は、生徒は死んでしまっているが、体罰教師は生きているので、生きている教師から何かクレームつけられたら困るという、逃げ腰の姿勢から、実名は報道しない。

でも校長は実名で会見したり報道でも出ているわけだ。顧問が刑罰に処せられるかはともなく、なぜ校長だけがテレビカメラの前に出てきて、新聞報道でも名前を報じられるのに、肝心要の顧問の実名がないのか。顧問がカメラの前で謝罪し、事実関係を明らかにするのが筋だろうが、その点、マスコミは追求せず、顧問の実名も写真も報道せずに、ひたすら亡くなったテロの被害者をさらし、遺族を苦しめるという犯罪行為を堂々と行っている。

例えばアルジェリアに10万人日本人が住んでいて、無差別テロで誰が亡くなったかわからず、安否確認を報道に期待している人が多くいるなら、実名報道に意味はあるだろうが、ある企業の社員だと特定されているわけだから、別に全国ニュースで実名と写真をさらすことに何の使命もない。

マスメディアが思い上がっているんです。おまえら何様かと。被害者を苦しめ、加害者を守ることが報道の使命なのか。しかもその報道は記者名もなく、会社という看板で守られるというふさげた話。

一貫して実名報道を重視し、体罰顧問の名前も明らかにしているならともかく、そういうところでは逃げをうって、死人に対しては冷酷な態度をとるメディアの、とんだ勘違いがマスメディア離れを加速させ、むしろそのせいで、ネットで体罰教師の実名、写真やプロフィールなどが出まわるという、状況になっているのだと思う。

ちなみに体罰のせいで子供を亡くした父親は、「体罰ではなく暴行」であるとし、顧問を刑事告訴している。

『尖閣国有化前(民主時代)に射撃レーダー照射あった』という記事削除、理由は不明

削除前
削除後

朝日新聞は、2013年2月6日付夕刊1面で、東シナ海での中国軍による自衛隊への射撃用レーダー照射が昨年9月に尖閣諸島を国有化する前にもあったことがわかったなどと報じた。

これと同じ内容の記事が「尖閣国有化前から射撃レーダー照射 政府関係者明かす」という見出しで、ニュースサイト「朝日新聞デジタル」無料版にも掲載された。しかし、記事掲載から約2時間後の同日午後10時ころ、記事がニュースサイトから削除された。この記事が短時間で削除された理由はわかっていない。

朝日新聞の問い合わせ窓口では「個別の記事の削除理由についてはお答えできない」としている。

さりげなく安倍晋三の出自を攻撃する朝日(2013年3月深沢明人)

3月18日付け朝日新聞朝刊の天声人語

「占領は終った。六年八カ月間の長い長い占領は終った」と1952年4月28日の小欄は筆を起こしている。

末尾は「占領よ、さようなら」の言葉で締めくくった。独立という、戦後の新しいステージへの静かな高揚が伝わってくる

▼サンフランシスコ平和条約が発効したその日、日本は主権を回復した。同時に沖縄、奄美、小笠原は本土から切り離された。沖縄ではその後20年にわたって米軍統治が続くことになる。「屈辱の日」として記憶されてきたゆえんである

▼平和条約をめぐって、国論を分かつ議論が起きたのはよく知られる。東西の両陣営と講和するか、米国など西側だけとの講和か、である。世論は沸騰した。しかし「日本」とは本土だけを指し、沖縄は忘れられていた

▼それから61年、「主権回復の日」の式典なるものを政府が初めて行うそうだ。沖縄から反発の声が上がったのは当然だろう。復帰後も基地は集中し、治外法権的な地位協定は残る。今なお「占領よ、さようなら」と言えずにいる人は少なくあるまい

▼「日本には長い占領期間があったことも知らない人が増えている」と安倍首相は言う。その通りだろうが、4・28は沖縄などを「質草」にしての主権回復だった。沖縄では日の丸も自由に掲げられなかった

▼安倍さんの祖父の岸信介氏らは条約発効に伴って公職追放が解かれている。それはともかく、沖縄への想像力を持たずしてこの日は語れない。万歳三唱で終わるなら、やる意味もない。 

末尾近くの、「安倍さんの祖父の岸信介氏らは条約発効に伴って公職追放が解かれている。それはともかく、」唐突なこの一節は何だろうか。この流れでこんな話を持ち出す必要があるのだろうか。

いや、筆者の意図はわかる。

安倍晋三が岸信介の孫であることを改めて思い起こさせること。その岸信介はA級戦犯容疑者として拘束され、釈放された後も主権回復までは公職追放されていたことをも思い起こさせること。まるで祖父の公職追放解除を祝いたいのだろうと言わんばかりだ。

こんな下衆な文章を大新聞の1面コラムに載せていいのか。「天声人語書き写しノート」なるものも販売されているというのに。あるいは、こんな下衆な文章が書けないと大新聞の論説委員は務まらないのか。

同じ日の夕刊のコラム「窓 論説委員室から」は川戸和史が「満州国と安倍バブル」と題して次のように述べている。

〔前略〕東大教授の安富歩さんは、バブル経済と満州事変などの戦争が似ていると指摘してきた。「安倍バブル」に1980年代のバブルの熱気はないが、今の閉塞感はむしろ事変の当時により近いかもしれない。安富さんに聞いた。

「社会の倫理が崩壊して暴走の歯止めを失うプロセスはバブルも戦争も同じなのです。過ちを犯さないためには、政治家が本質的な問題は何かを国民に率直に訴え、ごまかさずに正面から取り組むことです。しかし、往々にして政治家は話をすり替えて国民に安易な逃げ道を示し、大失敗する。満州国は新興財閥を動員して大陸に王道楽土を建設すると、良いことずくめの話でしたが、結果は破滅的な損失でした」 

満州国を取り仕切った一人が安倍晋三首相の祖父、岸信介元首相であったことはさておき、アベノミクスも一歩間違えば政府の誘導と民間の依存心の悪循環を生む危うさが漂う。

「既得権益を破って成長産業を育てるという真の課題から逃げ、脱デフレの期待をあおるのでは、逆に問題を悪化させます」と安富さん。

気をつけよう、王道楽土の甘い期待は高くつく。祖父が取り仕切った満洲国は破滅したから、「安倍バブル」もわが国を破滅させるおそれがあると言わんばかりである。

満洲国が破滅したのは必ずしもその構想自体が誤っていたからではなく、もっと別の要因によるものだと思うが。

朝日には、安倍首相と戦中・戦後の歴史をセットで語る時には、必ず岸信介に触れなければならないという決まりでもあるのか。

しかも、「それはともかく」「であったことはさておき」と、あたかも本筋ではなく、ただちょっと触れてみただけという逃げの姿勢がまたいやらしい。

こういうことを言うと、いや安倍は自ら岸の孫であることをウリにしているのだから、岸の負の面も継承すべきであるといった反論があるのだが、私はそれはおかしいと思う。

本人が自分の出自や祖先を語るのはよい。自分にまつわることであり、その発言の責任は自分がとればよいのだから。しかし、他人が、ある人の出自を、その人を批判する材料として用いるのはよくない。何故なら、人は親を選べない。先祖が行ったことは本人の責任ではない。その人の責任ではないことで、その人を批判するべきではないと思うからだ。

公人が、出自はもちろん、家族や学歴、職歴、趣味嗜好、交友関係など、ある程度プライバシーをさらけ出さなければならないのは仕方ない。それがその人物を判断する材料に成り得るからだ。

しかし、本人のあずかり知らないことや、本人ではどうにもならないことを、本人を批判する材料として用いるのはよくない。それは、アンフェアだからだ。

安倍晋三が岸信介の孫であること。岸信介が満洲国を取り仕切ったこと。A級戦犯容疑者として拘束され、釈放後も主権回復まで公職追放されていたこと。

これらはいずれも安倍本人にはどうしようもないことである。その人自身ではどうしようもないことを、その人を批判する材料として用いるべきではない。

主権回復の日に疑問を呈すのに岸信介に触れる必要はないし、満洲国と「安倍バブル」を論じるにしても岸信介に触れる必要はない。上で引用した2記事は、いずれも岸信介の箇所がなくても成立するものだ。それを敢えて触れるというのは、それによって安倍政権にマイナスのイメージを与えようという意図があるからにほかならないだろう。

公人の出自をもって、公人本人を批判する人に対しては、ではその批判者自身の出自はどうなのかと問いたい。批判者自身の先祖はどうなのか。戦中・戦後はどう過ごしたのか。一族郎党はどのような人物なのか。

そうした点を明らかにしないまま、立場上プライバシーを明らかにせざるを得ない公人の出自をもって、その公人を批判するとすれば、それはフェアとは言えないのではないか。暗闇から石を投げるようなものではないか。

半年ほど前に、朝日新聞社の子会社が発行する雑誌が、「出自を根拠に人格を否定するという誤った考えを基調とし、人間の主体的尊厳性を見失っている」記事を載せて問題となり、朝日新聞社自身も「前例のない深刻な事態として、非常に重く受け止めています。差別を許さず、人権を守ることは朝日新聞社の基本姿勢であり、」「この基本姿勢を当社内にも改めて徹底する」と述べているのだが、どうも全く懲りていないように見受けられる。

金子議員の天ぷら擁護ツイートに朝日新聞・上丸洋一「お前それ凍え死んだ人の前で言えんの?」

金子洋一・民主党参議院議員「天ぷらくらい、文句を言わずに食べさせてやれよ!総理が牛丼食べてちゃおかしいだろ!」

金子参議院議員のツイートだが、上丸洋一・朝日新聞編集委員はこのツイートに対して

“@Y_Kaneko: 天ぷらくらい、文句を言わずに食べさせてやれよ!総理が牛丼食べてちゃおかしいだろ!”
→あなたは、この言葉を、雪の中で身動きもならず凍え死んでいった人たちに語れますか?問題は言うまでもなく、天ぷらではなくて、首相の国民に向き合う姿勢なのです。

とメンションを飛ばしていた。

上丸氏は2月16日

福島第一原発の事故発生後、現場や東電本店に乗り込んだ菅首相(当時)を事故拡大の元凶であるかのように、この時とばかりに非難した読売産経。大雪で深刻な被害が出ているのに、赤坂で天ぷらを食べていた安倍首相を両紙はどう書くのか。批判するのか、弁護するのか、それとも知らんぷりか。

とツイートを行いネット上で話題になっていた。上記ツイートには

「これは驚いた。菅直人の視察が事態に悪影響を及ぼさなかったと本気で思ってるんですか?イデオロギーのために常識をねじ曲げるのはやめましょう。まずは事故調の目的を理解することです。」と返信が寄せられるなどして菅元首相の原発直後の視察への非難が起っていた。

また、先のツイートには

「死者に憑依して自分の立場の絶対性を確立する、実に朝日らしい、そして古臭い主張。」
「私の祖父の代はお前らに人殺しの強姦魔呼ばわりされたままですが。」

といったようなコメントが寄せられている。

ネット反応

  • 首相の仕事はこれだけじゃないだろ
  • 何で凍死した人と天麩羅無理矢理つなげようとするんだよ?本当にマスゴミは麻生の時から変わらねえなあ・・・鳩ポッポの時は無視だったけどw
  • すげーな典型的な逆差別アタックだわ
  • 亡くなった人が「天ぷらなんか食ってんじゃねー」と言ったんか
  • 朝日新聞に関係のある奴の食ったもののリスト新聞に載せろや
  • 「災害の時は被災者の立場を考え、天ぷらを食べてはいけません」朝日新聞 上丸洋一
  • 死人が出たら俺が死者の代弁者だって。アホかよ。こいつこそ死者を冒涜してんだよ
  • 批判のためなら死者であろうと利用。相変わらずクズっぷり
  • 凍え死んだ人からしたら天ぷら食ってる人もツイッターやってる人も同じじゃねえの?批判できるのはあの日現地入りして救助活動した人だけだ
  • 天ぷら食わなくても死んでいたと思いますが
  • でもこの新聞社は国民を飢え死にさせてる指導者がいる民族が大好きなんだよね
  • 亡くなった人も最期の最期で朝日にダシにされてさぞかし無念だろう。
  • 首相が一緒に凍え死ぬ以外何してても叩かれそう
  • そんなことになっても危機管理がなってないとか言って死んだ後も叩かれるわ

日韓の緊密化で古代史解明を

朝日新聞2013年02月22日(金)朝刊「声」欄より

無職 大田正(三重県明和町・67歳)

日韓関係が悪化したことで、日韓の歴史に興味が以前より増した。

そこで日本書紀現代語訳を読み、さらにインターネットでも古代日韓関係の事項を調べてみると、両国の関係が兄弟のように親密なものであったことがよくわかった。

私はこれらの史実がより明らかになれば、邪馬台国論争の決着も夢ではないと思ってきた。

ただ問題は宮内庁の管理下にある天皇を中心にした陵墓の発掘が認められず、客観的物証がはなはだ手薄なことである。

日本書紀の応神天皇、継体天皇、欽明天皇の項を見ると、百済・新羅その他名前の知らない朝鮮の古国名や人名、事件などこれが日本の歴史書かと驚かされるほど記述されている。

これは当時の倭・百済・新羅の関係が密であったことを如実に表している。

東アジアの発展と平和の一助にするためにも、大和朝廷に関係する墳墓の学術的研究に、国が積極的に貢献することを願う。

朝日新聞2013年08月07日(水)朝刊「声」欄より

隣国を思いやる度量見せる時 無職 村上博彦(愛知県 77)

8月15日。安倍政権の稲田朋美行革相はいち早くその日に靖国神社参拝の意向を固め、首相官邸の了承を得たという。稲田氏はその理由を、「自分の国のために命を捧げた人に対し、感謝と敬意、追悼の意を表すことは主権国家として許されるべきだ」と述べた。ほかにも安倍内閣の閣僚の参拝が予想されるが、韓国や中国などの苦悩を思いやる自省はないのか。

ソウルであったサッカー東アジア杯の日韓戦で、「歴史を忘れる民族に未来はない」という横断幕が観客席に掲げられた問題について、菅義偉官房長官は「極めて遺憾」と述べ、日本サッカー協会は主催の東アジア連盟に抗議文を送った。

さらに下村博文文部科学相は、「その国の民度が問われると思う」とまで述べた。そこには、日本の応援団が韓国にとっては植民地支配の屈辱となる巨大な旭日旗をスタンドに掲げたことへの自省はない。これでは不信を増すばかりとなろう。

日本国憲法は、前文に普遍的な政治道徳の法則として「自国のことのみに専念して他国を無視してはならない」とうたう。中韓との関係改善のために、日本は屈辱を受けた相手を思いやり、その法則を進んで実行する度量を見せる時ではないか。

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「お隣とけんかしつつ客を呼ぶ?中韓は喜んで来るか。で、それでも靖国に行くか」

朝日新聞 夕刊1面 「素粒子」(9月9日)

浮かれてばかりはいられない。
7年間で片付ける宿題が山積み。
汚染水。そんなに胸張って大丈夫か、安倍首相。

お隣とけんかしつつ客を呼ぶ?
中韓は喜んで来るか、気持ちよく迎えられるのか。
で、それでも靖国に行くか。

よもや仮設が残っているなんてことは。
被災地で一緒に楽しめるか。
そして首都直下を抑えこむ。これは神頼み

靖国問題―なぜ火種をまくのか(2013年4月)

