青木大和

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左が青木 大和。右はTefu

青木 大和(あおき やまと)とは、AO入試慶応大学に入学した、意識高い系大学生である。Tefuの盟友。2014年11月、小学4年生を装ったサイトで安倍政権を批判したが閲覧者にすぐに見破られ、そのマヌケさで一躍有名人となった。

「小4が作った」は嘘。解散問うサイト炎上でNPO団体代表が謝罪[編集]

青木 大和

「10歳の中村」を名乗るユーザーが作った衆院解散の是非問うサイト「どうして解散するんですか?」が2014年11月21日からインターネット上で注目を浴び、「小学4年生が作ったとは思えない」と炎上。

関与を疑われていたNPO法人「僕らの一歩が日本を変える。」の代表・青木大和氏(20)が22日、ツイッターで「今回の一連の騒動は全て私1人が行いました」と謝罪した。

「どうして解散するんですか?」は「10歳の中村」が、小学生になりすました視点から今回の衆院解散について疑義を提示。

民主党のマスコットキャラクター・民主くんや乙武洋匡氏(38)がツイッターで拡散するなどして注目を集めた。

だが、サイトの作りが小学生が作ったとは思えないほどの高品質だったことから疑惑の声が噴出。サイトのドメインと類似する「why-kaisan.jp」を「僕らの一歩が日本を変える。」が取得していたことから、同団体の関与も疑われていた。

同団体は当初公式サイトで「団体としてサイトを作ったり意見を発信したりなどはしておりません」と関与を否定していたが、団体代表の青木氏が自身が単独で行ったことだと告白。

「皆さんこの度はお騒がせしてしまい大変申し訳ありませんでした。今回の一連の騒動は全て私1人が行いました。全ての責任は私がとらせて頂きます。多くの皆様に多大なるご迷惑をおかけ致しました」と謝罪した。

「どうして解散するんですか?」のサイト上で今回の解散に疑問を持ち、サイトを作ったと経緯を説明。

「僕が小学4年生を自演することで面白いと皆さんに受け止められ、より多くの方を巻き込んだ形で、今回の選挙の意義を語り合うことができるのではないかと考えました」と小学校4年生に扮した理由も明かした。

そのうえで「今回の行動は僕個人で行ったことであり、どの組織とも一切関係ありません。これだけは、誓って間違いありません」と「僕らの一歩が日本を変える。」の関与は改めて否定した。

NPO法人代表・青木大和くんが授業をしていた品川女子学院生徒「218人分の叙々苑の焼肉弁当を経費でおごってくれる大和くん素敵」NPO資金流用疑惑が浮上[編集]

青木 大和

半年間担当させてもらった品川女子学院の授業が終わった。中3女子に『イケメンがよかったー』とか『服装ださいー』とか言われ続けたけどみんな真剣に聞いてくれたり笑ってくれたり楽しかった。40人の妹が出来た感覚です。3-Bありがとう!

NPO法人に寄付を呼び掛け、女子中学生の焼肉弁当代金にしてしまう青木大和くん

そして私達は今後とも動き続けます。既存の活動計画に加え、新しい事業も発表していきます。
しかし現在、運転資金が不足しており皆様のご支援とご協力をお願い申し上げます。
私達、僕らの一歩が日本を変える。は「もっとも寄付しがいのある組織」を目指していきます。

【ご支援のお願い】
「僕らの一歩が日本を変える。」は、高校生・大学生の学生組織です。私達は10代の政治関心の向上・政治参加の拡大を理念とに、自ら考え意見を発信する仲間を増やすことに努めています。

私達は政治的中立を保つため、特定の政党・議員から資金の援助を受けておりません。また、日本の助成金の事情においても「宗教、政治に関する活動」は多くが適用外のため、企業協賛と自己資金(小遣い)で運営しており活動資金が不足しております。運営資金が非常に厳しい現状となっております。

ご共感いただいた方は、1000円/1口~の寄付をお願いいたします。寄付に関するお問い合わせ・応援メッセージはこちらから⬇シェア、いいねもよろしくお願い致します。

プロフィール[編集]

  • 1994年生まれ。東京都生まれ。「政治意識を刺激したい」
  • 法政大学第二高校時に単身米国へ留学などを経て、現在慶應義塾大学法学部政治学科1年。
  • 2012年に10代と政治の架け橋にを掲げた「僕らの一歩が日本を変える。」を創設。
  • 2012年夏に日本史上初となる高校生と国会議員の討論会を国会議事堂にて主催。これらの模様がNHK、日本テレビ、テレビ朝日、読売新聞、朝日新聞などの各種メディアにて特集され大きな話題となる。その後ニコニコ動画の炎上やAERA U-25での特集などが大きな話題となる。
  • 2013年夏の参院選においても日本史上最年少で選挙特番コメンテーターを務めた。現在、平成の異端児兼変態として全国を飛び回り講演や執筆活動を継続している。

人物[編集]

青木 大和
青木 大和

中学に入るまでは、「勉強ができることがすべて」と考えていたが、中学で出会ったスポーツや俳優業、音楽などの分野で活躍する友人たちを見て「自分を変えよう」と奮起し、高校1年時に休学してアメリカへ留学。

