五日市線

提供: Yourpedia
2015年6月7日 (日) 21:18時点における匿名性 (トーク | 投稿記録)による版

移動: 案内検索
JR logo (east).svg
五日市線

五日市線(いつかいちせん)は、東京都昭島市拝島駅から東京都あきる野市武蔵五日市駅までを結ぶ東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線幹線)である。

概要

東京地区の電車特定区間E電)の路線の一つであり、青梅線八高線が接続する拝島駅から西へ延び、東京都西部の昭島福生あきる野の各都市を結ぶ。青梅線を介して中央線との直通列車も乗り入れる。ラインカラーは中央線・青梅線と共通のオレンジバーミリオン)が使用されている。

かつては、武蔵五日市駅から拝島駅方面にあった三内信号扱所まで戻ってスイッチバックし、武蔵岩井駅に向かう岩井支線(正式には本線の末端区間)があったが廃線となり、現在は西東京バスの武蔵五日市駅 - 松尾・つるつる温泉間の路線バスで代替している。武蔵五日市駅が廃線跡を活用する形で高架化・改築されたため、廃線跡は同駅手前に一部が残る程度である。

全区間が旅客営業規則の定める大都市近郊区間の「東京近郊区間」、およびIC乗車カードSuica」の首都圏エリアに含まれている。

路線データ

全線八王子支社の管轄である。

運行形態

朝は約10分間隔、日中時間帯は約20分間隔で運行されている。

青梅線・中央本線を経由して東京駅と直通する列車も設定されている。上りは朝に平日は2本、土曜・休日は青梅特快として1本運転され、拝島駅八高線高麗川駅始発の4両編成を連結し、10両編成となる。一方、下りは平日・土休日とも2本運転されるが、平日は2本とも八高線へ直通する列車を併結するのに対し、土休日は1本目が青梅線青梅駅へ向かう列車を、2本目が八高線へ直通する列車を併結する。

その他は立川駅または拝島駅 - 武蔵五日市駅間の運転である。なお、日中は全て拝島駅 - 武蔵五日市駅間の線内運転である。

土曜・休日には、新宿駅 → 武蔵五日市駅間と、武蔵五日市駅 → 東京駅間で「ホリデー快速あきがわ号」が3往復運転される。

使用車両

すべて豊田車両センター所属のE233系の6両編成(土曜・休日の一部は4両編成)で運行される。中央本線と共通のオレンジバーミリオン()の帯が巻かれた電車が用いられる。E233系は2007年3月18日のダイヤ改正から運用を開始し、平日朝の武蔵五日市発中央線直通の東京行に女性専用車が導入された。2008年3月15日のダイヤ改正より、ドアの通年半自動扱いを開始した。

過去の車両

  • 103系電車
  • 201系電車
    • 2007年11月のE233系(専用編成)先行投入でいったん運用を離脱し、翌2008年2月の一斉置き換えで単独運用にのみ一時的に復活したが3月までにすべて運用終了となった。中央線直通列車にはE233系と共通で201系も使用されていたが、こちらも2008年3月のダイヤ改正で運用終了(非分割運用のみの使用のため五日市線へは入線できなくなった)となったため、以後は例外なくE233系が使用されている。

歴史

五日市線は私鉄の五日市鉄道が建設したものである。1930年に立川駅 - 拝島駅 - 武蔵五日市駅 - 武蔵岩井駅間が全通し、立川駅 - 拝島駅間では青梅電気鉄道(現在の青梅線)と完全に並行していた。1940年に南武鉄道に合併され、同社の五日市線となったが、1944年に南武鉄道が戦時買収により国有化され、本路線も国有鉄道五日市線となった。その際、青梅線と並行し遠回りとなっていた立川駅 - 拝島駅間は不要不急線として休止され、戦後復活することはなかった。

ただし、立川駅 - 武蔵上ノ原駅と、旧・南武鉄道の武蔵上ノ原駅 - 西立川駅間は現在も南武線・中央本線下り線(立川駅南側)との連絡線(青梅短絡線)として利用されている。

