フェブラリーステークス

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フェブラリーステークスとは日本中央競馬会(JRA)が東京競馬場ダート1600mで施行する中央競馬重賞GIレースである。レースの名のフェブラリーは英語の2月の意味「February」から。

正賞は日本馬主協会連合会会長賞、全国公営競馬馬主連合会会長賞、地方競馬全国協会会長賞、全国公営競馬主催者協議会会長賞。

概要[編集]

東京競馬場のダート1600mの5歳(現4歳)以上のハンデキャップの混合の1400万下条件のレースフェブラリーハンデキャップとして施行したのが始まり。

1984年の中央競馬におけるダート重賞路線の整備に伴い5歳(現4歳)以上のハンデキャップの混合の重賞レース「フェブラリーハンデキャップ」として新設、第1回は現在と同じく東京競馬場のダート1600mで施行され創設当初はGIIIの格付けだった。

1994年にレースとしての格を再評価されてGIIに昇格、更に負担重量が別定に変更された為、現在の「フェブラリーステークス」に改名、翌年には指定レースに指定、地方所属の競走馬も出走可能になった。

1997年には前年から始まったアラブ首長国連邦ドバイにあるナド・アルシバ競馬場で施行されるドバイワールドカップの日本国内の前哨戦と言う意味合いからダートGIレースの必要性が高まり、中央競馬のダート重賞レースで初めてGIに格付けされた。なお条件特別のレースがGIにまで昇格したのは稀有な例である。またGIに格付けされ負担重量も定量に変更された。更に同年の4月にはダートグレードレースの施行によりダートグレードのGIにも格付けされた。

中央競馬における最初のダートGIレースで、日本国内では川崎記念に次ぐ2番目に施行されるGIレースでもある。また中央競馬と地方競馬の最上位クラスのレース馬が例年多く出走する為、冬のダート最強馬を決めるレースとして位置付けられている。本レースで優勝や上位入賞をした競走馬は3月末にアラブ首長国連邦のドバイのナド・アルシバ競馬場で開催されるドバイミーティングのドバイワールドカップやドバイゴールデンシャヒーンゴドルフィンマイルへ遠征する場合がある。

なお、東京競馬場のダート1600mのコースはスタート直後の100m弱を芝上で走る設定となっている。

出走資格はサラ系4歳(旧5歳)以上のJRA所属の競走馬(外国産馬含む)及び地方所属の競走馬(5頭まで)。

負担重量は定量で57キロ、牝馬は2キロ減の55キロである。

総額賞金は1億7,940万円で1着賞金9,400万円、2着賞金3,800万円、3着賞金2,400万円、4着賞金1,400万円、5着賞金940万円と定められている。

主な前走[編集]

本レースの出走馬が前走で出走する主なレース。以下以外に稀にジャパンカップダート浦和記念から直行で出走する競走馬もいる。

レース名 格付 団体 施行競馬場 施行距離
1 東京大賞典 JpnI 地方 大井競馬場 ダート2000m
2 ガーネットステークス GIII 中央 中山競馬場 ダート1200m
3 平安ステークス GIII 中央 京都競馬場 ダート1800m
4 川崎記念 JpnI 地方 川崎競馬場 ダート2100m
5 根岸ステークス GIII 中央 東京競馬場 ダート1400m

歴史[編集]

  • 1984年 - 東京競馬場のダート1600mの5歳(現4歳)以上のハンデキャップの混合の重賞(GIII)レース「フェブラリーハンデキャップ」として新設。
  • 1994年
    • GIIに昇格。
    • 負担重量を別定に変更。
    • 名称を「フェブラリーステークス」に変更。
  • 1995年 - 指定レースに指定。
  • 1997年
    • GIに昇格。
    • 負担重量を定量に変更。
    • ダート競走格付け委員会にダートグレードのGIに格付け(適用は1998年から)。
  • 1998年
  • 1999年 - メイセイオペラが地方所属馬としてJRAのGIレース初制覇。
  • 2001年
    • 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走資格が「5歳以上」から「4歳以上」に変更。
    • オリビエ・ペリエが騎手として2人目の連覇。
  • 2003年 - 東京競馬場の改修工事による振替開催により中山競馬場のダート1800mで施行。
  • 2007年
    • 混合レースから国際レースに変更され、外国調教馬は8頭まで出走可能となる。
    • 地方馬の出走枠が5頭から4頭に縮小。
  • 2009年
    • この年より地方馬の出走資格はJRAが別に定める出走馬選定基準により選定された競走馬のみとなる。
    • サクセスブロッケンがコースレコード1:34.6で優勝。
  • 2010年 - 第20回優勝馬ゴールドアリュールの仔エスポワールシチーが優勝、史上初の父仔制覇。
  • 2012年 - 出走馬選定方法が変わり、レーティングで上位5頭に優先出走を認める。
  • 2014年 - 第20回優勝馬ゴールドアリュールの仔コパノリッキーが優勝、史上2組目の父仔制覇。

歴代優勝馬[編集]