現地で受けた授業をきっかけに政治への関心を深め、帰国後は政治家を目指しながら「日本を変えよう!」と若者と政治をつなぐ活動を開始。若者の政治への関心の低さを改善し、同時に若者の声が政治に反映されることを目標に、2012年に任意団体「僕らの一歩が日本を変える。」設立。同年8月には討論会「高校生100人×国会議員@国会議事堂」を主催したほか、iPadを導入した10代向け模擬選挙の実施や、テレビ番組の開票速報のコメンテーターなども経験。

「高校生100人×国会議員@国会議事堂」は、これまでに3回実施。「留学中に、州知事や地元の政治家が学校に来て学生と討論することがあったのですが、それがきっかけで、日本でも政治家と会って話す機会が必要だと考えるようになりました」。

高校1年でアメリカに留学した時が、ちょうどオバマ大統領の就任直後でした。最初に受けた授業で、大統領演説の動画を見て内容について討論したのですが、その授業の雰囲気に圧倒されてしまって。さっきまでは机の上に足を乗せていた態度の悪い学生でさえも、政治への意識が高く、自分の考えを自由に発言している。「思ったことを言っていい社会なんだ」と痛感しました。そして、アメリカにいた1年間で、僕の中でもそれが当たり前になっていったんです。

僕はもともと、社会科が得意で、新聞や教科書を読むのが好きでした。だから、帰国後はもっと政治を勉強して、自分の強みにしていこうと考えていました。実際、政治経済の授業はみんな寝ていて聞いていなかったし、興味がなさそうでした。「若者と政治」はよく語られますが、高校生にフォーカスして政治や社会問題について考える場をつくることができたら、大きな“初めの一歩”になると思ったのです。

それで最初に考えたのが、僕自身が政治家になるということです。もっと政治について知るために、政治塾に通い、本や新聞を読んで政治を勉強し、政治家にアポを取り直接会いに行ってインタビューをするなどの活動を一人で始めました。得た情報はどこかに発表するわけでもなく、自分が聞いて終わり。政治オタクみたいに知識を深めて、人に偉そうにしゃべるのがかっこいい…。そんな活動をメディアで取り上げてもらったこともあり、「自分は社会を変えようと活動している有名人だ」と、アメリカ帰りの自信過剰野郎みたいになっていた部分がありました。

それに気づかされたのが、一番仲のよかった学校の友人に言われたひと言でした。「お前って何かすごい頑張って何かを目指しているけど、俺らはお前のすごさがわからない」--。正直、ものすごくショックでした。自分なりに一生懸命やっていることが、一番近くにいる友人にさえも伝わっていなかったわけです。大きな挫折であり、ターニングポイントでした。

一方で、政治家の方々にアポを取る過程で、自分なりの課題が見つかりました。それは、「選挙権のない僕のような高校生には興味を持たない国会議員がたくさんいる」という現実でした。実際、800人ほどの議員に連絡を取りましたが、会ってくれたのはたったの3人です。

ならば、仲間を集めてこの課題を解決したい、今は選挙権がないけれど、5年後、10年後に社会を担っていく存在になっていることを気づかせたい、そんな活動をしていこうと思いました。それが、「高校生100人×国会議員」という討論会をやろうと考えたきっかけです。何かを始めるなら一緒にやりたいと考えていた友人5人に声をかけて、「僕らの一歩が日本を変える。」を設立しました。

全国から高校生を100人集める。自民党の小泉進次郎議員のような、政治に関心が低い学生でも知っているような知名度のある国会議員に参加してもらう。お互いがホンネで話せる場をつくる--こうした戦略が功を奏し、2012年8月に主催した討論会「高校生100人×国会議員」は大きな反響があり大成功を収めました。

多くのメディアに取り上げてもらい、「高校生たちが動き出す」といった語られ方があちこちでされました。参加した高校生たちは、全員が政治に興味があったわけではありません。だからこそ、直接会って話したことで、気がついたことが大きかったようです。今まで政治にまったく興味のなかった学生が、会って話した政治家をその後テレビで見るたびに、「私はこの人と会って話したんだ」と親に自慢するという話を聞いて、「これでいいんだ!」と思いました。

それだけでなく、参加した国会議員の方から、今後も続けてほしいという声がたくさん集まったのです。また、地方から参加したいと学校単位で名乗り出てくれるところが出てきたり、「参加をきっかけにわが子が大きく変わった」と喜ぶ親御さんの声が聞けたりと、想像以上の反応がありました。正直、ここまで影響があるとは思いもしませんでした。

僕自身にとっても、その後はどこに行っても「『高校生100人』の青木君」と政治家の方々に声をかけてもらえるようになりました。また、これが縁で、選挙前に連絡をくれる議員さんが増え、「街頭演説をするんだけど、高校生がどんなことを考えているのかをアドバイスしてもらえないかな」などと声をかけてもらうことも。自分一人で小さく始めたことでしたが、今は少しなら政治の中に入れている実感がありますし、とてもうれしいですよね。

やっぱり、「ホンモノに会う」というのが成功のポイントだったように思います。今の日本の報道だと、「政治家=悪」みたいに語られることが多く、イメージが悪い。でも、会ってみたら実はアイドル好きだったり、スポーツばかりやっていた、などの意外な一面を知ることができ、身近に感じたんだと思います。