近隣諸国との関係改善が必要なときに、安倍政権はいったい何をしているのか。

麻生副総理・財務相ら3閣僚が、春季例大祭に合わせて靖国神社を参拝した。安倍首相は参拝を控えたが、神前に捧げる供え物「真榊」を奉納した。

これに反発して、韓国は今週末に予定していた尹炳世外相の訪日を取りやめた。中国外務省も日本に「厳正な申し立て」をしたと発表した。

菅官房長官は会見で「影響を外交に及ぼすべきではない」と語った。だが、靖国参拝は歴史認識に関わる問題であり、両国の反発は当然、予想されたはずである。

日本外交にとって、いま最も優先すべき課題のひとつは、核・ミサイル問題で挑発を強める北朝鮮に日中韓が結束して当たることだろう。韓国外相の来日もその調整の一環だった。

たしかに、日本と中韓両国とは尖閣竹島問題をめぐって緊張が続いている。中国の監視船が尖閣周辺の日本領海を侵犯するなどの行為に対して、抗議するのは当然だ。

同時に、首相自身が「大局的な観点から関係を進める」と語ったように、粘り強く関係修復をはかる。そうした微妙な時期である。それを、靖国問題でことを荒立てるのでは、方向が逆ではないか。

きのうの国会では、過去の植民地支配と侵略へのおわびと反省を表明した村山談話について「安倍内閣として、そのまま継承しているわけではない」と述べた。高い支持率で、緊張感が薄れているのではないか。閣僚の言動も含め、自制を求めたい。

【靖国参拝】朝日新聞がついに激怒!「日本はいったい、何を考えているのか。隣国の神経を逆なでする行動が流行のように政治家に広がることを憂慮せざるを得ない」

靖国問題―政治家は大局観を持て

日本はいったい、何を考えているのか。この国の為政者全体の国際感覚が、そう疑われても仕方がない。

安倍政権の3閣僚に続いて、与野党の国会議員がきのう、大挙して靖国神社を参拝した。

「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」によると、その数168人。人数の把握を始めた1987年以降で最多という。政府や党の要職にある議員たちも多く加わった。国会議員の参拝数は、昨年の同じ時期と比べると、一気に倍増した。

隣国の神経を逆なでする行動が流行のように政治家に広がることを憂慮せざるを得ない。

参拝問題をめぐる日韓の摩擦の再燃について、米国務省の報道官も「対話で違いを乗り越えてほしい」と苦言を呈した。

自民党高市早苗政調会長は「外交問題になる方が絶対おかしい」と語ったが、それはあまりにも独りよがりの発想だ。

外交とは、国同士の相互関係で紡ぐものであり、一方が問題ないと片づけることはできない機微にふれる問題なのである。歴史問題をめぐる政治家らの思慮を欠く対応は、私たち日本自身の国益を損ねている。

北朝鮮に対する日米韓のスクラムでは、日韓のパイプが目づまりしてきた。さらに歴史問題がこじれれば、軍事情報の交換をめぐる懸案の協定も結べず、チームワークは進まない。

日中韓をめぐっては、自由貿易協定論議が遠のくだけではない。日本を置いて、韓国は中国への傾斜を強めている。

来月に外遊を始める朴槿恵(パククネ)大統領はまず米国を訪れ、その次は日本ではなく中国を考えている。歴代政権で異例のことだ。

北東アジアの多国間外交において、日本の孤立を招きかねない事態を、安倍首相はじめ政治家はどう考えているのか。

首相が立て直したと自負している米国との関係も誤解してはならない。

オバマ政権は従軍慰安婦問題をめぐる「河野談話」の見直しや、尖閣諸島問題をめぐる不用意な言動を控えるよう安倍政権に警告してきた。

国内の一部の感情を優先して近隣外交を揺らすような日本の姿は、米国にとっても信頼に足る同盟国とは言えない。

だからこそ安倍首相は2月の訪米時に、アジアとの関係を重んじる決意を誓ったのではなかったか。

「地域の栄えゆく国々と歩みをともにしてゆくため、より一層の責任を負う」と。

何よりも肝要なのは、中国、韓国との信頼関係づくりに歩を進めることだ。国を思うなら真の大局観を失ってはならない。

小野寺防衛相は「日本の右傾化は誤解」と言うなら、安保問題は中国・韓国の了承を得よ

「日本の右傾化を指摘する声や、国際秩序への挑戦を試みているという批判もある。まったくの誤解だ」

小野寺防衛相がシンガポールで開かれたアジア安全保障会議の講演で、そう語った。

安倍政権の歴史認識や外交姿勢をめぐり、国内外から疑念が突きつけられている。やむにやまれず、この機に反論し、局面の転換をこころみたのだろう。だが、防衛相が国際会議でこんな弁明をしなければならないのは尋常ではない。

そもそも安倍首相がとなえる「戦後レジームからの脱却」ははっきり説明されていない。歴史の見直しを含む動きがあれば、戦後秩序への挑戦と受けとられても仕方あるまい。

慰安婦問題をめぐる日本維新の会共同代表の橋下徹氏の一連の発言も、海外では、安倍政権下での日本の問題として見られているのが実情だ。

小野寺氏は講演で「野党の一党首が不適切な発言を繰り返した。そのような発言や歴史認識にくみしない」と述べたが、他人ごとで済ます話ではない。歴史認識をめぐっては、首相自身の発言が不信を招いた。

閣僚らが靖国神社を参拝したことで中国と韓国が反発すると、「どんな脅かしにも屈しない」と言い切った。植民地支配と侵略へのおわびと反省を示した村山談話について「そのまま継承しているわけではない」と発言。批判を浴びると、継承の明言に転じた。

歴史をめぐる安倍政権の「価値観」とは何か、どこに向かうのか。その見えにくさが「右傾化」批判を招く一因だろう。歴史発言に始まる負の連鎖の果てに、近隣国とのつき合いを損ねてしまう。そんな安倍外交の不手際には、首相がもっとも重んじる同盟相手の米国からも困惑の声が寄せられている。

各国の懸念を「誤解」と弁明するならば、行動でみせるしかない。とくに中国、韓国との冷えた関係を解きほぐし、建設的な対話につなげる糸口にしてもらいたい。

小野寺氏は、防衛費の増額などについて「地域の安定へ、より能動的、創造的な貢献を目的としたものだ」と説明した。

ならば、海洋、宇宙、サイバー空間のルールづくりといった21世紀型の安保問題への取り組みも、隣国と積極的に論議してはどうか。

後ろ向きの弁明から脱却し、アジアの安定への道筋を率直に提案する新しい日本の姿を見せる。それが「軍国化日本」の否定にもつながるだろう。

解釈変更を「暴挙」と報じる朝日と東京。感情論、見透かされる扇動

安倍内閣による集団的自衛権の行使容認をめぐる議論で目立ったのは、これに反対するメディアの感情的で恣意的な報道ぶりだった。2014年7月2日付の在京各紙の社説を見ると、朝日新聞と東京新聞が今回の閣議決定について、それぞれ次のように「暴挙」と断じていた。

「この暴挙を超えて」(朝日)「9条破棄に等しい暴挙」(東京)

この中で朝日は「民主主義が、こうもあっさり踏みにじられるものか」と嘆き、東京は「憲政史上に汚点を残す暴挙だ」と決めつけた。ともに、行使容認には憲法改正が必要だとの立場を取っている。

だが、憲法9条に関する政府解釈は、国際情勢の変化に伴い変遷してきたのが事実だ。

例えば、吉田茂首相(当時)は昭和21年6月、国会で「自衛権発動としての戦争も交戦権も放棄した」と答弁している。その後、昭和29年7月に自衛隊が創設され、同年12月には大村清一防衛庁長官(同)が国会で「国土を防衛する手段として武力を行使することは、憲法に違反しない」と述べ、政府解釈を大きく転換した。もちろん、別に憲法は改正されていない。

両紙は2013年12月、特定秘密保護法が成立した際の社説でも「憲法を骨抜きにする愚挙」(朝日)「民主主義を取り戻せ」(東京)と厳しい論調で政権を非難していた。

とはいえ、こうした国民の不安と危機感をあおり、世論を動かして自社の主張に政府を従わせようという手法は、もう見透かされているのではないか。

朝日は第1次安倍内閣時代の平成18年12月に、改正教育基本法と防衛庁「省」昇格法が成立したときの社説「『戦後』がまた変わった」ではこう記した。

「長く続いてきた戦後の体制が変わる。日本はこの先、どこへ行くのだろうか」「戦後日本が変わる転換点だった。後悔とともに、そう振り返ることにならなければいいのだが」

東京もこのときの社説「行く先は未来か過去か」で朝日とそっくりな論調でこう訴えていた。

「悔いを残す思い出としないために、時代と教育に関心をもち続けたい」

まるで教育基本法改正で日本が暗黒社会に向かうか、戦前に回帰するかのような書きぶりだが、現実は当然のことながらそうはならなかった。そして同様の根拠の薄い感情論を、特定秘密保護法のときも今回の集団的自衛権をめぐっても繰り返しているのだ。

集団的自衛権に関しては、両紙はこんな手法も駆使している。6月24日、安倍晋三首相とフィリピンのアキノ大統領が会談した際のことだ。アキノ氏は共同記者会見で、日本の憲法解釈の見直し方針についてこう歓迎の意向を表明した。

「日本政府が能力を持って他者を救援することになることは必ずやメリットのあることだ。特に集団的自衛権という分野においてはそうではないか」

「それに対して警戒の念を抱くことは、私どもは全く思っていない」

産経新聞読売新聞毎日新聞日経新聞は翌25日付朝刊で、アキノ氏の行使容認支持について濃淡はあっても報じている。

ところが、朝日は「安全保障面で日比両国の連携を強化していくことで一致」とは書いたものの、アキノ氏の行使容認支持については触れていない。東京には日比首脳会談の記事自体が見当たらなかった。社論に都合が悪いので省いたとみられても仕方あるまい。

「日米同盟はこれまでと次元の異なる領域に入る。そのうち中国も『日本ともちゃんとうまくやりたい』と頭を下げてくるだろう」

今回の閣議決定を受け、ある外務省幹部はこう指摘した。主義・主張は各紙の自由だが、朝日、東京両紙ではこういう見解はまず読めない。

【世論操作】集団的自衛権、行動容認反対63%・・・ 実は中国・韓国での調査だった

集団的自衛権、行使容認反対63%に増 朝日新聞調査 2014年4月6日

http://www.asahi.com/articles/ASG3L72L6G3LUZPS007.html

安倍政権集団的自衛権の行使容認に向けた姿勢を強めるなか、朝日新聞社は憲法に関する全国郵送世論調査を行い、有権者の意識を探った。それによると、集団的自衛権について「行使できない立場を維持する」が昨年の調査の56%から63%に増え、「行使できるようにする」の29%を大きく上回った。憲法9条を「変えない方がよい」も増えるなど、平和志向がのきなみ高まっている。

安倍内閣支持層や自民支持層でも「行使できない立場を維持する」が5割強で多数を占めている。

安倍晋三首相は政府による憲法解釈の変更で行使容認に踏み切ろうとしているが、行使容認層でも「憲法を変えなければならない」の56%が「政府の解釈を変更するだけでよい」の40%より多かった。首相に同意する人は回答者全体で12%しかいないことになる。

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(ここからは登録した者しか閲覧不可能)(そして登録して見てみると・・・最後にこんな一文が)   調査は日本と中国で2~3月、韓国で2月に行い、中国調査は主要5都市で実施した。有効回答は日本2045件、中国1千人、韓国1009人。

(回答の半分が中国と韓国での物です)(しかし目次にも、未登録で見られるページにも、その事は一切書かれていません)

朝日新聞「中国と韓国の機嫌を損ねるな!」

集団的自衛権行使容認の閣議決定(2014年7月1日)を受け、2日付新聞各紙には大見出しが躍った。

なかでも産経新聞は「『積極的平和』へ大転換」という大見出しでその歴史的意義を強調。中見出しで「今後50年日本は安全だ」という首相発言を掲げた。対照的に朝日新聞は1面で「9条崩す解釈改憲」、2面で「ねじ曲げられた憲法解釈」、3面で「危険はらむ軍事優先」という見出しを打ち、日本が戦争に巻き込まれる危険性を警告した。

産経は集団的自衛権行使容認によって戦後日本の国の守りがあるべき国家の姿に近づいたと評価。政治家も国民も共に考え、日本がより主体性をもって判断すべき時代を迎えたという。朝日は戦後日本が築いてきた民主主義が踏みにじられるとの懸念を示した。この政権の暴挙をはね返すには国会論戦だけでなく、メディアを含めた草の根の異議申し立てが必要だとした。

こうした両紙論調のコントラストはこれが初めてではない。慰安婦問題の「河野談話」を検証した政府報告書(2014年6月20日公表)でも顕著だ。

産経は河野談話が「日韓合作」だったという特ダネをすでに報じていただけに「根拠のない談話により日本の名誉は著しく傷つけられている。談話は破棄、撤回を含め見直さなければならない」と断じた。一方、朝日はもともとこの問題の火元であるせいか、元慰安婦たちの救済を重視すると同時に、韓国政府の猛反発を懸念。「もう談話に疑義をはさむのはやめるべきだ」と幕引きを主張している。

集団的自衛権や河野談話について両紙の論調に違いがあることは別に問題ではない。それぞれ社の方針に沿った主張があっていい。その違いが安倍晋三首相の政治信条や国家観に対する評価の違い、ないしは日米同盟、日中韓関係に対する評価の違いに起因していることは間違いない。

保守を自任する産経がナショナリストと評される安倍首相の肩を持ち、中国の東アジア地域での急台頭を牽制する日米同盟強化を支持するのは当然だ。逆にリベラルを自任する朝日が安倍首相の「戦後レジームの転換」を批判、どちらかといえば反米、親中に傾くのも不思議ではない。両紙論調が併存していることはむしろ日本の言論界の健全性を物語るともいえよう。

いま日本の言論界に求められているのはその健全性よりも平和国家日本のビジョンを語ることだ。歴史の教訓を踏まえ過去の過ちを繰り返すことなく未来志向の展望を切り開くことだ。戦争の危険性をいくら論じたところで戦争は防げない。戦争をいかにして防ぐか。その知恵を絞るのに保守もリベラルもない。

道徳教材の『日本人としての自覚』『我が国を愛し発展に努める』といった記述。食事中に砂粒をかんだような感じがする

★天声人語

世の中にたえて花粉のなかりせば、とつぶやく。列島が黄や赤の花粉情報に染まっていくのを見ると、かゆい目がますますむずがゆい。アレルギーと呼ばれるこの症状、何かを「異物」として排除する免疫の過剰な働きらしい

▼いわばけんかである。迷惑だが、花粉も免疫もそれぞれ大切な役目があって、両成敗ともいかない。どうか仲良く、と願いつつ、このほど公開された道徳教材を開くと、「ともだちとなかよく」。低学年用の本にあった