年表

  • 1925年大正14年)
    • 4月21日五日市鉄道が拝島仮 - 五日市間(6.6M≒10.62km)が開業。拝島仮停車場・東秋留駅・西秋留駅・増戸駅・五日市駅が開業。
    • 5月15日:拝島 - 拝島仮間(0.3M≒0.48km)が延伸開業し青梅電気鉄道の既設駅に乗入れ。拝島仮停車場が廃止。
    • 5月16日:増戸駅が武蔵増戸駅に改称。
    • 6月1日:五日市駅が武蔵五日市駅に改称。
    • 9月20日:武蔵五日市 - 武蔵岩井間(1.7M≒2.74km)が延伸開業。大久野駅・武蔵岩井駅が開業。
  • 1926年(大正15年)7月1日:貨物駅として多摩川駅が開業。
  • 1930年昭和5年)
    • 4月1日:営業距離がマイル表記からメートル表記に変更。(8.6M→13.9km)
    • 4月4日:病院前停留場の新設が認可。
    • 7月13日:立川駅 - 拝島駅間 (8.1km) が延伸開業。武蔵上ノ原駅・郷地駅・武蔵福島停留場・南中神駅・宮沢停留場・大神停留場・武蔵田中停留場・南拝島駅が開業。
  • 1931年(昭和6年)
    • 5月28日:熊川停留場が開業。
    • 5月29日:武蔵田中停留場の駅への変更が認可。
    • 10月30日:熊川停留場の駅への変更が認可。
    • 12月8日:貨物支線 武蔵田中駅 - 拝島多摩川駅間 (1.6km) が開業。貨物駅として拝島多摩川駅が開業。多摩川駅が武蔵多摩川駅に改称。
  • 1940年(昭和15年)10月3日:南武鉄道と合併し、同社五日市線となる。武蔵多摩川駅が廃止。
  • 1944年(昭和19年)
    • 4月1日:買収・国有化され五日市線となる[2]。停留場が駅に変更。病院前停留場が武蔵引田駅に改称。武蔵上ノ原駅・宮沢停留場・武蔵田中駅が廃止。貨物支線(武蔵田中 - 拝島多摩川間)の起点が南拝島駅に変更 (+1.4km)。武蔵五日市駅 - 武蔵岩井駅間で改キロ (-0.1km)。
    • 10月11日:本線 立川駅 - 拝島駅間 (8.1km)、貨物支線 南拝島駅 - 拝島多摩川駅間 (3.0km) が休止(実質廃止)。郷地駅・武蔵福島駅・南中神駅・大神駅・南拝島駅・拝島多摩川駅が休止[3]
  • 1961年(昭和36年)2月17日:拝島駅 - 武蔵岩井駅間が電化(直流1500V)。
  • 1971年(昭和46年)2月1日:本線 大久野駅 - 武蔵岩井駅間 (0.6km) が廃止。武蔵岩井駅が廃止。武蔵五日市 - 大久野間の旅客営業が廃止され、貨物支線になる。全線に列車集中制御装置 (CTC) が導入。
  • 1982年(昭和57年)11月15日:貨物支線 武蔵五日市駅 - 大久野駅間 (2.1km) が廃止。大久野駅が廃止。立川駅 - 武蔵五日市駅間の貨物営業廃止。
  • 1987年(昭和62年)
  • 1998年(平成10年)4月1日JR東日本八王子支社の発足により、全線の管轄がこれまでの同社東京地域本社(現在の同社東京支社)から八王子支社に変更される。
  • 2007年(平成19年)3月18日:中央線直通の201系がE233系に置き換えられる。
  • 2008年(平成20年)3月15日:E233系使用列車でドアの半自動扱い開始(通年)。
  • 2014年(平成26年)度までに東京圏輸送管理システム (ATOS) の導入開始予定。

駅一覧

  • 定期列車は中央線・青梅線直通列車も含め全列車全駅に停車する。
  • 線路(全線単線) … ◇・∨・∧:列車交換可、|:列車交換不可
  • 全駅東京都に所在
駅名 駅間営業キロ 累計営業キロ 接続路線 線路 所在地
拝島駅 - 0.0 東日本旅客鉄道青梅線八高線
西武鉄道拝島線
昭島市
熊川駅 1.1 1.1   福生市
東秋留駅 2.4 3.5   あきる野市
秋川駅 2.2 5.7  
武蔵引田駅 1.5 7.2  
武蔵増戸駅 1.3 8.5  
武蔵五日市駅 2.6 11.1  

廃止区間

  • ( ) 内の数値は起点からの営業キロ
本線(1982年全線廃止)
武蔵五日市駅 (0.0) - 三内信号扱所 - 大久野駅 (2.1) - 武蔵岩井駅 (2.7)
  • 三内信号扱所は武蔵五日市駅構内扱い。
  • 赤字83線と廃止が同時期だが、この区間はそれに該当しない。
本線(1944年休止)
立川駅 (0.0) - 武蔵上ノ原駅 (0.8[4]) - 郷地駅 (2.1) - 武蔵福島駅 (2.8) - 南中神駅 (3.5) - 宮沢停留場 (4.5) - 大神駅 (5.1) - 武蔵田中駅 (5.5) - 南拝島駅 (6.6) - 拝島駅 (8.1)
  • 武蔵上ノ原駅・宮沢停留場・武蔵田中駅はこの区間の廃線前に廃止。
貨物支線(1944年休止)
武蔵田中駅 (0.0) - (貨)拝島多摩川駅 (1.6)

廃駅

廃止区間にある駅をのぞく。( ) 内の数値は拝島駅起点の営業キロ。

  • (貨)武蔵多摩川駅 - 1940年廃止、熊川駅 - 東秋留駅間 (2.0)

脚注

  1. 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』JTB 1998年 ISBN 978-4533029806
  2. 「運輸通信省告示第117号」『官報』1944年3月29日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  3. 「運輸通信省告示第483号」『官報』1944年10月5日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  4. 立川駅 - 武蔵上ノ原駅は二重線籍であった南武鉄道貨物線では0.9km

関連項目