今の日本で政治に興味を持てないのは、仕方がないことかもしれません。なぜなら、生活の中に入ってこないことには興味が持てないのは当然だからです。文系の僕にとって、Technologyと言われてもピンとこないし、自分とは関係のないことのように思えてしまいますが、おそらくそれと同じことでしょう。だから、ささいなことでもいいので、自分が生活しているコミュニティの中に一度、政治というものを入れてみることで頭の片隅に残り、少しでも興味が持てるようになるんじゃないかと思っています。少なくともそれができたからこそ、討論会が多くの人に影響を与えることができたんだと思います。

将来は政治家になりたいと思っていますが、選択肢は国会議員だけではありません。今最も興味のある「地方行政」を勉強して、地方自治体の首長を目指す道も検討しています。慶應義塾大学の政治学科を選んだのも、地方行政をきちんと勉強したいからで、特に総務大臣や鳥取県知事を歴任された片山善博教授に学びたいと思ったからです。

「高校生100人×国会議員」についてはフレームが作れたので、同じく団体で取り組んでいる、「模擬選挙」と合わせて、今後の運営は後輩たちに託していきたいと考えています。

僕自身の今後の活動としては、地方自治体の首長さんと連携して、地方行政における地域活性化のための政策づくりにかかわっていきたいと思っています。特に少子高齢化の問題については、日本は世界に先駆けて進んでいますが、これは言い換えれば、自分たちで世界に対して解決モデルを提示できるということ。世界に対して選択肢を与えられる可能性が増えるわけですから、すごいことができそうですよね。

これまでの約1年半、夢中で政治のことに取り組んできました。最初は何もわからずに手探りでやってきて、挫折も経験しました。でも今では、ただ外野から好き勝手言っている高校生ではなく、選挙前に電話をもらえたり、政党の会議に出席させてもらうなど、対等に意見を求められることも増え、大人たちと同じ目線で見てもらえるようになりました。今後も常に、「10代の気持ちを代弁する」気概で取り組んでいきたいと思っています。

そして、1年半でここまで来られたのなら、あと5年、10年と頑張れば、どんなことができるのだろうかと、実はワクワクしているんです。もっとできることがたくさんあるんじゃないか、そんな気持ちでひたすら前に進んでいます。

青木さんに10の質問[編集]

青木 大和
青木 大和
青木 大和
青木 大和

Q1.好きな異性のタイプは?

何を考えているかわかりにくい人にひかれます。あとは、人として尊敬できる人ですかね。

Q2.影響を受けた本は?

村上龍さんの本が好きです。特に『希望の国のエクソダス』。

Q3.好きな食べ物は?

肉。特に焼き肉!自炊するのも好きですよ。

Q4.携帯電話に登録してある友人の数は?

ざっと数えて500人くらい。Facebook、Twitter、LINEでつながっている友人を合わせると、3000人は超えると思います。

Q5.行ってみたい国は?

パプアニューギニア。のんびりとした場所に行き、現代社会から解き放たれたいです。たまに気分転換で島巡りに行くのが好きで、最近は佐渡島や瀬戸内海の島々を旅行しました。写真は佐渡島行きのフェリーで撮影したものです。

Q6.尊敬する人は?

ジョン・F・ケネディ氏。死んだ今も語り継がれるカリスマ性に激しくひかれます。

Q7.一番会ってみたい人は?

総理大臣。「高校生100人×国会議員」という企画をもってしても会えなかったのが、総理大臣でした。少しの間でも一緒に過ごしてみて、意外な一面をのぞき見したいです。

Q8.よく行く場所は?

終電間際の新宿駅です。サラリーマン、酔っぱらい、ホームレスなどあらゆる人が雑踏に混在しているのは、まるで社会の縮図のようだと眺めてしまいます。そして、ホームレスの方々を見て、「政治とは、本来は彼らのような人をなくすためのものだ」と再確認し、背筋をピンと伸ばします。

Q9.宝物は?

ものには執着しないので、特になし。

Q10.座右の銘は?

「常に感謝」。小さいころから母親に、「『常にいろいろな人に支えられているから今がある』という気持ちを忘れないようにしなさい」と言われてきました。

一日のスケジュール[編集]

8:00 起床。朝食を食べながら、メールチェックとFacebookのコメントを確認。9:00 自宅を出て大学へ。午前中は政治学基礎の授業を2コマ受講。

12:30 相談されている政治家の方とのランチミーティング。政策内容について意見交換。その後、都内でネットニュースや雑誌のインタビューを3件受ける。

19:00 団体のメンバーと、夕食を食べながら次のイベントに向けた打ち合わせを行う。

23:00 帰宅。メールチェックをしているとあっという間に1時間くらいたってしまう。

1:00 ネットサーフィンが一段落したら、本を読んだりダラダラと過ごす。眠くなったら寝る。

10:00 起床。メールチェックが済んだら、ネットサーフィン。ダラダラと過ごす。

12:30 この日は住んでいるシェアハウスに友人を招き、鍋パーティーを行う。部屋掃除や買い出しなど、準備を開始する。

14:00 25人ほどの仲間が集まり、パーティー開始。あらゆる分野で活躍する仲間が多く集まったので、それぞれの活動について意見交換しつつ、鍋をたいらげる。

19:00 シェアハウスの仲間と食事をしながらくだらない話で盛り上がった後は、みんなでリビングのテレビでスポーツ観戦。

23:00 自分の部屋に戻ってメールチェック&ネットサーフィン。マンガを読んだりテレビを見て、のんびり過ごし、2時ごろに就寝。

Tehuとの対談[編集]