▼いじめ防止が狙いの一つで、来月、全国の小中学生が手にする。共に生きる大切さを教え、命の尊重を説く。異論はない。ただ「日本人としての自覚」「我が国を愛し発展に努める」といった記述に、ふと立ち止まる。食事中に砂粒をかんだような感じがする

猛然と走って逃げた朝日新聞「慰安婦」記者(2014年1月)

東京都知事選だが、早くも趨勢は決したようだ。『週刊新潮』のタイトルが「勝者は一目瞭然の『世論調査』生データ公開」。

自民党民主党、ある通信社と新聞社、どの世論調査でも舛添要一候補がダブルスコアで優勢との結果が出ているという。一例を挙げると自民党が1月25、26日に行った3回目の調査。舛添氏が41ポイント、細川氏は17ポイントだった。一向にその差は詰まりそうにない。

細川護煕候補の“即原発ゼロ”に関して京大大学院の佐伯啓思教授はこう斬って捨てる。「あれは一種の非現実的な理想主義」「細川さんが落選すれば、それは安倍政権にとって、敵がオウンゴールしたようなものです。夏にも行なわれる原発再稼働に向けて、この都知事選の結果が後押ししてくれるのではないでしょうか」

やっぱり、殿は“御乱心”だったと言うべきだろう(この場合の“殿”は小泉純一郎元総理も含む)。

このところ精力的に韓国批判を続けている『週刊文春』はワイド型式で「韓国の『暗部』を撃て!」。なかでも注目は「“慰安婦捏造”朝日新聞記者がお嬢様女子大教授に」。

日本軍による慰安婦強制連行があったとする一連の記事を書いた植村隆記者が今年3月で朝日を早期退社、神戸松蔭女子学院大学の教授になるのだという。

「大学で研究活動に入る前に自らの誤報について検証すべきではないか」「記者だったら、自分が書いた記事ぐらいきちんと説明してもらえませんか」

文春記者の呼びかけに、その男は五十過ぎとは思えないほどの勢いで猛然と走り出し、タクシーに乗って逃げたという。こんな記者が、女子大でいったい何を教えることやら。

当事者も否定した「日本軍連行」報道、日本外交歪めた元朝日記者は今も沈黙
平成4年1月16日からの首相、宮沢喜一の韓国訪問直前のことだった。

「朝日新聞が、慰安婦問題で政府の関与を示す資料を中央大教授、吉見義明が発見したと報じたことで、政府内は蜂の巣をつついたような大騒ぎとなった」

慰安婦募集の強制性を認めた翌5年8月の官房長官河野洋平の談話作成に関わった内閣外政審議室の元幹部はこう振り返る。そして「一連の流れをみると意図的な動きを感じる」と付け加えた。一連の流れとは、次のようなものだ。

平成3年12月に、韓国の民間団体「太平洋戦争犠牲者遺族会」を母体とし、弁護士の高木健一福島瑞穂(社民党前党首)らが弁護人となって韓国人元慰安婦、金学順らが日本政府を相手取り損害賠償訴訟を起こす。

朝日新聞はそれに先立つ同年8月11日付朝刊の植村隆の署名記事「元朝鮮人慰安婦 戦後半世紀重い口を開く」で、こう書いていた。

「日中戦争や第二次大戦の際、『女子挺身隊』の名で戦場に連行され、日本軍人相手に売春行為を強いられた『朝鮮人従軍慰安婦』のうち、一人がソウル市内に生存していることがわかり、(中略)体験をひた隠しにしてきた彼女らの重い口が、戦後半世紀近く経って、やっと開き始めた」

大きな反響を呼んだ記事ではこの女性は匿名となっているが、実は金学順だった。金が女子挺身隊の名で連行された事実はない。裁判の訴状で金は「キーセン(朝鮮半島の芸妓・娼婦)学校に3年通った後、養父に連れられて中国に渡った」と述べている。

記者会見やインタビューでは「母に40円でキーセンに売られた」とも語っており、植村の記事は歪曲だといえる。その上、植村は太平洋戦争犠牲者遺族会の幹部の娘婿でもあった。

そして冒頭の外政審議室元幹部の証言通り、朝日は宮沢訪韓5日前の4年1月11日付朝刊1面トップで、次の6本もの見出しを立てた特大記事を掲載する。

「慰安所 軍関与示す資料」「防衛庁図書館に旧日本軍の通達・日誌」「部隊に設置指示」「募集含め統制・監督」「『民間任せ』政府見解揺らぐ」「参謀長名で、次官印も」

記事本文とは別に「多くは朝鮮人女性」という解説記事もあり、「約八割が朝鮮人女性だったといわれる」「主として朝鮮人女性を挺身隊の名で強制連行した」「人数は8万とも20万ともいわれる」と、いずれも事実と異なる根拠不明の説明を加えている。

だが、吉見が発見したという「軍慰安所従業婦等募集に関する件」という文書は実際には「軍の威信を傷つけかつ一般市民の誤解を招くおそれあるもの」「不統制に募集し社会問題を惹起する恐れあるもの」「募集の方法、誘拐に類し警察当局に検挙取り調べ受けるもの」など、悪質な業者には気をつけろという通達だ。

少なくとも、強制連行とは何の関係もない。現代史家の秦郁彦は「もともと明らかになっていた文書で、朝日の記事が出る2週間ほど前に会った吉見は『近々この資料が朝日で出る』と言っていた。朝日は宮沢訪韓のタイミングを狙ったのだろう」と振り返る。

宮沢内閣は事実関係の確認・検証より事態の沈静化を優先させた。官房長官、加藤紘一は2日後の13日の記者会見で「事実を厳粛に受け止めたい」「このような過ちを決して繰り返してはいけない」と謝罪談話を発表した。

16日に訪韓した宮沢は大統領、盧泰愚との会談で「肝に銘じている」「衷心よりおわびし、反省したい」と8回にわたり謝罪し、慰安婦問題の調査と真相究明を約束した。

まず「謝罪ありき」であり、この姿勢が河野談話へとつながっていく。植村が現在勤務する札幌市内の北星学園大学に取材を申し込んだが回答はなかった。

朝日新聞広報部は「一連の記事は今もなお正しい報道だと認識するか」との質問に対し、次のような回答を寄せた。

「従軍慰安婦問題は最初から明確な全体像が判明したという性格の問題ではありません。お尋ねの記事は、そのような全体像が明らかになっていく過程のものです。当社はその後の報道の中で、全体像を伝える努力を続けています」

「全体像」が何を指すかは不明だが、慰安婦問題は朝日があおりたてた結果、国際問題化したことに変わりはない。なかでも朝日が作り上げた“事実”を利用したのが北朝鮮だった。

元朝日ソウル特派員「日本人が無理やり娘をさらったら暴動が起きましたよ」
慰安婦問題が過熱した1990年代初め、朝日新聞ソウル特派員として前川惠司(現在は退社しジャーナリスト)は、韓国内で元慰安婦らに取材した。日本にいたときも「韓国・済州島で奴隷狩りをした」との虚偽の強制連行証言をし、朝日が繰り返し取り上げてきた吉田清治とも会った。

「確か80年に川崎支局で『韓国・朝鮮人』という続き物をやっていたころ、吉田が『自分の話を聞いてほしい』と支局に電話をかけてきた。彼の自宅に行って3、4時間ぐらい話を聞いたが、(核心部分の)済州島の話はまったくでなかった。尋ねるたびに話のつじつまが合わなくなるので結局、多くは書かなかった」

こう語る前川は、元韓国人慰安婦にインタビューし、「女子挺身隊」の名で慰安婦が戦場に連行されたと、事実をねじ曲げて伝えた朝日新聞平成3年8月11日付朝刊の植村隆(2014年3月退社、北星学園大学講師)の署名記事についても首をひねる。

「『勘違いしているな』と直感し、すぐに訂正がでるだろうと思った」

挺身隊が慰安婦と異なるのは、少しでも戦時下の日本について調べればすぐ分かる常識だったからだ。

前川はこの4月、ソウル時代に元慰安婦を取材したエピソードを「戦場の慰安婦哀譚昨今」(亜細亜大学アジア研究所所報第154号)と題したエッセーにつづった。そこから浮かび上がるのは、元慰安婦の女性らが支援団体らの主義主張に「利用」されているという一面だ。

エッセーには、前川のこんな忘れられない光景が記されている。

1993年11月、当時の首相、細川護煕と韓国大統領、金泳三による首脳会談が韓国の慶州で行われたときのことだ。元慰安婦を支援する韓国の団体が、元慰安婦ら十数人を中心としたデモを展開した。

厳しい寒さの中、元慰安婦らは、薄い生地の白いチマジョゴリで、傘もささず雨の中を歩かされていた。時折、デモの指導者のかけ声に合わせ、「日本は補償しろ」と叫んではいたものの、顔面は蒼白だった。前川が「おばあさんたちが風邪をひいてしまう」と案じていると、その目の前で1人が倒れてしまった。

「これが人権団体のやることか」

前川は憤りを禁じ得なかった。ほかにも、こんなエピソードが記されている。

別の集会では、元慰安婦らは「『今度、国連に訴えたので、もらえるお金もうんと増えるといわれたの。本当かしら』と、嬉しそうに顔をくしゃくしゃにし、金を得たら、これを買う、あれを買うと皮算用を膨らませていた」。

前川が当時韓国で、元軍人、大学教授から友人の母親まで、つてを総動員して60歳以上の人々に「日本兵や日本の警察官に無理やり連れていかれた娘がいたか。そんな噂を聞いたことがあるか」と尋ねて回っても「ある」とうなずいた人は皆無だった。逆にある人は「無理やり娘を日本人がさらったりしたら、暴動が起きましたよ」と言った。

「あのころのおばあさんたちは、苦しい生活のなかで、名乗り出ればお金がもらえるんだと、単純に考えていた印象です。素朴なおばあさんたちでしたから」

こう振り返る前川は、少女の慰安婦像まで用いて「元慰安婦イコール性奴隷」との表現が盛んになされている現状に大きな違和感を抱いている。

「そこまで朝鮮半島の女性を侮辱する言葉が、李朝時代を含めてあっただろうか。自分たちの民族の女性が公然と『性奴隷』と貶められて、侮辱を感じないのだろうか」

前川は疑問を投げかけ、エッセーをこう結んだ。

「あちこちに従軍慰安婦像を建てようとしている人たちが、本当に貶めているのは誰なのか、気になってならない」

「済州島で連行」吉田氏の証言。裏付け得られず虚偽と朝日が判断(2014年8月)
〈疑問〉日本の植民地だった朝鮮で戦争中、慰安婦にするため女性を暴力を使って無理やり連れ出したと著書や集会で証言した男性がいました。 朝日新聞は80年代から90年代初めに記事で男性を取り上げましたが、証言は虚偽という指摘があります。

慰安婦問題を考える

男性は吉田清治氏。著書などでは日雇い労働者らを統制する組織である山口県労務報国会下関支部で動員部長をしていたと語っていた。 朝日新聞は吉田氏について確認できただけで16回、記事にした。初掲載は1982年9月2日の大阪本社版朝刊社会面。

大阪市内での講演内容として「済州島で200人の若い朝鮮人女性を『狩り出した』」と報じた。執筆した大阪社会部の記者(66)は「講演での話の内容は具体的かつ詳細で全く疑わなかった」と話す。

1990年代初め、他の新聞社も集会などで証言する吉田氏を記事で取り上げていた。

1992年4月30日産経新聞は朝刊で、秦郁彦氏による済州島での調査結果を元に証言に疑問を投げかける記事を掲載。週刊誌も「『創作』の疑い」と報じ始めた。 東京社会部の記者(53)は産経新聞の記事の掲載直後、デスクの指示で吉田氏に会い、裏付けのための関係者の紹介やデータ提供を要請したが拒まれた。

1997年3月31日の特集記事のための取材の際、吉田氏は東京社会部記者(57)との面会を拒否。虚偽ではないかという報道があることを電話で問うと「体験をそのまま書いた」と答えた。済州島でも取材し裏付けは得られなかったが、吉田氏の証言が虚偽だという確証がなかったため、「真偽は確認できない」と表記した。その後、朝日新聞は吉田氏を取り上げていない。

しかし、自民党安倍晋三総裁が2012年11月の日本記者クラブ主催の党首討論会で「朝日新聞の誤報による吉田清治という詐欺師のような男がつくった本がまるで事実かのように日本中に伝わって問題が大きくなった」と発言。一部の新聞や雑誌が朝日新聞批判を繰り返している。

今年4~5月、済州島内で70代後半~90代の計約40人に話を聞いたが、強制連行したという吉田氏の記述を裏付ける証言は得られなかった。

干し魚の製造工場から数十人の女性を連れ去ったとされる北西部の町。魚を扱う工場は村で一つしかなく、経営に携わった地元男性(故人)の息子は「作っていたのは缶詰のみ。父から女性従業員が連れ去られたという話は聞いたことがない」と語った。

「かやぶき」と記された工場の屋根は、韓国の当時の水産事業を研究する立命館大の河原典史教授(歴史地理学)が入手した当時の様子を記録した映像資料によると、トタンぶきとかわらぶきだった。1993年6月に、吉田氏の著書をもとに済州島を調べたという韓国挺身隊研究所元研究員の姜貞淑(カンジョンスク)さんは「数カ所でそれぞれ数人の老人から話を聞いたが、記述にあるような証言は出なかった」と語った。

吉田氏は著書で、1943年5月に西部軍の動員命令で済州島に行き、その命令書の中身を記したものが妻(故人)の日記に残っていると書いていた。しかし、今回、吉田氏の長男(64)に取材したところ、妻は日記をつけていなかったことがわかった。吉田氏は2000年7月に死去したという。

吉田氏は1993年5月、吉見義明中央大教授らと面会した際、「(強制連行した)日時や場所を変えた場合もある」と説明した上、 動員命令書を写した日記の提示も拒んだといい、吉見氏は「証言としては使えないと確認するしかなかった」と指摘している。

戦時中の朝鮮半島の動員に詳しい外村大東京大准教授は、吉田氏が所属していたという労務報国会は厚生省内務省の指示で作られた組織だとし、「指揮系統からして軍が動員命令を出すことも、職員が直接朝鮮に出向くことも考えづらい」と話す。

吉田氏はまた、強制連行したとする1943年5月当時、済州島は「陸軍部隊本部」が「軍政を敷いていた」と説明していた。この点について、永井和京都大教授(日本近現代史)は旧陸軍の資料から、済州島に陸軍の大部隊が集結するのは1945年4月以降だと指摘。「記述内容は事実とは考えられない」と話した。

■読者のみなさまへ

吉田氏が済州島で慰安婦を強制連行したとする証言は虚偽だと判断し、記事を取り消します。

当時、虚偽の証言を見抜けませんでした。済州島を再取材しましたが、証言を裏付ける話は得られませんでした。研究者への取材でも証言の核心部分についての矛盾がいくつも明らかになりました。

門田隆将・従軍慰安婦「記事取り消し」でも開き直った朝日新聞
本日(8月5日)紙面で朝日新聞が、突如、従軍慰安婦の大特集を組んだ。しかし、まるで子どものようなひとりよがりの記事に、私は絶句してしまった。“僕だけじゃないもん!”――そんな駄々っ子のような理屈に、言葉を失った読者は多いのではないだろうか。

