深坂越

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深坂越(ふかさかごえ)は福井県滋賀県を隔てるである。

概要[編集]

標高364mの福井県敦賀市と滋賀県長浜市を隔てる峠である。深坂峠(ふかさかとうげ)とも呼ばれる。歴史は古く、万葉集にもその名が刻まれており、少なくとも奈良時代には人の往来があったとされている。長く日本海側の玄関口であり、陸路でも交通の要衝である敦賀と京都、大阪、安土(現在の滋賀県近江八幡市安土町)等における水路として重要だった琵琶湖を結ぶ最短経路としてこの峠が越えられてきた。平安時代末期から度々、この塩津街道最大の難所に運河を通そうという計画が持ち上がったが、巨岩が多い地質が影響しすべて頓挫してきた歴史がある。特に最初期の平清盛が命じた運河建設では実際に建設は進められており、その際も巨岩にぶつかりこれを砕こうとするとけが人が続出したという。そこでここに地蔵を祀ったという伝承が残っている。その地蔵が現存する深坂地蔵である。

道路状況[編集]

車両での通行は不可能な峠である。自転車などの軽車両でも通行は不可能な、登山道に近いハイキングコースとなっている。このコースは現在深坂古道と呼ばれており、中部北陸自然歩道の一部となっている。登山というほど長い道のりではないが、何の装備も持たずに峠を越えるのは厳しい山道で、季節によってはツキノワグマの目撃例もあるので注意が必要である。途中には紫式部など、この峠を越えた歌人の歌碑が設置されており、休憩がてら眺めている人も多くみられる。交通の基盤は新道野越に譲っているので、ひっそりと佇む昔から変わらぬ峠の風景を味わえる場所である。

隣接する峠[編集]

峠へのアクセス[編集]

関連項目[編集]