青木 大和
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Tehu :今日は政治活動家の青木大和さんとぜひ対談したいということで、ボクが企画しました。ヤマトと初めて会ったのは4カ月前で、すぐに意気投合して一緒にいろいろな活動を始めています。それも含めて、今日はたっぷりお話したいと思います。

現在、ヤマトは慶応大学1年生で、ボクの1年先輩になります(2014年4月に慶応大学に入学予定)。まずは「東洋経済オンライン」の読者の方々に自己紹介をしてもらえますか。

──そういう活動をするようになったきっかけは何ですか。

青木 :高校1年のとき、米国に1年間留学したのがきっかけです。2008年、ちょうど大統領選挙の時期で「オバマキャンペーン」を展開していました。選挙自体がパーティーのような感じで行われていて、周囲の高校生たちがツイッターやフェイスブックで動員されて、すごい盛り上がっていた。それを見て感動したんです。高校生でも政治の話ができるんだ!自分の意見を言っていいんだ!って。

日本にいる頃から政治に関心があって、12歳で政治家を志したのですが、周りに政治の話ができるヤツなんていませんでした。でも、米国ではむしろ政治の話ができないと会話に入れない。それで、日本に帰国してから「ぼく1(僕らの一歩が日本を変える。)」を設立しました。

Tehu :ボクとヤマトは考え方がすごく似てるんです。

──Tehu君はクリエーターですけど、なぜ政治に並々ならぬ関心があるのですか。コラムでも政治ネタが多いですが。

Tehu :やっぱり仕事を通して大人と付き合っていると、結局は政治力だってわかるんです。すべては政治力に帰着して、政治力のない人間は必ずどこかで挫折してしまう。それがわかっちゃったから、政治にモノ申さずしてどうすんのっていう話になる。

青木 :そうだよね。

Tehu :今日は2人でそういう話をどんどんぶっ放していきたいんですけど、何から話そうか。最近の話題からいきましょうか。

青木 :「デモをして果たして社会は変わるのか」はどう? オレはデモなんかしても社会は変わらないと思っています。

Tehu :ホント、意味のあるデモって何?

青木 :オレもそれがわからないから、デモが起きると絶対見に行くんだけど、参加者の年齢層がめちゃくちゃ高いんだ。見た感じ、定年すぎた人たちっぽくて、そのあたりって世代的に叫びたい世代じゃん。みんな時間を持てあましていて、鬱憤を晴らしに来てるんじゃないのかなって思う(笑)。

Tehu :政治家からそう見なされてもおかしくないよね。だからこそ、石破さんが「テロ行為だ」と言ったわけで。

青木 :若い人にもぜんぜん響いてない。友達と「デモのニュース見た」という話はするけど、実際に行こうってヤツはやっぱりいなくて、結局、そこ止まり。少数の中で回していて、果たして意味があるのかな。そこを自分は変えていきたいんです。

でも、若い人はデモには行かないけど、ツイッターで思いを書く人はたくさんいるよね。

Tehu :いるいる。

青木 :ということは、若者は政治に関心がまったくないわけじゃなくて、関心はあるんだけど、その発散場所がたぶんわからないんです。とくに、オレたち10代なんてまだ選挙権がないから、「選挙権を行使しろ」と言われてもできないし、「政治家になれば」って言われても、被選挙権もないわけで。それなら、そういう環境を自分たちがつくっていくしかない。

Tehu :若者の発言を重くみる議員さんもいるよね。民主党の細野豪志さんはすごく大切にしてくれる。でも、そうじゃない議員さんも多い。

そもそも20歳未満は選挙権もないから、議員さんにとっては無視したって何の影響もない。それについてはどう思う?

青木 :めちゃくちゃ憤りがある。結局、選挙に勝つためには、選挙権を持っている人に会ったほうがいいわけです。でも、政治ってその場その場ではなくて、10年後、20年後、30年後の社会を描いていくために、コツコツ積み上げないといけないものでしょ。若い人の意見をないがしろにするのは、先を見ていないってことだよね。

Tehu :だね。

青木 :ただ、そういう現実を嘆いているだけでは仕方がないから、政治家が若者の話を聞いてくれるような環境を自分たちでつくらないといけない。自分たちも若者の意見をきちんと言わないといけない。それがいますごく求められていると思います。

Tehu :ボクは何か発言すると、大人から「若造のくだらない意見だ」とdisられることもあるんだけど、一方で、活発な若者の多くが団塊の世代を敵視しているのも違和感がある。「老害廃絶」って。

青木 :オレらが求めていることはそうじゃないんだよね。よく「世代間対立」といわれるんだけど、別にオレらはオレらで思いがあるし、お年寄りはお年寄りで思いがあるわけだから、お互いに意見を出し合って妥協点を探ればいいと思う。

また、メディアも世代間対立を煽りたがるんだ。オレが「高校生100人×国会議員」の討論会を開いたときも、記事のタイトルで“若者が老人にモノ申してる”感を出そうとする。あれはやめてほしい。
いろいろな大人と接してきて感じるのは、60代以上のおじいちゃん、おばあちゃん世代って、意外とオレたちに優しいんですよ。孫世代だから。逆にオレらの親世代や30代ぐらいの人たちのほうが厳しい目を持っている。