「この記事は、本当に朝日が従軍慰安婦報道を反省し、撤回したものなのか」。私は、本日の朝日新聞の大特集を読みすすめながら、そう思った。「これは、逆に火に油をそそぐものかもしれない」と。

従軍慰安婦問題とは、朝日新聞が一貫して報じてきた「強制連行問題」にある。あの貧困の時代、さまざまな事情で、春を鬻(ひさ)ぐ商売についていた薄幸な女性たちが数多く存在した。そういう商売が「公娼制度」として現に認められていた、今とは全く異なる時代のことである。

彼女たちは当時の兵士の給料の30倍という「月収300圓」を保証されて慰安婦となった女性たちである。新聞に大々的に業者による「慰安婦募集」の広告が打たれ、その末に集まった女性たちだ。なかには親に売り飛ばされた女性もいただろう。彼女たちの不幸な身の上には、大いに同情しなければならないと思う。

だが、これが、無理やり日本軍、あるいは日本の官憲によって「強制連行された」となれば、まったく様相は異なる。それを主張してきたのが、ほかならぬ朝日新聞である。

「強制連行」とは、すなわち、従軍慰安婦たちは日本によって「拉致」「監禁」「強姦」された被害者だった、という意味である。意思に反して連行されたのなら「拉致」であり、無理やり慰安所に閉じ込められたのなら「監禁」であり、望まない性交渉を強いられたのなら、それは「強姦」であるからだ。

現在、韓国が主張し、世界中に広まっている日本による「従軍慰安婦=性奴隷(sex slaves)」という論拠は、まさにそこにある。その結果、今や世界各地に日本糾弾のための「慰安婦像」が建ち、さまざまな議会で日本非難の決議がなされ、日本の若者の国際進出に対する大きな「障壁」となっているのは、周知の通りだ。

言いかえれば、韓国と歩を一にして、「日本を貶めつづけた」存在が朝日新聞にほかならない。私はそのことに対して、どの程度の真摯な反省が記述されているのか、今日の記事を読みすすめた。まず第1面に〈編集担当 杉浦信之〉という署名で書かれた〈慰安婦問題の本質 直視を〉と冠する記事には、こう書かれている。

〈私たちは元慰安婦の証言や数少ない資料をもとに記事を書き続けました。そうして報じた記事の一部に、事実関係の誤りがあったことが分かりました。問題の全体像がわからない段階で起きた誤りですが、裏付け取材が不十分だった点は反省します〉

私は、これは朝日新聞が真摯な反省をするのかと思い、期待した。しかし、それはすぐに失望に転じた。それは、次のくだりである。信じられない朝日独特の論理がそこには展開されていた。

〈似たような誤りは当時、国内の他のメディアや韓国メディアの記事にもありました。こうした一部の不正確な報道が、慰安婦問題の理解を混乱させている、との指摘もあります。しかし、そのことを理由とした「慰安婦問題は捏造」という主張や「元慰安婦に謝る理由はない」といった議論には決して同意できません。

被害者を「売春婦」などとおとしめることで自国の名誉を守ろうとする一部の論調が、日韓両国のナショナリズムを刺激し、問題をこじらせる原因を作っているからです。見たくない過去から目を背け、感情的対立をあおる内向きの言論が広がっていることを危惧します。

戦時中、日本軍兵士らの性の相手を強いられた女性がいた事実を消すことはできません。慰安婦として自由を奪われ、女性としての尊厳を踏みにじられたことが問題の本質なのです〉

「えっ?それはないだろう」。

この言い分を読んで納得する人がどれだけいるだろうか。ここにこそ、朝日新聞特有の巧妙な論理の“すりかえ”がある。

彼女たちが薄幸な女性たちであることは、もとより当然のことである。貧困のために、心ならずも身を売らなければならなかった不幸な女性たちに、今も多くの人々が同情している。私もその一人だ。

しかし、朝日新聞は、彼女たちが自分たちの意思に反して無理やり「日本軍や日本の官憲」によって、「戦場に連行」された存在だった、としてきたのである。だからこそ、日本は「拉致」「監禁」「強姦」国家である、という汚名を着せられているのだ。

その根拠なき「強制連行」報道を反省すべき朝日新聞が、〈「慰安婦問題は捏造」という主張や「元慰安婦に謝る理由はない」といった議論には決して同意できません〉と、改めて主張したのである。

これは、一部勢力の過激な「従軍慰安婦論」を持ち出すことによって、自分自身を“善”なる立場に持ち上げて「擁護」し、自らの「正当性」を訴えているのだ。これは一体、何なのだろうか。

さらに、この記事は、問題の本質をこう捻じ曲げている。〈戦時中、日本軍兵士らの性の相手を強いられた女性がいた事実を消すことはできません。慰安婦として自由を奪われ、女性としての尊厳を踏みにじられたことが問題の本質なのです〉

この手前勝手な論理に、私は言葉を失ってしまった。〈問題の本質〉とは、朝日新聞が“虚偽の証言者”を引っ張ってくることによって、歴史の真実を捻じ曲げ、従軍慰安婦のありもしない「強制連行問題」をつくり上げたことではなかったのだろうか。

そして、そのことによって、日本人が将来にわたって拭い難い汚名を着させられ、国際社会で「性奴隷を弄んだ日本人」として、謂われなき糾弾を受けていることではないのだろうか。

私が、「こんなひどい論理が許されるのだろうか」と思う所以である。私は記事を読みすすめた。1面で開き直りの宣言をおこなった朝日新聞は、今度は16面、17面をブチ抜いて、〈慰安婦問題 どう伝えたか 読者の疑問に答えます〉という記事を掲げている。

ここでは、5つの事象で、読者に対して「説明」をおこなっている。しかし、その5つの説明は、どれも納得しがたい論理が展開されている。特に驚くのは、肝心の「強制連行」に関するものだ。そこには、こう書かれている。

〈読者のみなさまへ 日本の植民地だった朝鮮や台湾では、軍の意向を受けた業者が「良い仕事がある」などとだまして多くの女性を集めることができ、軍などが組織的に人さらいのように連行した資料は見つかっていません。一方、インドネシアなど日本軍の占領下にあった地域では、軍が現地の女性を無理やり連行したことを示す資料が確認されています。共通するのは、女性たちが本人の意に反して慰安婦にされる強制性があったことです〉

すなわち〈軍などが組織的に人さらいのように連行した資料は見つかっていません〉と、このことでの誤りを認めたのかと思ったら、〈軍の意向を受けた業者が「良い仕事がある」などとだまして多くの女性を集めること〉ができた、さらに〈インドネシアなど日本軍の占領下にあった地域では、軍が現地の女性を無理やり連行したことを示す資料が確認されています〉と、逆に「強制連行はあった」という立場を鮮明にしたのである。

ここでいう〈インドネシア〉の事例というのは、スマランという場所で起きた日本軍によるオランダ女性に対する事件である。「強姦罪」等で首謀者が死刑になった恥ずべき性犯罪だが、この特定の犯罪をわざわざ持ち出してきて、これを朝日新聞は強制連行の“実例”としたわけである。

まさに開き直りである。結局、読みすすめていくと、朝日新聞は、韓国・済州島で「慰安婦狩りをした」という衝撃的な告白をおこなった自称・元山口県労務報国会下関支部動員部長、吉田清治氏の発言を繰り返し報道したことに対してだけ〈虚偽だと判断し、記事を取り消します〉としたのである。

また、戦時中の勤労奉仕団体である「女子挺身隊」を、まったく関係のない慰安婦と混同して、記事を掲載したことに関しては、〈当時は、慰安婦問題に関する研究が進んでおらず、記者が参考にした資料などにも慰安婦と挺身隊の混同がみられたことから、誤用しました〉と言い訳しながら、しぶしぶ間違いを認めている。

驚くのは、この検証記事のなかで、ほかの新聞も吉田清治氏の証言を取り上げていたと、わざわざ各新聞社の名前を挙げて、各紙の広報部のコメントまで掲載していることだ。まるで、“(悪いのは)僕だけじゃないもん!”と、駄々っ子がゴネているような理屈なのである。

さらに、朝日新聞は、元韓国人慰安婦、金学順氏の証言記事を書き、〈『女子挺身隊』の名で戦場に連行〉と、実際の金氏の経験とは異なった記事を書いた植村隆記者に関しては〈意図的な事実のねじ曲げなどはありません〉と擁護している。

記事を書いた植村記者の妻が韓国人で、義母は当時の慰安婦訴訟の原告団幹部だったことは、今では広く知られている。そのことに対して、朝日はこう弁明しているのだ。

〈91年8月の記事の取材のきっかけは、当時のソウル支局長からの情報提供でした。義母との縁戚関係を利用して特別な情報を得たことはありませんでした〉

ソウル支局長の情報提供によって、大阪からわざわざ植村記者が「ソウルに飛んだ」ということを信じる人が果たしてどれだけいるのだろうか。情報提供したのが〈ソウル支局長〉なら、なぜ本人か、あるいはソウル支局の部下たちが金学順氏を取材し、記事を執筆しないのだろうか。大阪から、わざわざ“海外出張”までさせて、取材・執筆させる理由はどこにあったのだろうか。

さらに言えば、植村記者は、なぜ金学順氏が妓生(キーセン)に売られていた話など、自らが主張したい「強制連行」に反する内容は書かなかったのだろうか。

私は、朝日新聞の今回の従軍慰安婦の検証記事は、完全に“開き直り”であり、今後も肝心要の従軍慰安婦の「強制連行」問題では「一歩も引かない」という宣言であると思う。

つまり、朝日新聞は、「日本が慰安婦を強制連行した」ということについては、まったく「譲っていない」のである。今日の記事で、従軍慰安婦問題が新たな段階に入ったことは間違いない。しかし、それは朝日新聞の“新たな闘い”の始まりに違いない。

すなわち、どう検証しても「虚偽証言」が動かない吉田清治氏についての記事は「撤回する」が、そのほかでは「闘う」ということにほかならない。

私は、不思議に思うことがある。

それは、「朝日新聞は、どうしてここまで必死になって日本人を貶めたいのか」ということだ。

歴史の真実を書くことはジャーナリズムの重要な使命であり、役割だ。しかし、朝日新聞は、「真実」が重要なのではなく、どんなことがあっても「日本は悪いんだ」と主張しつづけることの方が「根本にある」ような気がしてならない。

なぜ、事実を捻じ曲げてまで、朝日新聞はそこまで「日本人を貶めたい」のだろうか。私はそのことが不思議だし、そんな新聞を今も多くの日本人がありがたく購読していることもまた、不思議でならない。

従軍慰安婦問題で肝心要の「強制連行」を撤回しなかった朝日新聞――日本を貶めたいこのメディアへの風当たりは「一部記事の撤回」によって、今後、ますます激しくなっていくだろう。

また問題のすり替えとごまかしか 朝日、再度の慰安婦特集記事(2014年8月)

朝日新聞は28日付朝刊記事で、「河野談話、吉田証言に依拠せず」との見出しを取り、河野談話が作成されるに至ったことと、自社が執拗に吉田清治氏の「強制連行証言」を取り上げ、国内外に広めたこととは無関係だと印象付けようとしているようだ。その根拠の一つとして、朝日新聞は今回、こう指摘している。

「(河野談話は)吉田氏が言うような『強制連行』ではなく、女性たちが自由意思を奪われた『強制性』を問題とした」

朝日新聞は、5日付の特集記事でも「(平成5年8月の談話発表時に)読売、毎日、産経の各紙は、河野談話は『強制連行』を認めたと報じたが、朝日新聞は『強制連行』を使わなかった」と主張した。だが、そこには朝日新聞が触れなかった点が隠されている。

河野談話の主役である河野洋平官房長官(当時)が、談話発表の記者会見で「強制連行があったという認識なのか」と問われ、こう答えている部分だ。

「そういう事実があったと。結構です」

この河野氏自身が強制連行を認めたという事実は、朝日新聞の2度にわたる慰安婦特集記事からは抜け落ちている。政府が今年6月20日に公表した河野談話の作成過程を検証した報告書でも、河野発言は1章を設けて特記されているにもかかわらずだ。

つまり、河野氏自身は強制連行があったことを前提に河野談話を主導したのだろう。その河野氏の認識に、朝日新聞のおびただしい慰安婦強制連行に関する報道が影響を及ぼさなかったとどうしていえよう。

朝日新聞は、平成6年1月25日付朝刊の創刊115周年記念特集記事では「政治動かした調査報道」と題し、こう書いていた。

「(慰安婦問題など)戦後補償問題に、朝日新聞の通信網は精力的に取り組み、その実像を発掘してきた」「(3年に)韓国から名乗り出た元慰安婦三人が個人補償を求めて東京地裁に提訴すると、その証言を詳しく紹介した。年明けには宮沢(喜一)首相(当時)が韓国を訪問して公式に謝罪し、国連人権委員会が取り上げるに至る」

河野談話につながる一連の政治の動きに、自社が大きく関与してきたことを誇らしげに宣言している。

また、朝日新聞は今回、「韓国、元慰安婦証言を重視」との見出しも取り、現役の韓国政府関係者と韓国元外交官の匿名証言をもとに、吉田証言と韓国での慰安婦問題の過熱はかかわりがないと言わんとしている。

だが、韓国政府が1992年(平成4年)7月に発表した「日帝下の軍隊慰安婦実態調査中間報告書」で、慰安婦動員の実態について「奴隷狩りのように連行」と書いた際の証拠資料とされたのは、吉田氏の著書であり吉田証言だった。

朝日新聞の28日付特集の主見出しは「慰安婦問題 核心は変わらず」とある。

5日付記事と照らし合わせると、大事なのは女性の人権の問題だと言いたいのだろう。とはいえ、この論理も、自社が積み重ねた誤報や歪曲報道を枝葉末節の問題へとすり替えたいのだと読み取れる。

慰安婦に関する嘘だらけの報道をタレ流し続けた朝日新聞。謝罪の言葉一つない、その傲慢体質に、愛想を尽かす人たちが続出

朝日新聞の罪と罰 川村二郎(元「週刊朝日」編集長)×河内孝(元毎日新聞常務) 

慰安婦に関する嘘だらけの報道をタレ流し続けた朝日新聞。国際社会における日本の信用を傷つけた罪は限りなく重いが、謝罪の言葉一つない。その傲慢体質に、愛想を尽かす人たちが続出している。

河内

8月5日付の朝日新聞による慰安婦報道の検証記事が、メディア界のみならず、全国民を巻き込んで大きな議論を呼んでいます。1980年代から1990年代にかけて、朝日新聞は「日本軍が強制的に慰安婦を狩り集めた」という内容の報道を行ってきました。
しかしその後、証言を行った吉田清治氏が話を作っていたことが判明しました。最初の誤報から30年以上もたった今になって、朝日は吉田証言に関する記事を誤報だと認めて、取り消すことになったのです。

川村

朝日は最近になって他メディアからの追及が厳しくなって追いつめられ、詰め腹を切らされたという形でしょう。いかにもあわてて訂正しましたという感じで、みっともないですね。
とくに編集担当役員の杉浦信之氏が一面に書いた文章は読むに堪えませんでした。回りくどい自己弁護ばかりで、なにが言いたいのかさっぱり頭に入ってこない。こんなに歯切れの悪い文章を「記者の頭領」が書いてはいけません。