回数 施行日 優勝馬 性齢 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
第1回 1984年2月18日 ロバリアアモン 牡5 1:40.1 吉永正人 松山吉三郎 管浦一
第2回 1985年2月16日 アンドレアモン 牡6 1:36.9 中島啓之 松山康久 (株)アモン
第3回 1986年2月15日 ハツノアモイ 牡5 1:36.7 大塚栄三郎 仲住芳雄 仲川初太郎
第4回 1987年2月21日 リキサンパワー 牡6 1:36.5 柴田政人 高松邦男 岩井三郎
高橋力造
第5回 1988年2月20日 ローマンプリンス 牡7 1:37.7 増沢末夫 佐藤征助 (有)ロング商事
第6回 1989年2月18日 ベルベットグローブ 牡6 1:37.2 郷原洋行 大久保房松 栗林英雄
第7回 1990年2月17日 カリブソング 牡4 1:36.7 柴田政人 加藤修甫 (株)荻伏牧場レーシングクラブ
第8回 1991年2月16日 ナリタハヤブサ 牡4 1:34.9 横山典弘 中尾謙太郎 山路秀則
第9回 1992年2月22日 ラシアンゴールド 牡4 1:35.4 蛯名正義 大久保洋吉 大原詔宏
第10回 1993年2月20日 メイショウホムラ 牡5 1:35.7 柴田政人 高橋成忠 松本好雄
第11回 1994年2月19日 チアズアトム 牡5 1:37.8 本田優 星川薫 北村キヨ子
第12回 1995年2月18日 ライブリマウント 牡4 1:36.4 石橋守 柴田不二男 加藤哲郎
第13回 1996年2月17日 ホクトベガ 牝6 1:36.5 横山典弘 中野隆良 金森森商事(株)
第14回 1997年2月16日 シンコウウインディ 牡4 1:36.0 岡部幸雄 田中清隆 安田修
第15回 1998年2月1日 グルメフロンティア 牡6 1:37.5 岡部幸雄 田中清隆 石井政義
第16回 1999年1月31日 メイセイオペラ 牡5 1:36.3 菅原勲 佐々木修一 (有)明正商事
第17回 2000年2月20日 ウイングアロー 牡5 1:35.6 O.ペリエ 工藤嘉見 池田實
第18回 2001年2月18日 ノボトゥルー 牡5 1:35.6 O.ペリエ 森秀行 (有)池ばた
第19回 2002年2月17日 アグネスデジタル 牡5 1:35.1 四位洋文 白井寿昭 渡辺孝男
第20回 2003年2月23日 ゴールドアリュール 牡4 1:50.9 武豊 池江泰郎 (有)社台レースホース
第21回 2004年2月22日 アドマイヤドン 牡5 1:36.8 安藤勝己 松田博資 近藤利一
第22回 2005年2月20日 メイショウボーラー 牡4 1:34.7 福永祐一 白井寿昭 松本好雄
第23回 2006年2月19日 カネヒキリ 牡4 1:34.9 武豊 角居勝彦 金子真人ホールディングス(株)
第24回 2007年2月18日 サンライズバッカス 牡5 1:34.8 安藤勝己 音無秀孝 松岡隆雄
第25回 2008年2月24日 ヴァーミリアン 牡6 1:35.3 武豊 石坂正 (有)サンデーレーシング
第26回 2009年2月22日 サクセスブロッケン 牡4 1:34.6 内田博幸 藤原英昭 高嶋哲
第27回 2010年2月21日 エスポワールシチー 牡5 1:34.9 佐藤哲三 安達昭夫 友駿ホースクラブ
第28回 2011年2月20日 トランセンド 牡5 1:36.4 藤田伸二 安田隆行 前田幸治
第29回 2012年2月19日 テスタマッタ 牡6 1:35.4 岩田康誠 村山明 吉田和美
第30回 2013年2月17日 グレープブランデー 牡5 1:35.1 浜中俊 安田隆行 (有)社台レースホース
第31回 2014年2月23日 コパノリッキー 牡4 1:36.0 田辺裕信 村山明 小林祥晃
第32回 2015年2月22日 コパノリッキー 牡5 1:36.3 武豊 村山明 小林祥晃
第33回 2016年2月21日 モーニン 牡4 1:34.0 M.デムーロ 石坂正 馬場幸夫

フェブラリーステークスの記録[編集]

  • レースレコード - 1:34.7(第22回優勝馬メイショウボーラー)
  • 2着との最大着差 - 5馬身(第2回優勝馬アンドレアモン)

フェブラリーステークスと最優秀ダートホース[編集]

フェブラリーステークスは1997年にGIに昇格し2000年にジャパンカップダートが創設されるまでの間、JRA唯一のダートGIとして君臨していたにもかかわらず1997年から1999年までの3年間、当レースを制した3頭の馬はいずれも最優秀ダートホースに選出されなかった。なお、1999年までは地方馬にはJRA賞の受賞資格がなかった(2000年以降は可能になった)。

関連項目[編集]

中央競馬グレードワンレース
GI フェブラリーステークス | 高松宮記念 | 大阪杯 | 桜花賞 | 皐月賞 | 天皇賞(春) | NHKマイルカップ | ヴィクトリアマイル | 優駿牝馬 | 東京優駿 | 安田記念 | 宝塚記念 | スプリンターズステークス | 秋華賞 | 菊花賞 | 天皇賞(秋) | エリザベス女王杯 | マイルチャンピオンシップ | ジャパンカップ | チャンピオンズカップ | 阪神ジュベナイルフィリーズ | 朝日杯フューチュリティステークス | 有馬記念 | ホープフルステークス
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ダートグレードグレードワンレース
GI フェブラリーステークス | ☆チャンピオンズカップ | 東京大賞典
JpnI 川崎記念 | かしわ記念 | 帝王賞 | ジャパンダートダービー | マイルチャンピオンシップ南部杯 | JBCレディスクラシック | JBCスプリント | JBCクラシック | 全日本2歳優駿
  • 中央競馬主催のレースは「☆」で示している。
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