Tehu :ボクらを「ゆとり世代」というのも、そこらへんな気がする。50歳ぐらいまでかな。

とはいえ、お年寄りと仲良くしても、ボクらとは意見がぜんぜん違うんだから、お年寄りに政治を任せてしまってはいけないわけです。

青木 :いやあ、そうです。

Tehu :いかにしてわれわれの意見を政治に反映させるか。被選挙権は衆議院が25歳以上、参議院が30歳以上で、選挙だって4年に1回ぐらいしかないから、ヤマトが立候補するとして、24歳の最後の日に選挙があったら、それから4年も待つことになる。29歳まで選挙に出られない。そこで、やっぱりいまの時間をどう使うかが大事になってくる。

ボクらだって30歳になったら、すでに若者と意見が違ってるだろうからね。もうおっさんですよ。

青木 :世代論も最近、興味あるんだ。いま、オレら10代は「若者」ってくくられるわけだけど、若者のオピニオンリーダーとして、よく古市(憲寿)さんがメディアで話しているじゃん。でも、古市さんってもう28歳でしょ。20代後半の人の意見に、オレら同意できる部分もあるけど、違う部分もたくさんあるよね。

Tehu :あるあるある。NHKの「ニッポンのジレンマ」を見ていても、10代がいないんですよ。25歳以下がいない。

青木 :だけど10代とか、少なくとも25歳以下の世代を語れるオピニオンリーダーがまだ現れていなくて、そこを若い世代として1つとなってしっかりくくっていくことが大事じゃないかな。

オレらは「ゆとり」の一言でくくられるけど、ゆとりの深い部分にもっといろいろあるよね。オレらの世代って、どういう世代だと思う?

Tehu :この世代はね、妙に自信家だね。

青木 :そう! オレ、すごい感じるのが、団塊ジュニアっぽいんですよ。

Tehu :そう!30代後半。

青木 :似てるよね。団塊ジュニアって自信家で、言いたいことを言って暴れたがるじゃん。右手こぶしを突き上げるようなタイプで、オレらと雰囲気がすごい似てる。

Tehu :IT業界でいったら、堀江貴文、家入一真、ああいうぶっ飛んだ起業家が30代後半から40代前半の世代にかたまっていて、さらに猪子(寿之)、川田(十夢)、真鍋(大度)という、3大デジタルメディアクリエーターも30代後半。いま20代後半がいないんだよ。

青木 :20代後半って、古市さんの話を聞いていると、社会や政治に関心がなくて、自分が幸せだったらいい、1日1日こなせればいい、みたいな幸福な世代だよね。

でも、オレら10代はぜんぜん違う。「なんかやってやろう」「なんか仕掛けてやろう」と思っている同世代のヤツ、多くない?

Tehu :多い。しかも、インターネットのおかげで出てくるのが早いんだ。17歳、18歳で出てくる人間は表に現れるから。そこが堀江さんたちの時代とは違う。

Tehu :でも、いまの10代は自分の意見を堂々と言う人が多いけど、大人とコネクションをつくらないよね。ボクらはつくってるけど、ほかの10代は大人と手をつなぎにいくヤツがあんまりいない。

青木 :横のつながりばっかり意識して、縦のつながりを持とうとしないよね。横のつながりのまま、ステップアップしていこうとしている。

オレは横と縦がマッチングして、初めて先が見えてくると思っているんですよ。横だけでつながっていても前に進まないけど、大人と組んで縦にもつながると、三角形になって一気に進む。

──10代が横だけでつながるのは、目的よりも仲間意識が最優先ということ?

青木 :そうです。だから、学生の間で発展途上国支援が異様に流行るんです。それって、横のつながりだけでできるから。縦につながらずに横でグループになって、発展途上国に行って「手伝います」って言えばできちゃう。しかも、それって上から目線なんです。「オレらがやってやる」って。

そういう活動を就活でアピールしたりするのが、もうナンセンスで……。本質的に社会を変える意識がないんですよ。学生団体も横だけのつながりでサークル化しちゃってる。

──大人とつながるのがこわい?面倒?

青木 :現状で満足しちゃってるんです。

Tehu :そう。

青木 :何かしたいという意識はあるんだけど、小さいコミュニティの中でちょっと有名になればそれでいい。ツイッターのフォロワーが1000人ぐらいだと、「あの人、マジすげえ」みたいな。

オレは10年後、20年後の社会をオレらが担っていくんだから、社会をどうしたいかという話をしたいのに、みんなそういうことは考えていない。本当に社会を変えたいと思っている人がなかなかいない分、Tehu君と話が合うんです。

Tehu :やっぱり大人と手をつながないとダメですよ。

青木 :大人を巻き込まないとね。どんな有名人でも、こちらからお願いすれば意外と会ってくれるし、協力してくれる。オレは高校生の頃からいろいろな政治家の方に会ってきたけど、唯一会えなかったのは、現職の総理だけ。それ以外の方は誰でも会えました。

Tehu :元総理なら会えるよね。

青木 :うん。いまはSNSがあるから、フェイスブックで「高校生です」とメッセージを送って自分なりの意見を伝えれば、意外と返事をくれるし、中には実際に会って3時間ぐらい話を聞いてくれる人もいます。

でも、同世代のみんなは、そういう手段を使おうとしないからブレークスルーしない。それがすごくもったいないと感じますね

──若者はなぜ選挙に行かないのでしょうか?