河内

検証報道が出て数日して、新聞社のOBたちが集まる日比谷の日本記者クラブに行きました。すると年配の元記者たちが次から次へとやってきて、朝日の記事のコピーを取っていくんです。
それだけ業界関係者の関心が高く、話題になっているということがわかりましたが、もう一つ明らかになったことは「朝日新聞を自宅で取っている人がそれだけ少ない」ということですね……。

川村

今回の記事が出てから、支局や販売店にまで抗議の電話がかかってきている。本社には右翼街宣車が来るというので、ガードマンを増員したり、築地署に来てもらったりしている。さっさと謝ればすむことです。

河内

今のタイミングで、検証に踏み切ったのは、経営判断もあると思う。朝日が深刻な部数減少に直面していることとも関係があるのでしょう。朝日の公称発行部数は760万部ですが、ここ十数年ずっと右肩下がりで、毎年のように10万部単位で部数を落としている。
慰安婦報道の問題を放置していると、朝日バッシングが過熱し、不買運動が広がる可能性もあった。それを懸念して、この時点で慰安婦問題とケリをつけようとしたのでしょう。

川村

しかし、これではとてもケリをつけられたとはいえないでしょう。東大出のエリートが中心の朝日は、ケンカの作法をわかっていませんね。
今回の検証記事は、吉田証言の他に、1991年植村隆記者が書いた従軍慰安婦のインタビュー記事についても取り上げていますが、こちらについては「捏造はなかった」の一点張りです。
しかし今、自分がデスクの立場になったと想像してこの記事を読んでみると、明らかに取材不足の内容です。
取材が充分でなく、それが原因で反論や批判が寄せられたなら、取るべき態度は二つでしょう。徹底的に論戦をくり広げるか、潔く誤りを認めて謝罪するかです。
ところが朝日は、ひたすら嵐が去るのをやり過ごそうと逃げ回っている感じです。挙げ句の果てに「朝日以外の新聞も吉田証言を取り上げていました」などと、他紙にも責任を負わせようとしている。他も書いたから、自社の罪が軽くなるといわんばかりです。
朝日は「慰安婦を雇ったのは日本だけではない」と発言した橋下徹・大阪市長を批判しましたが、同じ穴のムジナですよ。

河内

リベラルであることを自任している朝日は、すぐに「女性の人権」とか「戦争の悲惨さ」といった言葉を持ち出してきます。しかし、事の本質は「嘘つきの話を信じて、間違った記事を書いてしまった」という一点に尽きるんです。
朝日新聞は1989年に、サンゴ写真捏造事件というのを起こしています。朝日のカメラマンが自分で沖縄のサンゴに傷をつけて写真を撮り、日本人のモラル低下を嘆く内容の記事を書いたという事件で、当時の一柳東一郎社長は引責辞任に追い込まれました。
慰安婦報道は間違った歴史認識を日本人や韓国人をはじめ世界中の人々に植え付けて、いまなお続く不毛な反日運動を勢いづかせたという意味で、サンゴ事件よりずっと深刻な問題です。木村伊量社長の進退にかかわる話に発展してもおかしくありません。

川村

私が「週刊朝日」の編集長を辞め、編集委員として朝日新聞に戻ったのは、ちょうどベルリンの壁が崩壊した後で、左がかった編集委員たちが小難しい顔をして、「なぜ共産主義は敗北したのか」「冷戦後のジャーナリズムの役割とはなにか?」なんて大真面目に議論をしていた。
しかし、本当のジャーナリズムというのは、現場に行って、当事者や関係者の話を聞いて事実を集めることでしょう。イデオロギーが先に立って、それに合わせて取材して記事を書いているようでは、リベラルでもなんでもありませんよ。
私はリベラリズムとは「是々非々主義」だと思っています。思想信条や社会的立場のちがいを越えて、いいものはいい、悪いものは悪いと言うのが本当のリベラリズムです。今の朝日にはこういう気風が消えかけています。

河内

戦後、「一億総ざんげ」をして再出発した日本人にとっては、「非核」と「非戦」というのが大きなアイデンティティになってきました。
しかし、それはアメリカの核の傘に守られている状況下での平和主義であり、根本的な矛盾がありました。そのようなねじれた非戦思想に寄り添ってきたのが朝日新聞なのかもしれません。
いずれにしてもアジアの融和を説く朝日の過失が、結果として日韓両国において偏狭なナショナリズムを増長させることになってしまった。まさに皮肉としかいいようがありません。

池田信夫「朝日新聞のねらいは『慰安婦』ではなく『国家賠償』だった」

朝日新聞の誤報事件を解明する上で重要なのは、なぜ彼らがこんなマイナーな数十人の(真偽も疑わしい)紛争に30年以上もこだわってきたのかという疑問だ。この口火を切ったのが、清田治史記者の書いた1982年9月の記事だ。

朝鮮人男性の抵抗に備えるため、完全武装の日本兵十人が同行した。集落を見つけると、まず兵士が包囲する。続いて吉田さんの部下九人が一斉に突入する。若い女性の手をねじあげ路地にひきずり出す。こうして女性たちはつぎつぎにホロのついたトラックに押し込められた。連行の途中、兵士たちがホロの中に飛び込んで集団暴行した。

ところが清田記者の1983年の記事では、慰安婦は消えている。彼の重点は、国家賠償にあった。当時は(男性の)強制連行が話題になり、韓国政府が日本政府に個人補償を要求していた。戦時中に日本に渡ってきた朝鮮人は100万人以上いたので、それにすべて個人補償すると巨額の費用が必要になる。

国際法的には、賠償の問題は日韓基本条約で解決ずみだが、韓国政府は強制連行に「超法規的」な国家賠償を要求していた。その中では数十人の慰安婦はマイナーな問題だが、セックスがからむので男性の炭鉱労働より興味を引く。朝日はそれを利用して、韓国の「強制連行に個人補償しろ」という主張を応援したのだろう。

高木健一福島みずほなどの弁護士の目的も、個人補償の「1兆円訴訟」だった。法的には勝てる見込みはないが、弁護士手数料さえ 取れればいいので、話をなるべく大きくして原告を増やすことが彼らの戦術だった。そのもくろみ通り、日本政府は1993年に河野談話を出し、アジア女性基金という「示談金」を出したが、これがかえって問題を長期化した。

このころまでに、産経などの報道で吉田証言が嘘だということがはっきりし、朝日は河野談話の記事では「強制連行」ではなく「強制」という言葉を使った。検証記事では、「東京社会部の記者(53)は産経新聞の記事の掲載直後、デスクの指示で吉田氏に会い、裏付けのための関係者の紹介やデータ提供を要請したが拒まれた」と書いている(この記者は市川速水報道局長だと思われる)。

強制連行がないことがわかっても、朝日だけは「強制性」を根拠に国家賠償を求め続けた。彼らの目的は、政府から個人補償を取ろうとする梁順任などのたかり行為を応援することにあったからだ。もともと法的根拠はないのだから、強制連行だろうと強制だろうと、政府に責任が あればいい。

ところが、たかりの方便だった慰安婦問題だけがクローズアップされて韓国で「炎上」し、本丸だった(男性の)強制連行が吹っ飛んでしまった。数十人の慰安婦だけ金を取ってもしょうがないので、韓国側はアジア女性基金を拒否し、あくまでも国家賠償を求めた。この点で、日本政府が国家賠償を拒否したのは正解だった。朝日も清田氏が退職してからからは、国家賠償の主張を取り下げた。

もともと国家賠償は国際法上も無理であり、日本は「示談」に応じたのだから、話は1993年で終わっている。それなのに国家賠償にこだわって撤退しなかったことが、朝日の最大の失敗だった。これは第一報を出した外報部の有力者、清田記者の利害がからんでいるものと思われる。 週刊文春の取材にも彼は答えないようだから、清田氏(もう朝日の社員ではない)を国会に喚問することが事態の解明に不可欠だ。

安倍首相「安倍政権打倒が朝日の社是だ」(2014年2月)

「数カ月間行われてきた言辞が正しかったかどうか。3年後に自民党で検証していただければ極めて有意義だ」。

安倍晋三首相は5日の参院予算委員会で、メディアの多くが特定秘密保護法への反対論を展開していることに強い不快感を示した。

自民党脇雅史氏の質問に対し、首相は「飛んでいく(米海兵隊の新型輸送機)オスプレイ写メールで撮り、友人に送ったら懲役5年という議論もあった」と指摘。

「実際に誰かやって、そうなるか確かめてみたらいい。全くそんなことは起きない。言った人は責任を取っていただきたい」と発言した。

さらに、朝日新聞の社名を挙げて「安倍政権打倒が朝日の社是だと聞いた。そういう新聞だと思って読んでいる」と言及した。

虐待担当の酔っ払い朝日記者が会見で県職員を“虐待”(2014年6月)

虐待問題を取材していたはずなのに…。

朝日新聞千葉総局の記者が、記者会見で大暴れしていた。5月20日に千葉県庁で行われた「千葉県社会福祉事業団問題等第三者検証委員会」の後に開かれた会見で、この記者は酔っ払った状態で出席。県職員に食って掛かるわ、机を叩くわなどして会見を台無しにした。その後、記者は謹慎したという。関係者は「虐待問題に関する会見で記者が県職員を“虐待”するなんて…」とあきれ、大騒ぎになっている。

問題が起きたのは、千葉県庁で開かれた5月20日の同委員会終了後だった。会議が非公開ということもあり、午後10時20分ごろから内容を説明するための記者会見が設けられた。問題の県政担当の朝日記者は酒のにおいを漂わせながら会見場に現れ、同委員会の事務局の県職員を「無能!」と何度も繰り返して罵倒し始めたという。

この記者は、ある程度の経験を積んだ50代ベテラン記者。そんな人が、県職員に向かって人格を否定するような暴言を吐くだけでなく、机を叩くなどして、会見をぶち壊してしまった。

酔っ払いが会見に紛れ込んでいては、質疑応答どころではないだろう。事情を知る関係者は「会見までの待ち時間に酒を飲んでいたようです。泥酔していて、かなりしつこく県職員に絡んでいたといいます。まるで独演会のようだったとか」と明かす。

もちろんこのままでは済まされない。朝日新聞社は事情を把握すると、この記者を取材現場から外し、謹慎させた。朝日関係者が県に謝罪に出向き、会見に出席していた他社にも事情を説明するなど対応に追われた。

この一件で後味が悪いのは、虐待問題が関係していることだ。同検証委員会は、知的障害のある児童らが入所する「袖ヶ浦福祉センター」で起きた虐待事件の再発防止のために設置されていた。

昨年、同センターに入所していた少年(19=当時)がセンター職員(当時)から虐待を受けて死亡。職員らは千葉県警に傷害致死の疑いで逮捕された。これまでの調査で、職員らが複数の入所者に対して日常的に虐待をしていたことが明らかになっている。千葉県は事件を重く受け止め、森田健作県知事が同センターを視察している。森田知事は「しっかり検証する必要がある」と決意を述べていた。同委員会も1月17日から会合を開き、今回は8回目だった。

「虐待問題を取材する記者が県職員を“虐待”するなんて…と話題になっています」。確かにシャレにもなっていないだろう。

千葉県庁広報担当者は「誰から聞いたんですか?会見の内容に関わることではありませんし、会見自体が私どもと記者クラブの共催になっています。そういう立場もあるので、コメントは控えさせてください」と話す。県はあくまで被害者だが、記者クラブとの関係から詳細を明かさない方針のようだ。

一方、当の朝日新聞社の広報部は書面で「ご指摘の記者会見に当社の記者が出席し、不適切な発言などで会見の進行を妨げたのは事実です。関係者におわびするとともに、本人には厳重に注意しました。今後このようなことがないように記者教育の徹底に努めます」と事実関係を認めるコメントを出した。

当の朝日記者は謹慎を経て、現在は関係者への謝罪回りをしているという。

朝日新聞「特許、無条件で会社のもの」という捏造・誤報記事を垂れ流す

問題の記事:審議会当日の朝に速報で掲載され大量にリツイートされホットエントリーに(2014年9月4日)

政府は、社員が仕事で発明した特許を「社員のもの」とする特許法の規定を改め、無条件で「会社のもの」とする方針を固めた。これまでは、十分な報償金を社員に支払うことを条件にする方向だったが、経済界の強い要望を踏まえ、こうした条件もなくす。企業に有利な制度に改まることになり、研究職の社員や労働団体は反発しそうだ。

http://www.asahi.com/articles/ASG924QNWG92ULFA00K.html

朝日新聞の特許記事捏造1.png

これ、誤報ですから。訂正がいつ出るか、存じませんが。

日経は「条件付き」と。「無条件」とした朝日とはまったく逆。これ、日経が正しいというより、水曜の審議会を取材して書いてるということ。朝日は敢えて当日朝に観測記事を出し、誤報に終わった。功を焦ったか、誤った見通しで世論誘導を図ったか。


日経の記事 - 社員の発明、特許は企業に 産業界が報酬ルールに理解

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS03H1X_T00C14A9EE8000/


昨日の職務発明に関する小委員会を傍聴。冒頭、事務局より、「朝日の記事は全く根拠ない」との説明。事務局からは、事務局案の提示はなく、具体的制度設計の過程で生じた新たな論点の説明のみ。

朝日新聞の特許記事捏造2.png 朝日新聞の特許記事捏造3.png 朝日新聞の特許記事捏造4.png


ネットの反応

  • 朝日を信じる奴はアホ、はっきりわかんだね
  • とにかく政権にダメージを与えたい朝日さんwww返す刀で自らに特大ダメージwwwwwwwww
  • 朝日の記事は基本嘘と思って間違いないな
  • 虚構新聞よりたちわるいな
  • 朝日、まじでヤバいな。この捏造しかやらない新聞読んでる奴って頭おかしいんじゃないか?
  • 朝日新聞は捏造新聞に名前変えたほうがいいんでないの
  • そうか、またか。
  • 滅びるアカヒ
  • 呼吸をするみたいに嘘も吐くんだな、朝日新聞さんは。
  • 知る権利(真実とは言ってない)
  • まーた朝日か
  • ひどいな…日本捏造新聞に名称変更しろよ!
  • さっさと廃刊にしとけ
  • またお前か
  • うわぁ、相変わらずですな
  • いくらやんでも酷すぎ。もはやメディアとしての自覚や品位を感じない
  • なんで誰もいないところで自爆するんだろうね。この人達は……。傷ついてるのは自分だけっていう。
  • 32年後に訂正します
  • こういう嘘の報道した場合の罰則を作る必要があるんじゃね?朝日は報道の自由とかほざくんじゃねーぞ
  • 捏造は、朝日の社是!