青木 :自分たちが行ったところで、変わらないからです。

Tehu :声をあげても何も変わらないことをわかっている。もちろん政治に興味がある若者もいますが、ニュースで荒れた国会とかを見て、ひどいなあと幻滅している。もっと夢を見させてあげることが必要だよね。

青木 :オレ、できると思うんです。

Tehu :若者の心に火をつけて盛り上がれば変わる。

青木 :変わりますよ。

──では、社会をどう変えたいと思っていますか。どういう世の中が理想?

Tehu :ボクらがこの国でうまく生きていけるかどうかがあやしい。

青木 :あやしい。いま、ノマドが若い世代に流行っているのは、その象徴だと思います。“就職することが果たして正しいのか”論者がけっこう出てきている。そういう人たちが家入さんを支持していたりしていて、その層が増えてきている。就職だけがキャリアじゃないと思っているんです。

Tehu :日本は起業が少ないっていうけど、ここ最近、起業がブームなんですよね。

青木 :とくに若い世代は、「株式会社、つくっちゃおう」みたいなノリです。

──ほかに「この国、マズい」と思うことは?

Tehu :社会保障もマズいでしょ。年金システムって本当にひどいよね。

青木 :オレら、もらえないから。もはや詐欺っすよ。オレオレ詐欺よりタチが悪い。まず「オレオレ」言ってこないですから(笑)。

Tehu :いま政治的に不安定なこともマズいですよね。総理は「若者がんばれ」って言うけどさ。

青木 :政治がうまくいかなったら、みんなバイバイじゃないですか。「おまえら、がんばれ」ってオレら背中、叩かれるだけ。え? もう手札ないじゃん、みたいな。

Tehu :もちろん、ボクらもがんばるけどね。

青木 :むちゃくちゃがんばりますよ、オレらは。

Tehu :だけど、あなたたちもがんばりなさいよって。50代、60代の逃げ切り世代にも、ちょっと責任を負わせたいわけです。

青木 :生まれた時点で、オレらは4585万円の借金を背負ってスタートしているんです。逃げ切り世代との生涯純受益(生涯受益額-生涯負担額)の差がありすぎ。これってホントにマズいことだと思う。

Tehu :ならせよと。

青木 :もう制度を根本的に変えるしかない。でも、その制度に着手したがる政治家がいない。どうしてかというと、お年寄りたちの票で選挙に勝っているから。その原因をたどっていくと、若い人が選挙に行かないからで、政治家が若い人向けの政策を打ち出しても選挙に勝てないから。それをオレらは変えていきたいし、変えられると思っています。

Tehu :じゃあ、そろそろ発表しましょうか。

青木 :しましょうか。2014年、25歳以下の若者たちで新しい政党、「0党(ゼロトウ)」をつくります!

Tehu:つくります!

──「0党」の「0」はどういう意味ですか。

青木 : 25歳未満は被選挙権がなく、20歳未満だと選挙権すらない。国民なんだけど、権利のうえでは「0」という意味です。この世代は個々人では力がないけど、集まって母数が増えれば、0から0.1、1になるかもしれない。この世代の意見をネットでバシバシ発信していきます。

──具体的にどういう活動をしていくのですか。

青木 :まず母数を増やしていきます。ひとまず自分たちで政策を5つぐらい出して、ツイッターやフェイスブックで発信する。そうすると、全国の若い人たちから、「おまえらだけが若者じゃねえ」っていう声が絶対に来る。

Tehu :政治ネタは炎上しやすいから、絶対に来る。

青木 :それで炎上したときに、全国で「オレも意見がある」「オレも政党をつくる」みたいなツイッターのリプライが絶対に来るから、そしたら「じゃ、おまえも政党つくれよ」と言う。それで地域政党がいくつか出てきて、盛り上がってくると思うんですよ。そこで「選挙しよう」とみんなで合意形成して、全国一斉に選挙する。与党・野党をちゃんと決めて、議会を開きます。全国から集まって2週間ぐらい合宿みたいなかたちで議論して、いろいろな政策を話し合う。

Tehu :その模擬議会で決めた政策をどうやって国政に持ち込むか。当然ながら、そんな簡単にはいかないわけだ。いかにして政治家側が受け入れざるを得ないようにするか。若者の意見は本来、無視していいはずなのに、何らかの不都合により、彼らが受け入れないといけない状況にするぐらいにしたほうがいいと思うんですよね。どうやって本当の政治に持ち込む?

青木 :「0党」の母数が全国である程度、集まったら、本当の国政選挙をやるときに、「0党」の公認を出すという方法を考えています。

たとえば、北海道で自民党、民主党と各政党が出てきたら、地元の「0党」の高校生たちが各政党を分析して、若者向けの政策や良い政策を出していると思った政党に「0党公認」を出してあげる。そうすると、候補者は「民主党公認」「0党公認」というふうになり、その公認がほしいがために、若者の意見に耳を傾けてくれるようになる。
議員さんからすると、選挙の忙しいときに、若い人向けのことに時間をなるべく割きたくないから、日頃からコツコツ努力して話を聞こうとする。お互い、ウィンウィンの関係になるこの枠組みが、打開策の1つになると考えています。