朝日新聞が福島原発周辺の「手抜き除染」について自作自演で記事を書いていたことが発覚。新聞協会賞も受賞したスクープ記事が自作自演の捏造(2014年10月)

自作自演の捏造記事

「手抜き除染は自作自演」 朝日新聞スクープ記事で週刊新潮報道 朝日新聞が平成25年度に新聞協会賞を受賞した福島第1原発周辺の「手抜き除染」の記事に「自作自演があった」と、8日発売の週刊新潮(10月16日号)が報じることが7日、分かった。

新潮の記事では元除染作業員が実名で「証言」。元作業員は、朝日の記者からプレゼントされたICレコーダーを使い、現場監督から不法投棄の言質を取ったとしている。記者が元作業員に行ったインタビューでも、事前に記者が渡したメモを読むように指示されたという。

さらに、新潮の記事によると、24年12月末に元作業員が環境省へ送った告発文は、実際は記者が指南して作成。記者が元作業員に実名を文書に書くよう求めるなどしたとしている。

 朝日新聞広報部は産経新聞の取材に対し、告発文については「(元作業員が)文書を出す以前から、自ら環境省に告発する電話をかけている。文書を出したのも(元作業員の)意思によるもの。文書は、記者が元作業員から頼まれ、話を聞きながらパソコンでまとめた」などと説明。その上で「週刊新潮の記事は事実に反しており、当社と記者の名誉と信用を著しく毀損(きそん)する内容のため、同誌に対し厳重に抗議した」とコメントした。

懲りない朝日新聞、「強制売春」という曖昧な言葉を使い始める(2014年10月)

朝日新聞は慰安婦問題報道で自らの大誤報を認めた後も、相変わらず実態をゆがめる報道を続けている。

「日本軍による組織的な女性たちの強制連行」が虚構だったことを認めながらも、なおも論点を巧妙にずらして、「強制」を拡大し、自紙の大誤報を正当化しようとする姿勢が顕わである。反省の色はまったく見られないと言ってよい。

朝日新聞のそんな歪曲報道の最近の実例が、10月5日朝刊の国際面に載った「『強制売春 何の疑いもない』」という見出しの記事だった。副見出しには「インドネシア売春婦 オランダ外相発言」と記されていた。ハーグ発の梅原季哉記者の記事である。

この記事は以下のような記述から始まる。

「オランダのティマーマンス外相は3日、第2次世界大戦中に日本軍が占領した旧オランダ領東インド(現インドネシア)での慰安婦問題は、『強制売春そのものであることには何の疑いもない、というのが我々の立場だ』と発言し、慰安婦問題を巡る謝罪と反省を表明した河野談話について、見直しを求める日本国内の動きを牽制した。ハーグの同国外務省で、日本メディアを対象にした記者会見で発言した」

この記述だけでも、これまでの焦点をずらし、ぼかしている点が2つある。まず、「強制売春」という用語の曖昧さである。

これまでのいわゆる慰安婦問題での日本糾弾ではまず「強制売春」という言葉はほとんど使われることがなかった。核心はあくまで「強制連行」だった。「強制連行」と言えば、その主語は日本軍とされ、日本軍による組織的な女性の連行こそが日本の国家犯罪として糾弾されたのだ。それをこの記事は「強制売春」という、より定義の不明な、曖昧な言葉に入れ替えてしまった。

第2は「強制売春」という言葉の主語が分からない点である。

売春を強制したのは日本軍なのか、それとも中間に入った民間の売春業者なのか。この記事ではオランダ外相がどう解釈しているのか不明である。問題の記事は次のように続く。

「ティマーマンス氏は『河野談話は、この問題に関する両国間の対話の良い前提となってきた。我々は、日本政府が河野談話を継承する意向であることを完全に支持する』と表明」

「1994年1月に、オランダ政府が公文書館で調査した結果をふまえて当時の外相が出した強制性についての報告書を根拠に『自発的な売春行為などではない』と断言。『実際に経験したオランダ国民はその子孫にとっては、今なお痛みを伴うことであり、両国が高官級で接触する際には、常に提起されるということを理解してもらいたい』とも語り、終わった過去の歴史ではないことを強調した」

以上の記述は、これまた最大焦点の「強制連行」にはまったく触れていない。慰安婦問題の核心部分としてあれだけ強調し、非難してきた「強制連行」という点は消してしまっている。そしてもっぱら意味の不明な「強制売春」という言葉で「強制」だけを強調してみせるのである。

安倍首相「今日の朝日新聞ですね。そういう報道がありました。これは捏造です。」(2014年10月)

夕刊フジが29日に詳報した関連政治団体の不透明収支に批判が集まるなか、「政治とカネ」問題で政権を追及したところで、「説得力を欠く」(民主党中堅)のは避けられない。

実際、枝野氏の「政治とカネ」に関する質問は、安倍首相に見事にかわされてしまった。

枝野氏「首相が、近い議員に『誹謗中傷合戦は止めるべきだ』『撃ち方やめになればいい』と述べたと報道されている。事実関係をお答えください」

安倍首相「今日の朝日新聞ですね。そういう報道がありました。これは捏造です。朝日新聞は安倍政権を倒すことを社是としている、と前主筆が語ったという。私に確認もないまま、言ってもいない発言が出ているので驚いた」

閣僚の不祥事続出で逆風だった安倍首相だが、完全に戦闘モードに戻ったようだ。

枝野氏は、政治資金問題が発覚した江渡聡徳防衛相らに説明責任を果たすよう指示すべきだとも指摘したが、安倍首相は、枝野氏にも不透明収支があったことを挙げ、「予算委で言い合うのは生産的ではない。TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)や消費税などの課題に真摯に向き合っていくべきだ」と切り返した。

とうとう韓国までが中国主導の投資銀行に参加へ。太平洋で独りぼっちの気分(2015年3月)

「素粒子」―3月27日

それではまるで9・11。担当の副操縦士によるハイジャックか。ドイツ機墜落。「意図的」の意図が腹に落ちず。

とうとう韓国までが。中国主導の投資銀行に参加へ。アジアの新事態がのみ込めず。太平洋で独りぼっちの気分。

「八紘一宇」も「我が軍」にしても。当の国会の反応の鈍さよ。このぶんではいずれお試し改憲も「まいっか」。

安倍首相はバンドン演説で「植民地支配・侵略・おわび」を絶対に言わなければならなかった(2015年4月)

アジア・アフリカ会議(バンドン会議)60周年首脳会議での安倍首相のきのうの演説は、肩すかしに終わった。首相は、60年前に採択された「平和10原則」の一つである「侵略行為の抑制」を引用し、「この原則を、日本は先の大戦の深い反省とともに、いかなる時でも守り抜く国であろうと誓った」と述べるにとどめた。

10年前の会議では、小泉首相が戦後50年の村山談話を踏襲し、「わが国はかつて植民地支配と侵略によって、アジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えた」と表明。この表現はそのまま戦後60年談話に生かされた。

きのうの首相演説は、歴史認識の表明に主眼があったわけではない。ただ、10年前の経緯もあり、安倍氏が日本のかつての過ちにどのように触れるのか、来週の米議会での演説とともに注目を集めていた。

首相は会議に発つ前夜のテレビで、村山談話について「引き継いでいくと言っている以上、もう一度書く必要はないだろう」と述べ、戦後70年の安倍談話には「植民地支配と侵略」「おわび」などは盛り込まないことを示唆した。きのうの演説はこれに沿った内容だ。

この考えには同意できない。

「侵略の定義は定まっていない」といった言動から、首相は村山談話の歴史観を本心では否定したいのではと、アジアや欧米で疑念を持たれている。引き継いでいるからいいだろうとやり過ごせば、疑念は確信に変わるだろう。表立って批判されなくとも、国際社会における信頼や敬意は損なわれる。

それがいったいだれの利益になるというのか。

一部の政治家が侵略を否定するような発言を繰り返すなか、村山談話は国際的に高く評価されてきた。その後のすべての首相が引き継ぎ、日本外交の基礎となった。率直に過去に向き合う姿勢が、「未来への土台」となったのだ。それをわざわざ崩す愚を犯す必要はない。

首相はきのうの演説後、中国の習近平主席と5カ月ぶりに会談した。両国関係を発展させ、アジアや世界の安定と繁栄に貢献をしていくことで一致したという。歓迎すべき流れだ。

そうであればなおさら、首相はごまかしのない態度で過去に向き合う必要がある。「植民地支配と侵略」「おわび」を避けては通れない。

反射的に安倍政権けなす「朝日」。偏見打破どころか、歪んだステレオタイプを拡散

「今朝の朝日新聞の1面記事を見たかい。わざわざ菅義偉官房長官の名前を出してあおっていた。安全保障法制は危険だと印象付けるのが狙いだろう」

政府高官は2015年5月26日夜、周囲にこう指摘した。その記事は「集団的自衛権どこまで」「菅氏『新3要件下で敵基地攻撃も』」との見出しで、リード部分には「他国のミサイル発射を防ぐための敵基地攻撃も可能とする見解が示された」と書いている。見出しとリードだけ読むと、読者は安全保障関連法案によって、新たに敵基地攻撃が可能となったように誤解しかねない。だが実際は、すでに昭和31年に当時の鳩山一郎首相が衆院内閣委員会で次の有名な政府統一見解で示している。

「座して自滅を待つべしというのが憲法の趣旨とするところだとは、どうしても考えられない。他に手段がないと認められる限り、誘導弾等の基地をたたくことは、法理的には自衛の範囲に含まれ、可能である」

つまり、これはもともと個別的自衛権で認められていた範囲であり、新たな安保法制下でも可能なのは理の当然だろう。にもかかわらず朝日の記事は、「敵基地攻撃も他国領域での武力行使の『例外』として加えることで、新3要件に当てはまれば行使の範囲が際限なく広がる可能性が出てきた」と書くのである。

5月24日付朝日朝刊の杉田敦法政大教授長谷部恭男早稲田大教授の対談記事「安保法制安倍政権の『話法』から考える」も、その手法に同様の危うさを感じた。安倍晋三首相に関する以下のやりとりがそれだ。

杉田氏「首相は党首討論で、ポツダム宣言を『読んでいない』とし、先の大戦の評価についての質問に答えなかった」
長谷部氏「読んでもいないものから脱却しようとは、マジシャンそこのけです」

安倍首相は「その部分をつまびらかに読んでいない」と答弁しただけで、全部「読んでいない」などと言っているのではない。安倍政権の「話法」をうんぬんする前に、自分たちの言葉遣いにもっと注意した方がいい。また、ポツダム宣言については、民主党岡田克也代表も5月22日の記者会見でこう述べている。

「今まで何度か読んだことあるが、中身をあまり鮮明に覚えているわけではない。党首討論の後、また読んだが、非常にわかりにくい文章だという印象だ」

安倍首相を繰り返し批判するのであれば、岡田氏のこの発言も批判的に取り上げないと筋が通らないはずだ。とにかく、安倍首相とその政権の言うことなすことステレオタイプに「問題がある」「危険だ」ととらえ、反射的にけなすという姿勢はいかがなものか。ステレオタイプという言葉を定着させた米国のジャーナリスト、リップマンは著書『世論』(1922年刊行)でこう戒めている。

「われわれはたいていの場合、見てから定義しないで、定義してから見る」「ステレオタイプが無批判に受け入れられると、配慮されなければならない多くのことがふるい落とされてしまう」「われわれは自分の反対者を悪者や陰謀家に仕立てる」

本来、メディアには社会の固定観念や偏見を打破する役割が求められている。ところが現実は、メディアが率先してゆがんだステレオタイプを広めている。

歴史

  • 歴史的に見れば、朝日新聞の論調はその時々の時代状況などに応じて変化し、一定ではなかった。
  • まず創刊期には、参議伊藤博文らが参議大隈重信を政府から追放した明治14年政変の翌年以降、政府と三井銀行から極秘裡に経営資金援助を受ける御用新聞として経営基盤を固めた。そしてその間に東京の「めさまし新聞」を買収して「東京朝日新聞」を創刊し、東京進出を果たした。さらに日露戦争前には主戦論を展開し、日露講和にも反対した。
  • 大正デモクラシー期には憲政擁護運動の一角を担い桂太郎内閣を批判。寺内正毅内閣期には、同内閣だけでなく、鈴木商店を米の買い占めを行っている悪徳業者であると攻撃して米騒動を煽り、鈴木商店は焼き討ちにあった(白虹事件を参照)。しかしこの事件を再調査した城山三郎によれば、当時、鈴木商店が米を買い占めていた事実はなく、焼き討ちは大阪朝日新聞が事実無根の捏造報道を行ったことによる「風評被害」で、鈴木商店と対立していた三井と朝日の「共同謀議」という仮説を立てている。
  • 第一次世界大戦後は軍縮支持、シベリア出兵反対、普通選挙実施を主張していたこともあった。満州事変以降は概して対外強硬論を取るようになり、特に太平洋戦争中は他紙と同様、戦争翼賛報道を行う。そして終戦後、社説「自らを罪するの弁」(1945年8月23日)、声明「国民と共に立たん」(1945年11月7日)を発表して、路線転換する。ただ、終戦後の「転向宣言」や社説だけでもって、単純に社の性格を規定することはできない。また、2006年12月9日の社説「開戦65年 狂気が国を滅ぼした」内での「無謀な戦いを止められなかった無力を思うと」といった、自らが戦争を賛美・先導していた立場にもかかわらず、あたかも反戦派であったかのような論調は、執筆者ごとの世代の大きな間隔が見て取れる。
  • 緒方は頭山満によって1881年に結成された玄洋社の主要なメンバーの一人である。玄洋社は組織犯罪の大物や極右の政治信条を持つものからなる超国家主義者の団体であった。後にA級戦犯として絞首刑となった広田弘毅も玄洋社の主要なメンバーの一人で緒方の親友だった。広田は頭山の葬儀委員長、緒方は副委員長であった。
  • 特に太平洋戦争中は他紙と同様、戦争翼賛報道を行う。そして終戦後、社説「自らを罪するの弁」(1945年8月23日)、声明「国民と共に立たん」(1945年11月7日)を発表して、路線転換する。ただ、終戦後の「転向宣言」や社説だけでもって、単純に社の性格を規定することはできない。朝日新聞の戦前の軍国主義、日中戦争推進は表面的には軍部に迎合していることを装ったうえで、日本の敗戦革命による東アジアの共産化の推進の意図が隠されていたとされる(ゾルゲ事件で元朝日新聞記者の尾崎秀実らとともに、東京本社政治経済部長田中慎次郎、同部員磯野清が検挙、なお、近衛上奏文砕氷船理論参照)。したがって、戦前からの経緯から中国共産党の独裁の行為の多くを評価し、その機関誌「人民日報」と提携している朝日新聞のこのような転向宣言は、戦前の二面性の全体について「転向」をし、「共産化」のために人民を犠牲にした過去を反省し、本来の意味での自由化、民主化を指向したものとはとりえないのではないかとの疑問がある。そのような経緯から、2006年12月9日の社説「開戦65年 狂気が国を滅ぼした」内での「無謀な戦いを止められなかった無力を思うと」といった、自らが戦争を賛美・先導し、さらに利用しようとしていた立場にもかかわらず、あたかも反戦派であったかのような論調は、現在まで続く朝日新聞の体質問題として広く批判を浴びることとなった。
  • 戦後の一時期まで、朝日新聞社は、購読者層として政官財のトップエリートを含む社会の高学歴層に支持されてきた傾向があった。戦後、この層に濃厚に見られた社会の「進歩」への憧れ、あるいはこれを刺激する商品作りを進めたことが、朝日新聞の「進歩的」な論調の背景にあるとともに、反面としてそのステレオタイプな「進歩」についてのとらえ方が、カンボジアのポルポト政権の本質を見誤らせたり、中国共産党のチベット侵略などの行為や、北朝鮮の政権への批判を遅らせたともされる。
  • 戦後の朝日新聞社においては、購読者層として政官財のトップエリートを含む社会の高学歴層に支持されてきた傾向がある。戦後、この層に濃厚に見られた社会の進歩への憧れ、あるいはこれを刺激する商品作りを進めたことが、朝日新聞の進歩的な論調の背景にあるという面も見逃せないが、(エリートとは無縁な)庶民意識との乖離も見られる。
  • 公害問題や環境破壊を積極的に取り上げた側面も無視できない。またこのような社風は熱心な文化事業の展開につながってきた。イラク日本人人質事件においては契約記者が武装勢力に拉致されるという出来事が起こったが、朝日新聞社広報室はいち早く「イラク入りは本社の要請ではない」と発表。当該記者の自己責任を強調した。ただし自己責任とは本来「我が社の責任ではない」という意味であって、それ以上の責任追及をするものではないとくわえた。しかし、他紙ほどではないが山形浩生の「自由には必ず責任伴う」(2004年4月15日号)など、「自己責任」のフレーズで被害者を批判する記事も見られた。


注目を集めた報道

  • 1959年7月14日号にて熊本大学医学部の水俣奇病総合研究班が水俣病の原因が有機水銀中毒であることを確認したと7月21日に予定されていた医学部水俣病研究会報告に先駆けてスクープ。先にこの情報をキャッチしていたらしい状況証拠のある熊本日日新聞は地元との利害関係に縛られて自由に動けなかったと推測されており、これより2日遅れの報道となる。この時点まで新日本窒素肥料水俣工場首脳部は工場付属病院が熊本大学に出している研究生から水銀説が確認されつつあるとの情報を得ていたものの黙殺しており、この報道で急遽水銀説否定のための資料集めを開始している。

疑義が持たれた報道、スキャンダル

朝日新聞により流布された従軍慰安婦説
  • 1989年4月20日付の夕刊において、沖縄自然環境保全地域指定海域にある世界一の大きさを誇るアザミサンゴに傷がつけられていることを取り上げ、その象徴として「K・Y」というイニシャルが刻まれた珊瑚の写真と共にモラル低下を嘆く記事を掲載する。しかし、疑問に思った地元ダイバーらの調査の結果、記者自身によって無傷の状態であったのに「K・Y」というイニシャルが刻まれたという捏造が発覚。社長が引責辞任に追い込まれる事態へと発展した。こうして、朝日新聞はリクルート事件という一大スクープを放ったにもかかわらず、その年の新聞協会賞受賞を逃すことになる。
  • 1991年から翌年にかけて「従軍慰安婦」問題の連載キャンペーンを展開、吉田清治著の『私の戦争犯罪・朝鮮人連行強制記録』にある「昭和18年(1943年)に軍の命令で韓国の済州島で女性を強制連行して慰安婦にした」という体験談を、4回にわたり報道した。 この「体験談」は現代史家・秦郁彦の調査により嘘であることが判明し(『正論』1992年6月号)、吉田清治本人もフィクションであることを認めたにも関わらず(「諸君!」1998年11月号 秦郁彦)、朝日新聞は何ら反応を示さなかった。又、1991年8月11日付け朝日新聞は、社会面トップで「思い出すと今も涙」「元朝鮮人従軍慰安婦 戦後半世紀重い口開く」とのタイトルで、「日中戦争第二次大戦の際、女子挺身隊として戦場に連行され、日本軍人相手に売春行為を強いられた朝鮮人従軍慰安婦のうち、一人が名乗り出た」と報じた。 この朝鮮人慰安婦の「女子挺身隊として戦場に連行され」たという話にも、「当時、女子挺身隊という制度自体が無いばかりか彼女は親により公娼として売られたことを語っており、全くの捏造である」との反対意見が出されたが(『諸君』1996年12月「慰安婦『身の上話』を徹底検証する」秦郁彦著)、朝日新聞は反応を示していない。
  • 1996年、フリージャーナリストの岩瀬達哉は、雑誌『Views』に発表した「株式会社朝日新聞社の研究」(のち「朝日新聞社の研究」と改題して『新聞が面白くない理由』に収録)において、巻頭コラム「天声人語」の執筆者だった疋田桂一郎や、海外ルポルタージュで知られる本多勝一らの著名記者が、リクルートから、リクルート事件が発覚する前年の1987年に接待を受けていたと報じた。本多は編集長を務める雑誌『週刊金曜日』や、雑誌『噂の真相』での自身の連載記事・コラムで岩瀬の記事を捏造と非難した上、岩瀬に対し「講談社の番犬」「狂犬」「売春婦よりも本質的に下等」「(フリージャーナリストは)卑しい職業」の言葉を浴びせた。これに対し岩瀬は本多と疋田を名誉毀損で告訴し、本多も反訴した。東京高裁は2005年3月、岩瀬の記事について名誉毀損、また本多の反論も「限度を越えた」と認定、互いに敗訴で確定。
  • 2002年6月にはFIFAワールドカップに関連して、「日本代表での最後の W 杯。 国の名誉という鎧を着せられた試合は楽しめない。 中田英寿選手が周囲に語る」との記事を掲載し、中田選手が否定して抗議したにもかかわらず謝罪しなかった。4ヵ月後、中田選手が再び日本代表になったときも、「記事内容と異なる結果になったことをお詫びします」と謝罪しつつ、あくまで報道自体は正しかったと主張した。
  • 2002年4月20日の朝刊に掲載された有事法制に関する FAQ の中で、「ミサイルが飛んできたら?」という問いに対して「武力攻撃事態ということになるだろうけど、1発だけなら、誤射かもしれない」と回答した。
  • 2004年、社会部記者が取材でミニディスクに無断録音し、さらに録音内容を第三者に渡したため朝日は記者を退社処分にした。朝日は処分の理由は無断録音ではなく、取材相手に敵対する側に内容を渡したからと説明しているが、結果的に今後取材の録音には相手の内諾を得ると内規を作った。
  • 2005年1月12日、自民党の安倍晋三・中川昭一両議員から2001年1月30日放送のNHK番組の編集についてNHK上層部に圧力があったのではないかとする報道を行った。7月に、朝日新聞は上記報道の検証記事を掲載した。8月に社内関係者が番組改変の証拠とされる録音テープを魚住昭にリークして講談社の月刊誌『現代』に書かせた。9月30日、朝日新聞がNHK番組改変疑惑の信憑性の検証を委託した第三者機関「『NHK報道』委員会」が「(記者が疑惑を)真実と信じた相当の理由はあるにせよ、取材が十分であったとは言えない。」(「NHK報道」委員会の見解より引用)という見解を出す。これを受けて朝日新聞は取材の不十分さを認めた。一方で記事の訂正や、謝罪はなかった。委員会の見解でも、朝日新聞は検証が十分ではないと指摘されている。番組改変の記事を執筆した記者は激しい批判を受け、2006年に異動になった。
  • 2005年10月19日の朝刊で「首相の靖国参拝 賛否二分」という世論調査を元にした記事が掲載されたが、その記事の内容をめぐって前日に社員同士が暴力沙汰を起こし築地署に110番通報していたことが判明した。40代社員が30代社員に暴行を加え、警察に助けを求めようとした際に携帯電話を破壊したとされる。
  • 皇室典範改正について2006年2月02日の社説で寛仁親王に発言を控えるよう忠告するが、昭和天皇の靖国に関する発言(いわゆる富田メモ)が報じられた後の7月21日の社説において「重く受け止めたい」とし、皇族の発言の政治利用についてオポチュニズムが徹底している。
  • 2006年末から2007年初頭にかけて、静岡総局長の私有パソコンからWinnyを通じて個人情報および業務情報が流出した。これによって社員年収の情報も露呈して、格差社会の頂点に立つ朝日新聞の実情が明らかとなり、インターネットの掲示板で批判と羨望を受けた。
  • 2007年1月6日の夕刊で「スポーツ総合誌 苦境」という記事が掲載された。この記事はスポーツ総合誌を「冬の時代に入った」と批判する内容であったが、"Number"(文藝春秋社)に関して事実と反する部分が存在した。
  • 2007年2月1日、1月30日の夕刊で掲載された富山県かんもち作りに関する記事で、朝日新聞東京本社編集局の駐在員が、読売新聞のインターネット版に27日に掲載された「寒風で育つかんもち」という記事を盗用していたことが判明する。問題の駐在員は、「読売新聞のホームページの記事を参考にしながら自分の原稿を書き直した」と話しているという。朝日新聞東京本社では1日午後に読売新聞に謝罪した。後に他の2件の記事も同じく読売新聞のホームページ記事から引用されていることが分かり、記事を書いた記者を解雇するなどの処分を行った。
  • 漫画家の小林よしのりと対立関係にあり、彼の作品である「戦争論」等を巡って社説で数回にわたり直接批判した。朝日新聞が社説において一般人(政治家等以外の立場の人物)を複数にわたり批判したのは小林のみである。

社会主義陣営に対する報道とそれに対する批判

  • 主に朝日新聞の特定の記者への批判がなされている。
  • また、北朝鮮についても同様のことが行われたと主張する論説もある。詳細は帰国事業を参照

安倍首相 朝日新聞社長と会談で詫び受け入れたと側近が証言

厳しい安倍晋三首相批判が売りだった朝日新聞だが、社説で経済政策をべた褒めするなど、このところ論調が一変している。

安倍首相と朝日には因縁がある。NHK番組改変事件だ。「朝日にとってそれが“トラウマ”になっている」(同紙政治部記者)のだという。

この事件は、朝日新聞が2005年1月に、「NHK『慰安婦』番組改変 中川昭・安倍氏『内容偏り』前日、幹部呼び指摘」との見出しで報じた。NHKの従軍慰安婦問題番組の放映前、安倍氏が、「公平ではない」として番組内容を変えるように政治圧力をかけたという報道だ。

当時、自民党幹事長代理だった安倍氏は報道を否定して朝日の取材を拒否する抗議の姿勢を取り、両者の関係は決定的に悪化した。その1年半後、安倍氏は首相に就任する。朝日のトラウマはそこから生まれた。同紙の政治部記者が“苦悩の安倍政権時代”を振り返る。

「当時は安倍総理だけでなく、秘書官や官房副長官ら官邸まるごとわが社の取材に協力してくれない状況だった。安倍総理に食い込んでいた社がスクープを抜く中で、うちは記者が情報をつかんでも、裏が取れないから書けない。特オチもひどかった。事務所費問題で辞任した佐田玄一郎・行革担当相の後任に渡辺喜美氏が起用されたときは、完全に他紙に抜かれた」

記者クラブメディアにとって政権から情報を遮断されるのは死活問題だ。追い込まれた朝日は“相打ち”に持ち込もうとした。

「こっちも、“だったら政権を潰してやろう”という気になる。当時、安倍さんは公務員改革で官僚の反発を浴びていたから、政権批判の材料なら官僚からどんどんリークが来る。官僚と仲良くなって、追い落としをかけたら政権が本当に潰れてしまった」(同前)

第1次安倍内閣では閣僚のスキャンダルが相次ぎ、「官邸崩壊」と報じられて支持率が急降下した。その背景に官邸情報から干しあげられた朝日と、公務員改革を骨抜きにしたい霞が関の共同戦線があったことを物語る証言だ。

そんな朝日にすれば、6年後に安倍氏が再登板する情勢になったとき、“悪夢の再来”と背筋が寒くなったことは十分に想像できる。社説で安倍氏の自民党総裁返り咲きに「大きな不安を禁じ得ない」と書いたのは、自分たちへの“報復の恐怖”だったのではないか。

そこで朝日は先手を打って、安倍氏が総理になる前に手打ちに動いた。昨年10月3日、朝日新聞に驚くべき記事が掲載された。就任したばかりの安倍総裁のインタビューが他紙にさきがけて載ったのである。「なぜあの朝日に」と他紙の記者たちを慌てさせたほどの“事件”だった。その裏では極秘会談がもたれたという。安倍側近の1人が明かす。

「なんの挨拶もないまま安倍さんが朝日のインタビューに応じる理由がない。総裁選後に朝日の木村伊量・社長が安倍さんと会談した。安倍さんにとっても、総選挙をひかえて朝日を敵に回したままではマイナスが大きい。言ってみれば朝日の詫びを受け入れたということだ」

この会談は、朝日の政治部記者の間にも伝わった。「政治部は総裁選の前から、安倍さんに番記者をつけて関係修復を図ってきた。その集大成がトップ会談。そこで関係修復できたから、安倍さんが一番にわが社のインタビューに応じてくれた。おかげで他紙を出し抜けたし、7年前のような取材拒否にあわなくてすむ」

題字とその地紋

  • 朝日新聞の題字は、唐の書家・欧陽詢の『宗聖観記』の中の筆跡から作字したもので、1879年の創刊から使われている。題字の「新」の中の「木」の部分は「未」となっている。これは古い字体であり、この文字が書かれた当時は誤字ではなかった。またその「新」の字が『宗聖観記』の中に無かったことから、「親」の偏と「柝」の旁から点を取り除いたものを組み合わせて「新」を作字した。
  • 題字の地紋は、東日本(静岡県以東)と西日本(愛知県以西)で異なっている。東京本社と北海道支社の地紋は、1888年に「東京朝日新聞」として東京に進出した頃から使用している「サクラ」。「朝日ににほふ山桜花」の古歌の意味を表わしている。大阪本社と西部本社、名古屋本社の地紋は「浪速の葦(なにわのあし)」で、大阪で生まれた新聞であることを表わしている。なお、社旗も東日本と西日本で異なっており、東日本は朝の字が左端にあって旭光が右に向かっているのに対し、西日本はその逆となっている。それぞれ朝日が東日本・西日本を照らしている意味からきている。

【報道しない自由】京大教授「朝日と毎日の報道番組は、もはやただの思想誘導だ」

京都大学公共政策大学院特別教授 佐伯英隆

昔から議論のネタではあったが、近年、自公から民主へ、さらに民主から自公への政権交代過程に伴い、マスメディアの公平・中立性の議論が一段と喧しい。

先の衆院選、参院選では、個々の弁士の演説終了後、かなりの頻度で取材中のマスコミ関係者に対し聴衆から「偏向マスコミ帰れ」の大合唱が沸き起こった。これまでに無い出来事である。

「事実」という断片だけを繋ぎ合わせても記事や報道はできない。そもそも、どの「事実」を報道するのかという取捨選択から始まり、記事や番組の構成、強調点、誰のコメントを付すかなどに報道者の選択が入る事は避けられず、報道する側の主観を一切排除した完璧な公正・中立報道などは本来幻想でしかない。もともと報道各社ごとに政治的色彩の違いはあった。

ただ、従来その色彩の違いが「何となく」であったものが、近年急速に鮮明かつ露骨になったのではないか。これまでマスメディアは一応、公平・中立という建前の旗印だけは降ろさずに来たが、最近その仮面もかなぐり捨てて、それぞれ思い思いの方向に突っ走り、タガが外れた印象がある。