Tehu :そうすると、「0党」の支持者を10代から25歳までだけじゃなくて、30代ぐらいまで囲い込まないとね。

青木 :うん。

Tehu :まあ、ここらへんは利害関係がわりと一致しているか。社会保障に関しても悲しい世代なので。

青木 :「0党」がうまくいって、10代から30代までを囲い込めたら、議員さんは若者相手だけで選挙に勝てる可能性が出てくるかもしれない。若者たちも「オレらの代弁者が出るかもしれないぞ」って雰囲気になれば、いま選挙に行かないヤツらもこぞって行くようになると思うんだよね。そうなったときに、この国の舵は一気に変わる。

いまからこれを仕掛けたら、2020年の東京オリンピックの頃には、かなり芽が出てきているかもしれないね。

──Tehu君は「0党」にどのようにかかわっていくのですか。

Tehu :ボクはコミットするけど、あまり表には出ません。本業はクリエーターなので、裏で動きますよ。ただ、モノをつくる人間が政治的メッセージを出しちゃいけないという風潮は、日本だけですよね。

青木 :ハリウッドスターなんて、ぜんぜんやってる。

Tehu :日本の場合、サザンオールスターズが「ピースとハイライト」で政治的メッセージの強い歌を歌ったら、サザンのファンにもネット右翼にも、「アーティストが政治に口出すな」とか「サザンに失望した」とか言われるわけです。「ピースとハイライト」は、直訳すると「平和と極右」。みんなケンカしないで仲良く平和にいこうという、いい曲ですよ。

青木 :最高だよねえ。

Tehu :ボクはアーティストこそ、政治的メッセージを出すべきだと思う。

青木 :言うってことが大事だし、言いたい人は言えばいいのに、なんでタブー視されるんだろう。結局、この国は民主主義が根づいていないんですよね。ネットリテラシーもないし、独裁みたいな国ですよ。

Tehu :それにみんな気づいていない。

青木 :若者がどんどん右傾化していて、安倍政権で、オレ、このリンクがすごい問題だと思う。じゃあ右傾化して戦争になった場合、兵士に駆り出されるのってオレらじゃん。そこをみんなわかってるのかな。こんなこと言うと、「極論だ」とか「左翼」って言われるんだけど(笑)。

Tehu :こっちがニュートラルなんだけど。ニュートラルよりちょっと左かもしれないけど。

青木 :中道左派ぐらいかな。さあ、この国は2020年にどうなっているかですよ。オリンピックの話をしようか。

Tehu :ボクは25歳になっている。

青木 :オレは26歳。議員になってるかもしれない(笑)。

Tehu :ボクはオリンピックにガッツリかかわっているはず。その後はまったく決めてない。海外に行ってるかもしれない。

青木 :日本にいるのはオリンピックまでなんだ?

Tehu :それまでは絶対にいる。なぜなら、たぶん人生に1回しかないから。2020年のオリンピックを1964年の再来と思っている人が多いけど、コンセプトが今回はまったく違うんですよ。1964年は戦後、復活の象徴。高度経済成長期で「日本、すげえ」と全世界に言わせることだった。2020年は延命治療中。「これからも日本、がんばりますので!」って全世界に先進国の貫録を見せることでしょ。

青木 :日本はホント、延命治療中ですよ(笑)。

Tehu :その国際的な見せ場を、なぜあと10年しか生きられないようなジジ、ババに任せているのか。オレらにやらせろ!というのがある。クリエーターでいうと、やっぱり30代後半のあそこらへんの人たちが中心になればいいと思っていますけど、ボクはぶっちゃけ、その世代も古いと思ってるから。

青木 :うんうん。

Tehu :すごい仲いいし、尊敬していますよ。ただ、彼らの表現手法や思考回路自体が、言ってしまえば20年前か30年前に学んだものだから、当然古いわけです。で、次はボクらですよ。

ボクらだって2020年を逃すと、25歳を逃すと、たぶん古くなっちゃうからね。いまのうちにやっておかないと。

青木 :いま、やれることはやって、次の世代に黙って引き継いでいくと。

Tehu :そう。いい大人になりたいからね。

──最後に、2014年の抱負を一言ずつ、お願いします。

Tehu :ボクは本業をまずはしっかりやりたい。やっと東京に出てこられるし、今年は純粋にモノづくりをしますよ。たぶん4つか5つぐらい作品をつくって、いろんな有名アーティストとのコラボレーションの仕事も3、4件きそうなので、それをやりたいですね。

青木 :オレは20歳になるし、エンジン全開でいきます。まず「0党」を立ち上げて、政治に対するオピニオンを出しながら、若者の代弁者になれればなと。日本初となる政治活動家として、自分の立ち位置をしっかり築いていきたいです。とにかく2014年は、オレたちの年にしますよ!

Tehu :いや、絶対になるから!

ポエムで擁護する友人[編集]

青木 大和

皆様、AO義塾塾長の斎木陽平と申します。まずAO義塾卒業生の青木大和が世間を大変お騒がせしていること、心より深くお詫び申し上げます。

事実関係を整理させて頂くと、彼はAO義塾の二期生であり、非常に思い入れの強い塾生でした。彼は高校在学中に任意団体「僕らの一歩が日本を変える」(現在NPO)を立ち上げ、若者政治参加の拡大という極めて社会的意義の大きい活動に取り組む姿を誇りに思っておりました。

それだけに、今回の一件を非常に残念に思っています。いえ、「残念」という言葉では表現しきれない、強い憤りを覚えざるを得ません。

大学生である青木は、無垢な小学4年生の中村と偽り、安倍政権の解散総選挙への一方的な批判と言われても疑いようのない言論を、NPOの代表理事という立場にありながら展開し、世間を大変にお騒がせ致しました。

皆様に何と謝罪すれば良いのか、言葉が見当たりません。本当にただただ、弊塾の卒業生がこのような形で多く方にご迷惑をかけたことを申し訳なく思っております。

以下:AO義塾卒業生・青木大和へ[編集]

青木 大和

まず第一に、君は嘘つきだ。しかも卑劣な嘘つきだ。
自らの主張を、無垢な小学生に偽って発信するなど「卑怯」な行いであり、言語道断である。

まさに「卑劣で恥ずべき行為」だ。情状酌量の余地もない。

君に主張があるなら、なぜ正々堂々主張しないのか。
大和魂溢れる日本男児ならば、「卑怯」な行為を最も恥ずべきことと心得ているはずではないか。

君は自分の動機がなんだと言い逃れを試みているが、そんなことは関係がない。君はもう子どもではないのだ。まして、君は組織のリーダーではなかったか。言い逃れを重ねようとする姿勢は、恥の上塗りだ。

大和よ。まず、その名が授けられた意味を考えよ。その名を名付けた両親に想いを馳せよ。両親が今どんな心境にあるか、持ち得る限りの想像力で想いを馳せよ。

次に、高校生だった君は「僕は日本を愛している。何としても日本の民主主義の活性化に貢献したい」と僕に言った。その言葉は偽りではなかったはずだ。

だとするなら、君は民主主義の選挙のルールによって負託を受けた総理大臣に対する礼節と敬意を持つべきではないか。にもかかわらず、君の行いは一国の総理に対してあまりに侮辱的であり、あまりに中立性を欠いていた。

これは民主主義を冒涜する行為であり、看過し難い行いだ。

権力の前にひれ伏せなどと言っているのではない。仮にも君は若者の政治参加を謳うNPOの代表だったはずだ。そうであるなら当然持つべき「民主主義への敬意」を君は欠いていた。このことを私はどうしても看過できない。

大和よ。民主主義とは何か。今一度、自分自身に問い直せ。
幸いなことに、君は慶應義塾大学法学部政治学科に在籍している。其処は日本最高峰の政治学の拠点の一つである。
教授達に許しを乞い、真摯に一から学問をすることで出直しなさい。

かの福沢諭吉先生は「理想が高尚でなければ、活動も高尚にはならない」と教えを残された。君の今回の「活動」は明らかに間違っている。だとすれば君の「理想」に問題があると言わざるを得ない。

そのためにも、自らの理想を問い直せ。学問を一からやり直せ。
大いに学問するために、大学は存在し、そのために君はAO入試で合格を許されたのではなかろうか。
まさに打ちひしがれる今日のような日のために、福沢先生は君に慶應義塾で学ぶ機会を与えたのではなかろうか。

最後に、君に言いたいことは、君にどんなことがあろうと、僕は君と共に学び合った同志であることは揺るぎようがないことだ。

君にどんな憤りを覚えても、君にどんな悲しみを覚えても、君と学び合った日々を捨て去ることが僕にはできない。それが自分にできないから、僕は皆様に許しを請いたい。もちろんそれは途方のない仕事のように見える。

今回の事件で、どれだけ多くの人に、多大なご迷惑と不快感を与えてしまったことか。

君は慶應義塾の誉れを傷つけ、AO義塾の内外問わず、AO入試で入学した同志達の誇りを傷つけた。

人々を欺き、それだけに留まらず、君を常に支えた仲間を裏切り、君の可能性を信じた教授を裏切り、君に期待した支援者を裏切り、どんなことがあっても君を愛する両親さえも裏切った。

二十歳の君には背負いきれないような「罪」だ。ここに法律は関係ない。これは君の倫理と正義に関わる問題だ。

だからこそ、君に残された道は、言い訳することでもない。逃げ隠れすることでもない。正々堂々と表に出て、謝罪し、贖罪していく以外に残された道はない。

そして君がその勇気を持つなら、僕は君と共にある。どんな批判や非難も受け入れよう。君は一人ではない。
僕も過ちを犯したことが幾度もある。僕も君と同じく不完全な人間だ。

不完全な人間同士、支えあい、罪を犯したのだから、それを償おう。君は一人ではない。
君を心配する仲間がいる。君の将来を憂う教授がいる。君の再起を願う支援者がいる。そして何より、君の両親はどんなことがあっても君を愛し続けるだろう。

立ち上がれ大和、自らが犯した罪と向き合う勇気を持て。

以下:今回ご迷惑をおかけした全ての皆様へ[編集]

青木 大和

彼を叱って頂いている全ての皆様。皆様の指摘はもっともでございます。

どうか私たちを許して頂きたいです。今すぐにとは言いません。私たちは必ず反省し、謝罪し、行動によってその誠意を示していけるよう努めます。
どうか皆様のお怒りを鎮め、私たちの贖罪の始まりを見守って頂ければ幸いです。

そして皆様のご温情を頂けるならば、必ずや皆様に恩返しすべく、研鑽を積み、再起を目指して参りたいと思います。

そして皆様に改めて、深く深くお詫び申し上げます。この度は、弊塾卒業生の青木大和が皆様に大変なご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。

2014年11月25日 AO義塾塾長 斎木陽平

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