報道者側は報道する自由もあるが、「報道しない自由」もある。これを駆使すれば、自らの主張に沿う報道を作り上げることは極めて容易である。

また、「議論を呼びそうだ」「問題となりそうだ」という表現を加えて世論を誘導することも簡単だ。そういった誘惑を報道人としての使命感と矜持で自制してもらいたいのだが、自制より報道各社の政治方針に沿う事の方が(出世のためには?)重要と見える。

テレビの「報道番組」に至っては、視聴者を番組制作者側の政治的信条・主張に沿って誘導するショーと化している。

新聞・雑誌と異なり、電波帯域という公共財を特別に使用する権能を付与されたテレビ・ラジオには、放送法第4条で政治的公平性と、意見対立案件についての多角的論点提示が義務付けられているのだが、それを意識している番組製作者が何人いるのだろうか。

CNNBBCでは、意見対立案件については、双方の論者を画面に登場させて議論させるケースが多々見られるが、我が国では、コンセンサス形成という予定調和を望む傾向が強く、それが反映されるのか、双方が対立意見を戦わせるという番組の構成はほとんど見かけない。視聴者に選択させるという事をせず、「番組製作者が考えるコンセンサス」に誘導していこうという意図が見透かされるものが多い。

新聞も一種の危機である。経団連調べによれば、新聞記事への信頼度は57%で、テレビやネットを大きく上回っているとの事だが、逆に言えば4割強の人が新聞記事を信頼していないという事であり、一昔前、新聞に書かれてあることをほとんどの人がそのまま真実だと受け取っていた「幸せな時代」からすれば劇的な変化だ。

ネット情報に対する信頼度は確かに低いが、それはネットとは、さまざまな人が自己の主張や心情に基づき、さまざまな情報を展開する場であるという事を「皆が知っている」からである。

しかし、その多様性ゆえにマスメディアの報道に対して「本当にそうか」自ら調べる検証装置、セカンドオピニオンの提供機能を果たしている。民衆は新聞記事を自ら検証する手段を史上初めて手に入れた訳である。新聞人はこの数字をもっと深刻に捉えるべきであろう。マスメディアが公正・中立という仮面まで捨ててしまうのは緩慢な自殺行為である。

さえき・ひでたか 大阪府出身。東京大学法学部ハーバード大学J・Fケネディ行政大学院卒。1974年通産省(現経産省)に入省。在ジュネーブ日本政府代表部参事官、島根県警本部長、通商政策局審議官などを経て2004年に退官。現在、イリス経済研究所代表などを務める。

朝日が日本を国際社会の笑い物に…歪曲された麻生発言(2013年8月 櫻井よしこ)

なるほど、朝日新聞はこのようにして事柄を歪曲していくのか。麻生太郎副総理発言を朝日新聞が報じる手口を眼前にしての、これが私自身の率直な感想である。

8月1日と2日、朝日の紙面は麻生発言で「熱狂」した。日によって1面の「天声人語」、社会面、社説を動員し、まさに全社あげてといってよい形で発言を批判した。

討論会の主催者兼司会者として現場に居合わせた私の実感からすれば、後述するように朝日の報道は麻生発言の意味を物の見事に反転させたと言わざるを得ない。

7月29日、私が理事長を務める国家基本問題研究所(国基研)は「日本再建への道」と題した月例研究会を主催した。衆議院、都議会、参議院の三大選挙で圧勝、完勝した安倍自民党は、如何にして日本周辺で急速に高まる危機を乗り越え、日本再建を成し得るかを問う討論会だった。

日本再建は憲法改正なしにはあり得ない。従って主題は当然、憲法改正だった。

月例研究会に麻生副総理の出席を得たことで改正に向けた活発な議論を期待したのは、大勝した自民党は党是である憲法改正を着実に進めるだろうと考えたからだ。

が、蓋を開けてみれば氏と私及び国基研の間には少なからぬ考え方の開きがあると感じた。憲法改正を主張してきた私たちに、氏は「自分は左翼」と語り、セミナー開始前から微妙な牽制球を投げた。

セミナーでも氏は「最近は左翼じゃないかと言われる」と述べ、改正論議の熱狂を戒めた。私はそれを、改正を急ぐべしという国基研と自分は同じではないという氏のメッセージだと、受けとめた。

「憲法改正なんていう話は熱狂の中に決めてもらっては困ります。ワァワァ騒いでその中で決まったなんていう話は最も危ない」「しつこいようだが(憲法改正を)ウワァーとなった中で、狂騒の中で、狂乱の中で、騒々しい中で決めてほしくない」という具合に、氏は同趣旨の主張を5度、繰り返した。

事実を見れば熱狂しているのは護憲派である。改憲派は自民党を筆頭に熱狂どころか、冷めている。むしろ長年冷めすぎてきたのが自民党だ。いまこそ、自民党は燃えなければならないのだ。

にも拘わらず麻生氏は尚、熱狂を戒めた。その中でヒトラーとワイマール憲法に関し、「あの手口、学んだらどうかね」という不適切な表現を口にした。「ワイマール憲法ナチス憲法に変わった」と氏はいうが、その事実はない。有り体に言って一連の発言は、結局、「ワイマール体制の崩壊に至った過程からその失敗を学べ」という反語的意味だと私は受けとめた。

憲法改正に後ろ向きの印象を与えた麻生発言だったが、朝日新聞はまったく別の意味を持つものとして報じた。

たとえば1日の「天声人語」子は、麻生発言を「素直に聞けば、粛々と民主主義を破壊したナチスのやり方を見習え、ということになってしまう」と書いた。前後の発言を合わせて全体を「素直に聞」けば、麻生氏が「粛々と民主主義を破壊」する手法に習おうとしているなどの解釈が如何にして可能なのか、不思議である。天声人語子の想像力の逞しさに私は舌を巻く。

朝日の記事の水準の高さには定評があったはずだ。現場にいた記者が麻生発言の真意を読みとれないはずはないと思っていた私は、朝日を買いかぶっていた。

朝日は前後の発言を省き、全体の文意に目をつぶり、失言部分だけを取り出して、麻生氏だけでなく日本を国際社会の笑い物にしようとした。そこには公器の意識はないのであろう。朝日は新たな歴史問題を作り上げ、憲法改正の動きにも水を差し続けるだろう。そんな疑惑を抱くのは、同紙が他にも事実歪曲報道の事例を指摘されているからだ。

典型は「読売新聞」が今年5月14、15日付で朝日の誤報が慰安婦問題を政治問題化させたと報じた件だ。読売の朝日批判としては珍しいが、同件について朝日は説明していない。

古い話だが、歴史問題にこだわるなら、昭和20年8月の朝日の報道も検証が必要だ。終戦5日前に日本の敗戦を示唆する政府声明が発表され、朝日新聞の編集局長らは当時こうした情報を掴んでいた。新聞の使命としていち早く、日本敗戦の可能性を国民に知らせなければならない。だが、朝日新聞は反対に8月14日、戦争遂行と戦意高揚を強調する社説を掲げた。これこそ、国民への犯罪的報道ではないか。朝日の歴史認識を問うべきこの事例は『朝日新聞の戦争責任』(安田将三、石橋孝太郎著、太田出版)に詳しく、一読を勧めたい。

これらのことをもって反省なき朝日と言われても弁明は難しい。その朝日が再び麻生発言で歴史問題を作り出し、国益を害するのは、到底許されない。

それはともかく、自民党はまたもや朝日、中国、韓国などの批判の前で立ちすくむのか。

中国の脅威、韓国、北朝鮮の反日、米国の内向き志向という周辺情勢を見れば、現行憲法改正の急務は自明の理だ。それなのに「冷静な議論」を強調するのは、麻生氏を含む多くの自民党議員は憲法改正に消極的ということか。

日本が直面する危機に目をつぶり、結党の志を横に措き、憲法改正の歩みを緩めるのだろうか。であれば、護憲の道を歩む朝日の思う壺ではないか。自民党はそれでよいのか。私の関心は、専ら、この点にある。

【集団的自衛権】若い世代は国内の反日メディアに同調せず。朝日新聞などの過激な報道はそれへのイラ立ち

東アジア集団的自衛権を認めないのは、中国共産党日本共産党社民党だけだ」

マイケル・グリーン米元国家安全保障会議アジア上級部長は、自民党議員にこう語ったが、正確な分析だ。中韓両国を除くアジア諸国は、わが国の集団的自衛権の行使容認を支持している。

6月には、フィリピンのアキノ大統領と、オーストラリアのビショップ外相が、5月にはシンガポールリー・シェンロン首相と、ベトナムのダム副首相が、4月にはマレーシアのナジブ首相が、昨年9月にはタイのユタサック国防副大臣が、同年1月にはインドネシアのユドヨノ大統領が、それぞれ支持を表明している。

いずれも、中国の台頭に手を焼く「被害者の会」のような諸国だ。アジアの平和と安定のためには、日本のこれまで以上の貢献が必要とみている。今日のアジア情勢を踏まえた常識的かつ現実的な判断だ。

だが、日本の一部メディアや勢力の見方は違う。安倍晋三首相を「国民の敵」に設定したいようだ。特に、朝日新聞は連日、「戦争になる」「徴兵制になる」などと読者の不安をあおり続けている。

政治面だけでなく、

「さて閣下あとは開戦待つばかり」(7月2日付「朝日川柳」)
「暦を1枚めくるともう戦後ではなかった。理性も良心もかなぐり捨てて。自衛隊発足60年の日からの新たな戦前」(同1日付夕刊「素粒子」)
「『教え子を戦地に送るな』と声を上げた小学校教諭の男性(45)は大分県から夜行バスで駆けつけた」(同1日付夕刊社会面)-。

と煽動し続けている。官公労中心の抗議活動の写真も掲載している。

現行憲法は、第2次世界大戦敗戦後の占領中、日本を連合国共通の「敵」とする「ポツダム体制」の下で作られた。9条はその趣旨を固定するものだ。だが、東西冷戦が始まり、「ポツダム体制」は壊れた。占領が終わり、日本は主権を回復し、新たな国際秩序「サンフランシスコ体制」に復帰した。そこでは日米は敵対関係ではなく、同盟関係となった。自衛隊日米安保条約はそこに位置付けられるものだった。

憲法とわが国が属している国際秩序とは、その立脚する原理を異にする。本来であれば、主権回復した時点で憲法は改正されるべきものだった。実際、何度も試みられた。が、その都度、旧社会党など社会主義勢力と一部メディアに阻まれた。今日、集団的自衛権の政府憲法解釈に変更に反対しているのはその嫡流だ。

若い世代は彼らに同調しない。ネットで世界の現実を知り、メディアを疑ってみているからだ。

一部の過激な報道は、それへのイラ立ちと見てよい。

板橋連続不審火、朝日新聞配達員の男を再逮捕。2人死傷の民家火災など8件

東京都板橋区で2014年3月、駐車場の車に火を付けたとして器物損壊で逮捕された朝日新聞配達員の長岩拓人(32)が直前にコンビニ店で商品に火を付けた疑いが強まり、警視庁捜査1課が4月7日にも同容疑などで長岩容疑者を再逮捕する方針を固めた。現場周辺では2人死傷の民家火災など8件の連続不審火が起きており、捜査1課はいずれも長岩の犯行とみている。

長岩は2014年3月17日午後10時半ごろ、同区大山町のコンビニ店で、木炭が入った段ボール箱にライターで火を付けて焼損させた。店内の防犯カメラに木炭の陳列棚付近をうろつく様子が写っていた。

長岩は同11時ごろ、近くの駐車場で車のバンパーが燃える不審火が起きた直後、ライター2個を持っていたところを警戒中の警察官に取り押さえられ、器物損壊容疑で現行犯逮捕されていた。

現場周辺の半径約150メートルの範囲では同10時以降、コンビニ店と駐車場の他に、民家が全焼し、住人の無職女性(88)が死亡、息子(64)がやけどで重傷を負うなどの不審火が6件発生。いずれも長岩の新聞配達のルート沿いで起きていた。

長岩は逮捕時に泥酔状態で、「むしゃくしゃしてやった。他にもやったと思う」と供述。その後は「酔っていて覚えていない」と話している。

朝日新聞の読み方

  • 「しかし、だからといって」 = ここから先が本音であるという意味
  • 「議論が尽くされていない」 = 朝日の望む結論が出ていないという意味
  • 「国民の合意が得られていない」 = 朝日の意見が採用されていないという意味
  • 「異論が噴出している」 = 朝日が反対しているという意味
  • 「政府は何もやっていない」 = 朝日好みの行動を取っていないという意味
  • 「内外に様々な波紋を呼んでいる」 = 朝日とその仲間が騒いでいるという意味
  • 「心無い中傷」 = 朝日が反論できない批判という意味
  • 「皆さんにはもっと真剣に考えてほしい」 = アンケートで朝日に不利な結果が出てしまいましたという意味
  • 「アジア諸国」 = 中国、韓国および北朝鮮の事、それ以外の多くのアジアの国は含まれない
  • 「そうではないと私たちは考える」 = お前たちもそう考えろという意味

文字表記

  • 1950年代から、当用漢字表外の漢字の表記について、朝日新聞社が独自に簡略化した通称朝日文字と呼ばれる字体が使用されている。2007年1月15日からは、約900について朝日文字の使用を取りやめ、康煕字典体を使用している。

広告

  • 大学教員や学校教師が愛読して他人にも読まそうとするので学生の読者も多い。そのためか就職情報などの広告が他紙に比べて多く大学入試の試験問題にも良く出される。
  • 週刊新潮』など自社に都合の悪いことを書くメディアの広告を拒否したり検閲したりする。
  • 近年はさまざまな理由で広告収入減の傾向にある(そのためかもともと受け入れない方針の創価学会の広告を受け入れるようになった)。

朝日新聞が一般家庭に朝刊を無料でバラ撒き非難轟々「ゴミを入れるな」「タダでもいらない」(2014年10月)

朝日新聞が一般家庭に無料で新聞をバラ撒き始めたとしてネットで話題になっている。朝日新聞が朝刊を無料でポストに入れているとしてネットで話題になるとともにバッシングの強さを改めて感じさせている。

"突然に朝日新聞の配達をして、申し訳ありません。誠に勝手ではありますが、朝日新聞朝刊を無料でお届けさせていただきます。”

新聞のサンプル配達は広く行われておりそれ自体に目新しさはないが、朝日新聞が行っているということで不快感を露にする方が続出している。

ネットで話題になることで朝日新聞への嫌悪感が強いことが改めて浮き彫りとなる形となっておりサービスしている朝日新聞にとっては皮肉な結果になっている。

無料配達は販売店単位で行っている施策である可能性もあるため、朝日新聞の本社が関与しているかどうかについては不明。しかしネットでは「嫌がらせだ」「見たくもない」「有害図書を配るな」などと非難轟々。

朝日新聞及び販売店など関係者一同は自分たちが国民からどのように見られているのか、再度省みた上で施策を検討したほうがよさそうだ。

地方局の反応について

  • 朝日新聞は大阪腸捻転解消、メ~テレや九州朝日放送のネット一本化など、厄介なことに関わっているので、多くの地方局から嫌われているのは事実である。

関連著名人

関連項目

4コマ漫画

ポッドキャスティング

参考文献

外部リンク